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「NaS電池」 とは

読み:
NaSでんち
英名:
Sodium-Sulfur Battery

負極に液体ナトリウム(Na)、正極に液体硫黄(S)、固体電解質に酸化アルミニウムなどを用いた蓄電池。長寿命で理論エネルギー密度が高い、充放電時の副反応がない、自己放電しない、充放電のエネルギー効率が高いといった利点をもつ。自動車のバッテリーに使われる一般的な鉛蓄電池の約3倍の蓄電能力があり、主に負荷平準化やバックアップ電源、出力安定化用の大容量蓄電池などとして利用されている。電力使用量の少ない夜間に充電して、昼間にその電力を使うという利用法が進めば、余分な発電所をつくる必要性がなくなって電気の効率良い利用が可能になるというわけだ。天候に左右されやすい太陽光や風力発電の弱点を補う役割も期待されている。

材料となる資源が豊富にあるため量産によるコストダウンも可能で、20万kWh級の大容量蓄電池の生産もできるといわれている。設置コストも下がりつつあるが、kWあたりの単価ではリチウムイオン電池の方がやや勝る。技術的な課題として、連続充電や放電時の発熱で温度保持されるように設計されているため、運転に必要な約300℃の温度を保持するためのヒーター用電力が必要なことなどがある。

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