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「中水利用」 とは

読み:
ちゅうすいりよう

水道などの水を使い終わった後にそのまま下水道などに流すのではなく、処理して雑用水などに再利用すること。水質や使い方が上水と下水の真ん中にあることから「中水」と呼ばれる。中水を利用するための技術は次の3つに分けられる。1) 建物ごとに排水処理施設を整備する「個別循環型中水利用システム」、2) 複数の建物を対象にして排水処理施設を整備する「地区循環型中水利用システム」、3) 下水処理施設から雑用水利用者へと供給する「広域循環型中水利用システム」。

中水は、主に飲用以外の目的に利用される。たとえば、1) 水洗トイレ用洗浄水(温水洗浄便座を除く)、2) 散水用水、3) 各種冷却塔用の補給水、4) 消火用水、5) 洗車用水、6) その他 ― などだ。また、雨水をトイレ用水などに使う場合も中水利用と呼ばれる。さらに、ビルや工場などで出る汚水を、そのビルや工場のトイレ用水に循環利用する場合もある。

中水利用には、1) 水不足への対策や排水量の削減、2) 河川や湖などの水質保全、3) 水道の給水制限時や災害発生時における生活支援 ― など多くの効果があり、東京都や大阪府、千葉県などたくさんの地方自治体が導入している。国も、建築基準法における容積率の緩和措置や耐用年数の特例など、中水利用を推進するための制度を設けている。また、最近は雨水や風呂の水を再利用するなど、一般家庭でも中水利用への関心が高まっている。

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