サイト内
ウェブ

もう“知ったか”は卒業⁉︎初心者でもとりあえず、これだけは知っておきたいサウナ用語

  • 2023年9月27日
  • Walkerplus

サウナがブームになると、サウナ好きたちはそれまで聞いたことのなかった言葉を当たり前のように使い出し、サウナにさほど興味のない人でも「ととのう」や「ロウリュ」などという言葉を耳にするようになる。しかし、サウナ好きたちが話す言葉は呪文のようで、外国語のようで(実際外国語だったりすることも)、本当は理解していないのに、なんとなく聞きづらく知ったかぶりをしてしまうことも。ということで、多々あるサウナ用語の中でこれだけは知っておきたいというワードを紹介。

■ア行
アイスサウナ
サウナや岩盤浴などに併設されている、マイナス温度まで冷やした部屋。サウナなどで熱くなった体をクールダウンするためのもの。水風呂が苦手な人にもおすすめ。温度が低い部屋という意味だけでなく、氷の部屋を意味する場合もある。

アウフグース
ドイツ語の「コーヒーなどを沸かせる」という意味で、ドイツ発祥。サウナ室内で、サウナストーンに水をかけて蒸気を発生させたあと、タオルを振り回して、熱くなったサウナ室の空気を撹拌したり、サウナに入っている人に熱風を送ったりすること。タオルではなく大きなうちわを使ったり、ブロワーを使ったりする施設(人)もいる。

アウフギーサー
アウフグースを行う人。熱波師ともいう。資格もあるが必須ではない。2023年9月にドイツで行われたアウフグースの世界大会「AUFGUSS WM 2023」では世界16カ国から個人部門、団体部門を含め全80チームが参加。団体部門で日本人チーム「WAT Yuma&Mayuka」(黒川優磨、佐野マユ香/ウェルビー今池所属)が優勝。日本初となる世界チャンピオンが誕生した。

あまみ
熱いサウナで十分体を温めたあと、冷たい水風呂に入って冷やすことで皮膚に現れるまだら模様のこと。サウナで血管が膨張し血流量が多くなったあと、水風呂に入ることで皮膚の温度が下がって皮膚表面の細い血管が締まる。体の中はまだ熱く血流量は多いまましまっていない血管に集中するため、まだら模様になる。

アロマ水(アロマウォーター)
水にエッセンシャルオイルを加えたもの。サウナストーンにかける。

イオンウォーター
大塚製薬が発売する「ポカリスエット イオンウォーター」。東京都サウナ・スパ協会サウナ公式飲料。体液に近い成分なので水分補給がスムーズで、大量に汗をかくサウナ時の水分補給に適していると言われる。「ポカリスエット」の機能はそのままに、甘さ控えめですっきりした後味と低カロリーが特徴。

インフィニティチェア
アウトドアブランドの「Coleman(コールマン)」のアウトドアチェア。座ったままでリクライニングでき、“雲の上に寝ころんでいるような上質な座り心地”が特徴。サウナの休憩用のいわゆる「ととのい椅子」として注目され、多くのサウナ施設が導入している。

ウィスキング
公益社団法人日本サウナ・スパ協会では、「施術者により、サウナ室でウィスクなどの植物や天然由来の力、モノだけを使用し、心身をととのえること」としている。「ウィスキングマイスター」と呼ばれる有資格者がサウナ利用者の体を叩いて血行を促進させたり、マッサージしたりする。フィンランドでは自分でヴィヒタを使って体を叩いてマッサージすることが多い。

ヴィヒタ
白樺などの若枝を束ねたものをフィンランド語でヴィヒタ、英語ではウィスクという。ウィスキングに使用する。フィンランドでは、自分で自分の体を叩いたり、友人同士で叩き合ったりする。若葉の季節には生の葉、それ以外の時期は乾燥した葉を水に浸して柔らかくしたものを使う。サウナ室内に飾って香りを楽しむことも。

オートロウリュ
通常は人がサウナストーンに水をかけて蒸気を発生させるが、自動でロウリュを行う設定がされていること。

オロポ
大塚製薬の「オロナミンC」と「ポカリスエット」を合わせたドリンク。それぞれの飲料に含まれるビタミン、ミネラルなどを補給できることからサウナドリンクとして人気に。施設によって“黄金比”で提供する場合と、自分で好みの割合で作る場合がある。サウナの合間に飲むドリンクではなく、サウナ後に飲む飲み物。糖分やカフェインも含まれるので飲み過ぎには注意。

■カ行
外気浴
サウナ後に大切な休憩を屋外(露天スペースなど)で取ること。施設にもよるが、屋外に休憩スペースがある場合、サウナ→水風呂→外気浴で1セット。水風呂が苦手な人は外気浴で冷ましてもいい。

■サ行
サウナ
サウナストーブなどで高温になった部屋「サウナ室」に入って、体を温めて発汗する温浴方法。フィンランドが発祥と言われている。日本で一番知られているフィンランド語。

サウナー
サウナ愛好家、サウナが好きな人のこと。ここ数年のサウナブームの中で生まれた呼び方。

サウナストーブ
サウナ室を温めるためのストーブ。熱源の種類はいろいろあり、それによってサウナの湿度や温まり具合などが異なる。

サウナストーン
サウナストーブの上に積んでいる石。熱くなったサウナストーンに水をかけて蒸気を発生させる。

サウナハット
サウナ室に入る際に頭に被る帽子。サウナハットをかぶることで、サウナの熱から頭や髪を守り、のぼせにくくなるとも言われる。フィンランドのイメージがあるが、実際にはフィンランドではほとんど被っている人はいなかったが、最近のサウナブームで見かけるようになってきた。形や素材が多彩で、特に日本ではデザイン性を重視したもの、機能性にこだわったもの、サウナ施設オリジナルなど種類が豊富でサウナファッションとしても楽しまれている。

サウナパンツ
サウナ室に入る際に履くパンツ。パンツと言っても下着ではなくトランクス形の水着のようなもの。主に男性用サウナ施設に置かれていて、サウナ室に入る際、裸で着用する。サウナ室の座面に直接座らないという衛生面での配慮と、股間を隠して羞恥心を和らげサウナ室で過ごしやすくするなど、理由はいくつかある。関東より関西の施設に多く設置されていると言われる。

サウナマット
サウナ室でおしりの下に敷くもの。サウナ室の座面に直接座らないという衛生面を考慮して使用する。サウナ室によっては座面が熱くなる場合におしりを守るためにも必要。施設があらかじめセットしているものもサウナマットというが、個人用に使用するものを示すことが多い。サウナマットは発砲ポリエチレン製、綿、リネン、ナイロンなど異なる素材があり、手入れのしやすさ、軽さ(携帯しやすさ)、コンパクトさなど、素材それぞれの特徴で選ぶ。施設に備え付けのものがある場合も。色やデザインも多く“マイサウナマット”を持参する人も多い。

サウナ飯(サ飯)
サウナのあとに食べる食事の通称。また、サウナ施設で提供される食事を意味する。サウナで大量に汗をかくため水分とともに塩分やミネラルも放出していることで、それらを補うという意味がある。サウナ後は、発汗で水分や塩分、さらには糖分も失っていることから、本能的にそれらを欲している状態のため味覚が敏感になっていつもよりおいしく感じられるとも言われている。餃子やしょうが焼き、から揚げ、焼肉などスタミナ系のおかずと白米を組み合わせた定食や、スパイスの複雑な味わいが楽しめるカレー、同様にラーメンなどが人気。

塩サウナ
湿度の高いサウナ室またはミストサウナ室内に塩が置かれているサウナ。サウナ室の中で体に塩をのせ、湿度と汗で塩が溶けてきたら軽くなじませ、シャワーで塩を洗い流す。乾いた皮膚に塩をのせてマッサージをする人もいるが、それでは皮膚を傷める。塩サウナの前には湯船につかって体を温めるのがいい。

シングル
水風呂の温度が一桁(~9℃)のこと。一般的な温浴施設やサウナ施設ではあまりみられないが、一部の男性用サウナ施設に多く見られる。男性用サウナのレディースデーなどで女性も体験できる。シングルの水風呂がある施設では水風呂が複数ある場合が多く、通常温度の水風呂と別にシングルの水風呂を設置している。

スチームサウナ
蒸気で室内を温めたサウナ。一般的なドライサウナに比べると設定温度が低く、ゆっくりと体を温め発汗を促す。女性用施設に設置されていることが多い。似たものにミストサウナがあるが、ミストサウナのほうがよりウエッティ。

■タ行
テントサウナ
アウトドアで楽しむテント式サウナ。テント内にサウナストーブを設置し、テント内を温めて楽しむ。サウナストーブで熱したサウナストーンに水をかけて蒸気を発生させるタイプがほとんどで、解体して持ち運びができることから、好きな場所でサウナが楽しめるのがメリット。また、価格も一般的なサウナに比べて安価なことから、キャンプなどはもちろん自宅の庭などに設置して楽しむ人もいる。キャンプ施設では施設内の設備としてテントサウナを置くところもある。

ととのい椅子
サウナ→水風呂のあとに休憩するための椅子のこと。簡易的なものから背もたれがリクライニングできる仕様のものまで素材、大きさ、種類が豊富。本来はキャンプなどのアウトドア用だが、コールマンのインフィニティチェアはととのい椅子として人気。

ととのう
サウナ→水風呂→外気浴のあとに訪れるディープリラックス状態。ランナーズハイのようなトランス状態、多幸感と言われることも。サウナの熱さ、水風呂の冷たさによって興奮状態になることで出たアドレナリンが残っているにもかかわらず、休憩によるリラックス状態が混在するという稀な状態。近年のサウナブームのキーとなった言葉で2021年の新語・流行語大賞にもノミネートされた。

■ナ行
内気浴
休憩を露天エリアではなく、浴室内で行うこと。銭湯などスペースが限られた施設や、外からの視線が気になる女性用浴室では露天エリアも壁や天井が覆われているケースがあり、屋外での休憩が難しいため屋内に椅子やベンチを設置していることがある。

熱波
アウフグースによって起こる熱い風のこと。サウナストーブで熱したサウナストーンに水をかけ、発生した蒸気をタオルやうちわなどを使って攪拌させてサウナ内に送る。

熱波師
熱波を送る人。アウフギーサー。

■ハ行
バイブラ
風呂のお湯に無数の気泡を作り出す浴槽内に設置された装置のこと。気泡によるマッサージで血行を促進するなどの効果があるとされる。

羽衣
サウナ室で体を十分温めたあと、水風呂に入ってじっとしていると、体の周りが膜で覆われたような感覚になる。この膜のこと。温まった体の熱と水風呂の冷たさの境界で、体の熱で体の周囲の水の温度が少し上がり、冷たさを感じなくなる。じっとしていることが重要で動き回ったり、ほかの人が水風呂に入ることで水をかき混ぜたりすると羽衣は消失する。バイブラ付きの水風呂では羽衣はできない。

不感風呂
お湯の温度を体温と同じ35~38℃ぐらいに設定した風呂。熱くも冷たくもなく、まさに温度を感じない不思議な感覚になり、長く入っていられる。

■マ行
水風呂
サウナのあとに入る、文字通り水を張った浴槽のこと。施設によって設定温度も異なり、温泉水や地下水などを使用している施設もある。

■ラ行
ラドル
ロウリュの際、サウナストーンに水をかける柄杓のこと。

ロウリュ
フィンランド語。ロウリュウと表記する場合もある。サウナストーブで熱したサウナストーンに水をかけ発生した蒸気のこと。また、水をかけて蒸気を作る行為のこと。自分で水をかける行為をセルフロウリュという。フィンランドではサウナ=ロウリュと言ってもいいほど当たり前だが、日本では近年のサウナブームにより浸透してきた。ただし、現在でもロウリュが楽しめる施設は限られている。


なんとなくどこかで聞いたことがあったり、温浴施設の掲示などで見かけたりしたことがあるものも。もっと深堀りして意味を説明すると初心者には荷が重いので、サウナ好きさんとの会話がなんとなく成立する程度の解説にとどめた。これで興味が出たらぜひ深堀りしてみよう。



※由来や解釈などは諸説ある場合があるので、あくまで参考としてください。

文/岡部礼子

あわせて読みたい

キーワードからさがす

gooIDで新規登録・ログイン

ログインして問題を解くと自然保護ポイントが
たまって環境に貢献できます。

掲載情報の著作権は提供元企業等に帰属します。
Copyright (c) 2024 KADOKAWA. All Rights Reserved.