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「この街を守るのが私の使命」孤独な少年を救った魔女の末裔が最後にかけた“まほう”の正体とは【漫画家に聞く】

  • 2024年2月9日
  • Walkerplus

元ゲーム会社所属デザイナーで、現在はストーリー漫画をメインに執筆している吉良いと(@kilightit)さん。個人で作品を公開・販売するほか、商業誌にも作品を掲載するなど、精力的に活動している漫画家だ。代表作「ようこそ亡霊葬儀屋さん」は、「このお話ほんとに好きです」「1度見たことあるはずなのに泣いてしまった」など、多くの読者に感動をもたらしている。

今回は、「魔女がいた街」をお届け。学校の屋上で自死しようとしていた天河光(あまかわ・ひかる)は、人の命を喰らう存在“躯(むくろ)”に襲われているところを同級生の柊小夜子(ひいらぎ・さよこ)に助けられた。彼女は魔女の末裔として、街を守るために人知れず“躯”と戦っていたのだ。天河はこの街が嫌いだったが、小夜子はこの街を愛していた。「この街をもっと一緒に見てみないか」。

小夜子との出会いをきっかけに、生まれて初めて街の景色が綺麗に見えた天河。躯退治のことからメロンパンのおいしさまで、小夜子からいろいろなことを教わるうちに、天河は彼女が“魔女の末裔”であると同時に“ただの少女”であることを知ることに。…だが、別れは突然やってくる。小夜子は“躯”と相打ちになり、天河の目の前で命を落としてしまった。呆然とする天河に、瀕死の小夜子は自身の魔力を込めたというイヤリングを手渡す…。

小夜子の死から3日後。イヤリングを託された意味を考えながら歩いている天河を大きな揺れが襲う。次の瞬間、割れた地面から“躯”が姿を現した。その場から逃げ出そうとする天河だったが、助けを求める女の子の存在に気づく。次の瞬間、天河は女の子の元へ走り出し、小夜子に託されたイヤリングを使って“躯”を討伐。助けられた女の子は、天河に“いたいのなくなるまほう”をかける。それは“魔女のお姉さんが教えてくれた魔法”だという。小夜子が愛した街に、小夜子は今も生きている…。そう実感した天河の頬を涙が伝った。

作者に話を聞いてみた。
吉良いと「『絶望の中の一握りの希望』が今作のテーマです。境遇から孤独を味わってきた光にとっての希望である小夜子、死と隣り合わせの孤独な魔女・小夜子にとっての希望である光。ふたりの不器用ながらも街を生きた証をぜひ本編でお読みいただけますと幸いです」

魔女の末裔と出会ったことで、嫌いだった街への思いが変化した少年の物語。X(旧Twitter)に投稿されると、読者からは「素敵なお話」「小夜子さんの過去のお話もあるなら知りたい…」「私も今住んでる町で好きなこと見つけてみようと思いました」といった感想が寄せられている。

画像提供:吉良いと(@kilightit)

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