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ペット初心者必見!子犬・子猫のトイレトレーニング方法やコツを専門家に聞いてみた

  • 2024年4月1日
  • Walkerplus

新生活が始まり、環境が変わる人も多いであろう春。子どもの独り立ちをきっかけに子犬や子猫を飼う人も少なくない。今回は、そんなペット初心者のために知っておきたい「しつけ」について紹介。ペットと人が共存するうえで欠かせない「しつけ」のなかでも、まずは覚えさせたい「トイレトレーニング」の方法やコツについて専門家に聞いた。

今回、子犬・子猫のトイレトレーニング教えてくれたのは、獣医師、もみの木動物病院(兵庫県神戸市)副院長でイン・クローバー代表取締役、日本動物病院協会(JAHA)の「こいぬこねこの教育アドバイザー養成講座」のメイン講師であり、「パピークラス」や「こねこ塾」なども主催している村田香織さん。

しつけの基本ともいえるトイレトレーニングは、行動パターンができ上がる子犬・子猫期に学んでもらいたいことのひとつ。不適切な場所で排泄するクセがついてしまうと、成長後に変えるのはなかなか難しいからだという。「犬や猫は“トイレ”という概念を持っていません。排泄は生理現象であり、それを叱られたり我慢することは大きなストレスに。飼い主さんは大らかな気持ちで、愛情を持って取り組むことが大切です」と、村田香織先生。食べる場所や寝る場所を汚さないという、わんちゃんねこちゃんの本能をうまく利用するのがトレーニングのコツだそう。ペットとの信頼関係を築くことを第一に試してみよう。

■子犬編
子犬は、生後2〜3カ月ごろがトイレトレーニングに適した時期。早ければ1〜2週間で覚え、1カ月ほどで行動パターンとして定着する。排泄を我慢できる時間は「月齢+1時間程度」と短いので、常に見守ってあげることが大切。しつけのしやすさには個体差があるが、正しい場所で排泄するよう導き、成功したらほめて好物を与えることを繰り返すことで、マスターできるようになる。

■Step1. 必要なものをそろえよう!
排泄時にどこかに行ってしまわないよう、少し広めのサークルをトイレ空間として利用するのがおすすめ。まずはトイレトレーを置き、ペットシーツを敷き詰める。子犬がシーツにじゃれてボロボロにするようであれば、メッシュカバー付きのトレーが便利だ。

準備するもの
・サークル
・トイレトレー
・ペットシーツ
・ご褒美おやつ

■Step2. 環境作り
トイレの設置場所は、リビングの隅など、飼い主と子犬が長く一緒に過ごす部屋で、落ち着ける場所がベスト。ドアや窓の近くなど、外と通じる場所を好む傾向もあるという。寝るところや食べるところでは排泄をしたがらないので、寝床や食事場所とは離しておこう。また、吸収性素材や布製のものに排泄しやすいため、じゅうたんやマットなどは取り除いておくと安心。
\Point/
・トイレは部屋の隅や窓の近くなどの落ち着ける場所に設置
・寝る場所・食事場所はトイレから離す

■Step3. トレーニング手順
■<1> 子犬の行動範囲を制限する
子犬がトイレを覚えるまで、自由にさせるのはトイレのある部屋だけに限定しておこう。飼い主が十分に観察できるようにし、トイレの失敗を防ぐためだ。ほかの部屋に子犬を連れていくのは、排泄直後など失敗のない時間帯にしよう。

■<2> タイミングよくトイレに誘導する
寝起きや食べたあと、遊んだあとは排泄をしやすいので、トイレに連れて行くのにベストなタイミング。子犬をトイレに入れたら、優しく「ピーピー」や「シーシー」などと声をかけて排泄を促してあげて。トイレの場所を覚えるまでは、抱っこしてペットシーツの上に乗せてあげよう。

\advice/
子犬をよく観察していると、ソワソワしたりなど排泄のタイミングがわかるように。

■<3> 成功したら即座にご褒美を与える
子犬が排泄し始めたら「おりこう」とほめ、排泄し終わったと同時におやつを口元に差し出してみよう。トイレで排泄すればご褒美がもらえることを学習するまでは、与えるタイミングが重要だ。

■失敗したら?
子犬が間違った場所で排泄をしたら、それは観察・誘導が不十分な飼い主さんのミスと捉えて。そして子犬を叱るのはNG。なぜなら、多くの子犬は「排泄すること自体を叱られた」と勘違いしてしまい、目の届かない所でこそこそと排泄するようになってしまうからだ。

■子猫編
犬と異なり、猫のトイレのしつけはとても簡単。なぜなら猫の先祖は砂漠地帯出身のため、砂状の場所で排泄をする性質があるから。子猫が自力で排泄できるようになる生後3〜4週間ごろから、猫砂を入れたトイレを用意して習慣づけてあげよう。猫は覚えるのが簡単な反面、犬に比べて「不適切な場所での排泄」が多いのも特徴。その場合は決して叱らず、原因を探って取り除いてあげよう。

■Step1. 必要なものをそろえよう!
基本的にトイレの数は、猫の飼育数+1個用意するのがベスト。また、排泄物はこまめに取り除き、常に清潔にすることを心がけよう。猫砂は、自然の砂に近い細かいものを好む傾向があるが、ねこちゃんの好みでチョイスを。

準備するもの
・トイレ
・猫砂

■Step2. 環境作り
子猫がアプローチしやすい、普段よく過ごす場所にトイレを設置しよう。音に敏感なので、人の出入りの多い場所や大きな音のする洗濯機のそばは避けて。大きな窓のそばなど、外の犬や野良猫が近づきやすい場所もNG。
\Point/
・飼い主の目が届く静かな場所に設置
・子猫がいつも過ごす部屋がベスト

■Step3. 覚えさせ方
トイレを覚えるまでは、子猫の行動範囲をトイレのある部屋のみにして、寝起きや食後など排泄しやすいタイミングで猫をトイレに入れよう。多くの子猫は数回これを繰り返すだけで、できるようになるという。

「不適切な排泄」の対処法
ねこちゃんがトイレ以外の場所で排泄をする場合は、以下の原因が考えられる。状況に応じて対処しよう。

(1) 病気でないかを確認→頻尿や排泄物の異常があれば、病院へ
(2) トイレに対する不満がある→トイレが汚れていないかチェック。数を増やしたり、場所や容器、砂を替えてみる
(3) 発情によるスプレー行為→避妊・去勢手術をすることでほぼ改善する
(4) 不安やストレスがある→環境の変化があったならば、時間をかけていい関係を築く努力を。猫のニーズが満たされているか、必要なものがそろっているかもチェックを

これらの原因を取り除いても解決しない場合は、不適切な場所に物理的に近づけなくする(部屋に入れないように障害物を置く、レジャーシートを敷くなど)。または、その場所が猫にとってベストな排泄場所の可能性もあるので、そこをトイレ置き場にしてしまうのも手だ。

■健康Check!
トイレは健康のバロメーター。排泄が頻繁になったり、軟便や血便、尿の色や量、匂いの異常を感じたら、すぐに病院へ相談しよう。正常なときの排泄物をスマホで撮っておけば、異変に気がつきやすいのでおすすめ。

※本記事はわんにゃんWalker2021年4・5月号をもとに再編集したものです。

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