漫画家・ゆきたこーすけ(@kosukeyukita)さんの妻・カツシンさんはお寿司が大好きだが、アレルギーで生モノが食べられない。毎回ツナコーンやハンバーグ、納豆軍艦などを食べている。好きなネタは回転寿司向きなのに、北陸に出張中「本場のお寿司を食べたい！」と回らない寿司屋へ突撃した「破天荒な妻に今日も振り回されています」より「握りずし」を紹介しよう！
■「何、にぎりましょう？」と寿司職人「おまかせでお願いします。生もの抜きで！」と言って出てきたものは？
ゆきたさんの奥さんは、東京、北陸ときには海外を駆け回っている。アクティブな人で困った人を助けたり、ふと思いついたことを突然実行したりする。そんなカツシンさんがある日、北陸に出張に行ったときの話。
本場の日本海の寿司を食べたいと思い、カウンターのお寿司屋に入った。しかし、カツシンさんは生モノアレルギー。寿司職人さんに「何、にぎりましょう？」と聞かれ「おまかせでお願いします。生もの抜きで！」と、注文した。
普段は回転寿司でもツナコーンやハンバーグ、穴子や納豆など生もの以外の寿司ネタを食べるカツシンさん。本職を唸らせる「生もの抜き」という注文に対して、職人さんはギョッ！としつつも「あいよ」と言って握ってくれたのは…？
――生モノがダメでもお寿司屋さんに行ってしまうカツシンさん。すごくエネルギッシュな方なんですか？
本人は特にそう思っていないようですが、傍から見れば間違いなくそうだと思います。とにかく物怖じするというところがなくて、思いついたら即行動してしまうタイプです。漫画の中にも破天荒なエピソードが色々と出て来ますが、漫画だから大袈裟に描いているというわけでもなくて、本人をありのままに描いたらこうなったという感じです。
――破天荒エピソードが満載ですが、お寿司の話を聞いた時はどう思いましたか？
彼女はもともと回転寿司が好きで、いつかカウンターのお寿司屋さんに行きたいと以前から言っていたので、「ついに行ったか」と思いました。本人は「すごく美味しかった」と大満足の様子でしたが、お寿司屋さんが困っていなかったらいいなと思いました。
■東京駅で迷子の外国人。東京から一番近い温泉に行く予定というそこは？
困っている人がいたら、どんなに急いでいても声をかけてしまうお人よしなカツシンさん。東京駅で迷っている外国人に「何か困っているのですか？」と尋ねると「道がわからない」と言う。
彼らは「東京から一番近くの温泉場にいく」と言う。目的地は「箱根」。一番近くに違いないが、東京から箱根までは80キロ。カツシンさんがスマホで調べると、今日中に箱根に到着するバスの時刻が迫っていた！自分も出張中の身でありながら、箱根行きの電車に乗ってバス停まで送り届けたカツシンさん。こうして彼女は人とのつながりを広げていく。
――困っている外国人を助けて箱根まで!?そのあとカツシンさんはどうしたんでしょうか？
正確には小田原まで連れて行って、そこで箱根行きのバスに乗せたんです。バスの運転手さんに「この人たちを箱根で降ろして下さい」と、お願いしておいたそうです。本人は小田原から新幹線で名古屋に帰ってきたのですが、たい焼きを持ち帰れなかったことを悔やんでいました。
――破天荒とはいえ、人情あふれる優しい方だと思いますが、漫画を見てカツシンさんは何か言っていましたか？
本人に「自分が漫画に描かれることについてどう思うか？」と聞いてみたことがあるのですが、「自分は家事を一切やらないから、こうして漫画のネタになることが出来るならそれがせめてもの罪滅ぼしだ」と、よく分からないことを言っていました(笑)。自分から知り合いに本をたくさん配ったりもしているし、少なくとも嫌がってはいないようです。
――本書の見どころや読者の皆さんにメッセージをお願いします。
私としてはただ、何をやらかすか分からない妻の行動をおもしろがって漫画にしただけなのですが、読んでいただいた方からは不思議と「元気が出る」などと言っていただけることが多いです。そのつもりで描いたわけではないのですが、結果的にそう感じていただけたら、僕らとしてもとてもうれしいです。たくさんの方に読んでいただいて、笑っていただけたら幸いです。
取材協力：ゆきたこーすけ(@kosukeyukita)
