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持続可能な社会の実現をめざし、50年かけて取り組み始めた「鯱バスの森づくり」

  • 2024年3月12日
  • Walkerplus

創業以来、70年にわたって名古屋を中心に輸送サービスを提供し続けている「鯱バス」が新たに始めた森づくり。一つひとつどんぐりから苗を育て、50年かけて森を造ろうという途方もない計画の途中だが、みんなで道をつくり、草を刈り、少しずつ形になってきた。活動を通して見えてきた本当の豊かさとは。鯱バスのSDGsについて人事総務部統括部長兼経営戦略部統括部長の三輪佳弘さんにお話を伺った。

■企業市民としての責務から

――SDGsに取り組んだ経緯について教えてください。

世界経済は活性化の「真の目的」を自問し、自分だけが潤う構造は、「持続可能な社会の実現」に有効ではないと気づき始めています。そこで鯱バスグループとしてこれまで行なってきたSDGs活動を見直し、達成に向けさらに取り組みを強化するために、グループ全社に向けてSDGs宣言を発表しました。

――森づくりを始められたきっかけは何でしょうか。

鯱バスの年間稼働台数は1万3360台。年間総走行距離数は約220万キロ(地球周回約55周)となり、年間走行キロに対するCO2排出量は120万キロを超える計算になります。この排出量を少しでも少なくするにはどうすればいいかを社員一同で考え、出てきたアイデアが、木を植え、森を育てることでした。そこで「どんぐりプロジェクト」をスタート。苗の育成を通して命を大切にする心を養い、自分たちが育てた苗を実際に植え育てる植林活動によって、一人ひとりが実体験としてSDGsを学ぶ機会になりました。「鯱バスの森」は豊かな水の故郷である木曽川の上流・鈴蘭高原にあります。ここで、豊かな森を育てることが、下流に暮らす私たちの豊かさにもつながっていくと考えています。

――具体的な取り組みを教えてください。

月に一度の森の整備が主な活動です。昨年でようやく形になってきましたが、下草を刈ったり、道を作ったり、倒木を整理したり、本当にやることは多いですね。生半可な気持ちでできるものではありません。ただ、普段の日常では味わえないような体験ばかりで、活動を続けるうちにみんながのめり込むようになり、自分たちの手で植えた苗がどのように育っていくか楽しみにしているようです。草木の匂い、動物たちの息づく音、川のせせらぎ、乗鞍岳や御嶽山を望むロケーションも抜群で、本当に価値のあるものを鈴蘭の自然が教えてくれているような気がします。

――今後の計画は?

今年4月に鯱バスの森のシンボルとなるバス停型の東屋が完成します。近くにはこの場所を借り受けている御嶽鈴蘭高原観光開発株式会社様が所有する「鈴蘭高原観カントリークラブ」のコースやバーベキュー場などがありますので、鈴蘭高原を中心としたバスツアーも企画しています。夜空を彩る星々も本当に美しく見える場所ですよ。

少子高齢化に伴う地方の過疎化が進む中、地方にある素晴らしい魅力の数々も姿を消していっています。今後こうした傾向はますます顕著となることでしょう。こうした魅力を伝えることも運輸業、観光業に携わる企業としてできるSDGsであり、使命であると考えています。送客だけでなく、その地方でともに汗を流し、街の一員として地域創生を果たすための古民家再生にも取り組んでいます。CO2を減らしたいという一つの思いからこれだけのアイデアが生まれたことも社員みんながSDGsを理解し実行しようと行動したからこそ。ビジネスにつながるSDGs活動を通してその利益を社会に還元すべく、社会課題の解決や社会貢献、持続可能な未来を目指して今後も活動を続けていきます。

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