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2025/06/02 10:38 ウェザーニュース
5月下旬から北海道の太平洋側でマグニチュード5〜6の地震が相次いで発生しています。それぞれの地震に直接の関係性は小さいものの、将来の大地震が懸念される千島海溝沿いの活動です。
今日6月2日(月)の3時52分ころ、北海道の十勝沖を震源とするマグニチュード6.3、深さはごく浅いと推定される地震が発生しました。この地震で北海道浦幌町、大樹町で最大震度4を観測しています。地震のメカニズムは北西ー南東方向に圧力軸を持つ逆断層型と解析されています。
北海道の太平洋側では5月下旬からマグニチュード5〜6クラスのやや大きめの地震が相次いでいる状況です。5月23日に浦河沖でマグニチュード5.4、26日に十勝地方南部でマグニチュード5.3、30日は北海道東方沖でマグニチュード5.5、31日には釧路沖でマグニチュード6.0が発生しました。
北海道の太平洋側は太平洋プレートが陸のプレートに沈み込む活動により地震が起きやすい領域です。それぞれの地震を見ると、プレート境界に近い領域で起きたものと、プレート内部の破壊による起きたものがあり、直接の関係性は大きくはないとみられます。
ただ、北海道の太平洋側では千島海溝沿いの海溝型地震の発生が懸念されている地域です。
政府の地震調査研究推進本部は、今後30年以内に千島海溝沿いの巨大地震の発生確率をエリアに分けて発表しています。17世紀に起きたとみられるマグニチュード8.8以上の発生確率は7〜40%。それよりも一回り小さい、マグニチュード7〜7.5程度のプレート間地震の発生確率は80%程度としています。
近年でも平成6年(1994年)北海道東方沖地震や平成5年(1993年)釧路沖地震、昭和57年(1982年)浦河沖地震、1968年十勝沖地震など、被害をもたらした地震が度々発生しています。
今回の活動がすぐに巨大地震の発生につながるわけではありませんが、こうしたタイミングで改めて避難経路や備蓄などの確認を行うようにしましょう。