「お手玉」で繋いだ命… 疎開先の子どもが欲しがった“お手玉は遊びの道具”ではなかった?その理由に唖然【作者へのインタビューも】

  • 2025年4月30日
  • Walkerplus

疎開してきた子どもたちは、お腹を空かせていた
疎開してきた子どもたちは、お腹を空かせていた

エッセイ漫画『親に捨てられた私が日本一幸せなおばあちゃんになった話』が、多くの読者の心を動かしている。作者は、Instagramやブログ「ゆっぺのゆる漫画ブログ」で活動中の漫画家・ゆっぺさん(@yuppe2)。作品完結後に電子書籍化され、「おばあちゃんの言葉に救われた」「何度も読み返している」といった声が相次いだ。


本作は、ゆっぺさんの祖母・キヨさんの実体験をもとに描かれた作品。幼い頃に父を亡くし、叔父の家に養女として引き取られたキヨさんは、養母からいじめを受けながらも、戦争という激動の時代を懸命に生きた。
あるとき、疎開してきた子たちから「お手玉持ってる?」と聞かれたキヨ
あるとき、疎開してきた子たちから「お手玉持ってる?」と聞かれたキヨ
お手玉を渡すと、子どもたちはまさかの行動に!!
お手玉を渡すと、子どもたちはまさかの行動に!!
お腹を空かせていた子どもたちは、お手玉の中の小豆が目当てだった!!
お腹を空かせていた子どもたちは、お手玉の中の小豆が目当てだった!!


空襲による疎開が始まり、キヨさんが暮らす農村にも都会から子どもたちがやってくる。ある日、彼らにお手玉を渡したところ、中の小豆を取り出して食べられてしまったというエピソードも。飢えに苦しむ時代背景を感じさせるこの一件も、実際にキヨさんが語ったものだという。

作中に登場するもんぺなどの服装は、当時の写真や資料、さらには現在ももんぺを愛用しているというキヨさんの姿を参考に描かれている。リアルな描写の背景には、実体験に基づいた会話の積み重ねがある。

キヨさんの人柄について、ゆっぺさんは「相手の話を最後まで聞き、上から目線ではなく寄り添ってくれる。『あなたはそう思ったのね。でも、こう考えてみたら?』と優しく伝えてくれる」と語る。さらに「自分の世界は自分で作る。どういう世界にするかは自分次第」という言葉は、今も胸に残っているという。

過酷な時代を生き抜いた一人の女性の生き様と、戦争の記憶を未来に伝える本作。多くの読者にとって、自分自身の生き方を見つめ直すきっかけにもなるはずだ。


取材協力・画像提供:ゆっぺ(@yuppe2)
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