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「スタイル良いねぇ~、お客さんになってあげるから―」酔った客からのセクハラまがいのカスハラに恐怖【作者に聞く】

  • 2023年10月24日
  • Walkerplus

販売の仕事で体験した出来事や日常で感じたことなどを漫画に描き、X(旧Twitter)やInstagramで発信しているタジマオオカさん(@pu92yu)さん。店舗で働いているとさまざまなお客様や場面に遭遇するという。なかでも、顧客の優位な立場から従業員に対して言い掛かりや理不尽なクレーム、侮辱などをする迷惑行為「カスタマーハラスメント」(以降、カスハラ)について描いた漫画「かすはら物語」や「お客様に助けられた話」が大きな反響を呼んでいる。思わず「怖い」と身震いする場面も少なくなく、多くの共感の声が寄せられている。

ウォーカープラスでは「かすはら物語」をリメイクし、「お客様は神様ですか?」と題して連載中。タジマさんが実際に体験したカスハラや、販売員に対するお客様からの無理なクレームや言動に悩み、対応を考え続けた日々についてお届け。

今回は、同僚の行動で勇気がもらえ立ち直れたことや、セクハラまがいのカスハラの対処法などを、タジマさんの経験を踏まえた話を聞きながら紹介する。

■冷静に一歩踏み出す勇気も大切
――同僚の辻さんにカスハラ対応について話を聞いた後、「頭の中はぐるぐるしてた」とありますが、実際どのような考えが巡っていましたか?

「それまでに経験したカスハラの状況を(自分はあのときはどうだったか、あの場合はどうしたかなど)一つ一つ思い返していました」

――「行動する人を目の前で見て勇気をもらった」とありましたが、辻さんのどういう言動から勇気がもらえましたか?また勇気をもらったことで、タジマさんのお気持ちはどのように変化しましたか?

「辻さんの言葉よりも行動でした。それまでカスハラがあっても周囲は嵐が過ぎ去るのを待つのが大半でしたし、自分自身もなかなか動けませんでした。でも辻さんはスッと間に入ってきて冷静に柔和に対応しました。一歩踏み出し動く事の大切さを目の前で見て、『自分も動くんだ』という気持ちになりました」

■セクハラ対応は標的のスタッフを即隠す
――今回は駅構内の特設店で、スタッフ2人(少人数)で販売をする様子がありましたが、客層や人の多さなど、常設店とは違う部分はありますか?また、特設店で販売する際に気を付けていることや心掛けていることはありますか?

「客層の違いはあまり感じません。特設店の方が、お客様が近寄りやすい雰囲気があるので、行列や人だかりができやすく会話もフレンドリーで親近感があります。しかし20時以降になるとお酒に酔った方も立ち寄られることがあるので、1人でいると少し緊張感があったりします」

――女性スタッフが酔っ払いの男性に絡まれて、セクハラと言っても過言ではない言葉を受けていますが、その女性スタッフはどのような様子でしたか?その様子を見ていたタジマさんご自身はどのような気持ちでしたか?

「女性スタッフは、最初は笑顔で対応していましたが、次第に困惑した表情になっていました。私は漫画にある通りでセクハラ発言を聞いたとき、『あ、駄目だ!』と思い瞬時に女性スタッフを隠さなければと思いました」

――このようなセクハラまがいのカスハラはよくあるのでしょうか?これまでに経験された中で印象に残っているものがあれば、そのときどのような対応をされたのかも教えてください。

「業種にもよると感じていて、もしかしたら飲食店や化粧品売り場はセクハラが多いかも知れません。多く経験したわけではありませんが、セクハラはとにかくしつこい印象です。カスハラは言いたいことを言い尽くしたら30分程度でその場を離れることが多いですが、セクハラをする人は、1時間でも2時間でも顔が見える場所でこちらを眺めていたり、何度も売り場に戻って来たりします。名札を見て名前で呼んできたり、帰りの時間を聞いてきたりするので、漠然とした恐怖はカスハラよりも上かもしれません。対応としては、セクハラの対象になったスタッフにはバックヤードなどへ行ってもらい、店頭から離すのがいいと思います」

酔っ払いの男性が「おしくらまんじゅう」と言ってぶつかってきたとき、タジマさんはどんな気持ちだったのだろうか?また、それがきっかけで警察へ通報したとき、どんな怖さを感じていたのだろうか?タジマさんに尋ねると「漫画ではソフトに表現しましたが、酔った男性が笑いながら体当たりをしてくる状況でした。これはもう『お客様』として対応するレベルではないと判断。とにかく酔っているので次にどんな行動に出てくるのかがわからない、そんな恐怖感がありました」と話してくれた。




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