洋服のデザイナーを仕事にしている女性と、彼女にしか見えない妖精たちとの交流を描いた脇田茜さん(@ekawata_kiw)の漫画「妖精のおきゃくさま」が話題を集めている。当初はX(旧:Twitter)で公開した4ページの短編作品だった本作は、WEB連載から書籍化するほどの人気作品となった。このほど、本作を手掛ける脇田茜さんにインタビューを敢行。連載に至るまでの経緯やこだわりなどについて語ってもらった。
■インスパイアされたのは「記憶もおぼろげでタイトルもわからない絵本」?
始まりはX(旧:Twitter)で配信した4ページの短編漫画だった本作。作者の脇田さんは「当初は連載する予定はありませんでした。趣味でTwitterで4ページ漫画として発表し好評だったので、連載の企画を出してみたところ、まずは短期連載が始まり、その後出版社を移籍して長編版を描くに至りました」と、読者の熱い反応によって本作の運命が大きく変わったことを告白。
洋服デザイナーである主人公が妖精の服を仕立てるという物語が誕生したきっかけを尋ねると、「子供の頃、幼稚園で読んだくまのキャラクターが『朝顔の花で帽子を仕立てる』という絵本が大好きだったのですが、記憶がおぼろげでタイトルも不明、いくら探しても見つからず、もう一度読みたいという思いから、本作を思いつきました」と、意外なルーツを明かしてくれた。
連載にあたりブラッシュアップした部分もあるそうで、「一冊で読み応えがあるものにしたかったのと、もし長く続くならこの先描きたいお話の種を入れ込んでおきたかったので、Twitter版のゆるい雰囲気が吹き飛んで、シリアスでドラマチックな展開になってしまいました」とのこと。
本作でこだわった点や見どころについては、「ビーズ刺繍やレース、テキスタイルの模様、植物などはすべて手書きでコツコツ描いてますので、画面の圧が凄いところもあってウッとなるかもしれませんが、頑張って読んでみて欲しいです」と、読者へメッセージを寄せた。
取材協力:脇田茜(@ekawata_kiw)