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自分の存在をなかったことにしたいと何度も思ったけど―。「そばにいれてくるきょうりゅうさん」や読者への思い【作者に聞く】

  • 2024年3月24日
  • Walkerplus

自身がうつ病になったときのことを描いた「入社1ヶ月でうつ病になった話」や「元彼に浮気された話」などのエッセイ漫画や、オリジナルキャラクターのきょうりゅうさんが登場する創作漫画「そばにいてくれるきょうりゅうさん」などをSNSやブログで発信しているはんなみ(@yowai_daihyo)さん。つらい経験を赤裸々に描いた作品に、「救われた」「私だけじゃなくて安心した」「休む勇気が出ました」などのコメントが寄せられ、優しい絵のタッチに癒やされる読者も多い。

ウォーカープラスでは、はんなみさんがこれまでに体験したり、感じたりしたことをベースに描かれた創作漫画「そばにいてくれるきょうりゅうさん」を完全リメイクし連載中。SNSやブログで発信してきたストーリーを踏襲しつつも、新しいエピソードを入れ込みながら展開していく。

今回は、実家からせつなときょうりゅうさんが帰るシーンから始まる。「せつなの勇気を後おししてくれて助かったよ」ときょうりゅうさんに話す妹のとおか。せつなは照れくさそうに、でもしっかりと家族と顔を合わせながら実家を後にする。帰り道、あることが気になったせつなはきょうりゅうさんに「どうして…」と問いかけるが―。作者であるはんなみさんのコメントと共に紹介する。

■“そんな人間”じゃないと信じているから
――せつなときょうりゅうさんが実家から帰るとき、「この人一人じゃ…」ときょうりゅうさんに声をかけるとおかですが、姉のせつなに対してどのような思いを抱いているのでしょうか?

「家を出てから一度も実家に顔を出さないせつなのことだから、きっとこれからも自分から姿を現すことはないのだろうと思っていました」

――はんなみさんご自身が誰かに「背中を押してもらったな」と思うことはありますか?

「応援してくださる方がいてくれることが、本当に何よりも励みになっています。私かなり打たれ弱いんですけど、Instagramでイラストを投稿し始めたこの約5年間で何ッッッ回もアカウントを消そうとしてたんです。攻撃的なコメントや数字などが気になり出して、自分の絵や存在まで否定してしまうようになっちゃって。そんな風に、もう絵を世に晒すのはやめようってなったときに思いとどまれたのは、こんなイラストにも『救われた』『絵が好き』『はんなみさんがいてくれてよかった』ってコメントやdmで伝えてくださった方々の存在があったからなんです。その方たちがいなかったら、私はもうとっくにいなくなってたと思います。いまだに絵に自信なんてないし自分の存在をなかったことにしたくなるときは多々訪れるんですけど、今も昔も応援してくださる方々の声が私の背中を何度でも強く押してくれています」

――きょうりゅうさんはこれまで一緒に過ごしてきたせつなのどのようなところを見て、「“そんな人間”じゃない」とはっきり言えたのでしょうか?

「せつなの優しいところです。一緒に住んでくれることも、お花見に連れて行ってくれたことも、一緒に過ごしていく中で知ったせつなのすべてに対して『そんな人間じゃない』と言い切っています」

――「せつなはわいの自慢やって」ときょうりゅうさんに言われたせつなは、どのように感じたのでしょうか?

「うれしいような、恥ずかしいような、信じがたいような。初めて言われたまっすぐなその言葉に喜びと少しの戸惑いを感じています」

今回の話で読者のみなさんへ伝えたいことを尋ねると「自分一人じゃ無理だって感じたときには、周りを見渡して手を差し伸べてくれる人がいないかを探すのも手です。物事にはいろいろな面があって、無理だと感じることもやり方次第では可能になることもあったりしますので!」と話してくれた。





取材協力:はんなみ(@yowai_daihyo)

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