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ボーナスなし!?タイトな納期に合わせて連日残業!休日出勤の努力も…47歳SEが転職するまでの100日間【作者に聞く】

  • 2023年8月11日
  • Walkerplus

夏休み中におすすめしたいウォーカープラスの人気漫画。今回は、47歳で転職を決めたTOME(@tome_ura)さんの「100日後に退職した47歳」を紹介しよう。


■2023年の夏のボーナスは増えた?それとも…
2023年度の夏季賞与は、2年連続でプラス傾向。しかし、業種によっては増減が大きい。ソフトウェア開発で連日残業や徹夜、休日出勤を繰り返しているシステムエンジニアTOMEさん。クライアントの要望に応えつつ、開発を繰り返していた。しかし、結果的に会社からの総合的な評価が低く「今期のボーナスはなし」と言われ、転職を決意ーー。

転職を決めてから退職までの100日間を漫画にしたTOMEさん。2021年にWebで連載をスタートし、毎日100日間更新をし続けた。フォロワー400人から始まった連載も、最終話には6万人を超えるほど人気に。アプリのリリースに伴うトラブル対応や身も心もボロボロになっていく姿がリアルで、同業者から応援の声も届いた。そして、X(元Twitter)で人気を集めた漫画がついにドラマ化。2023年8月1日からAmazonプライムで独占配信が始まった。

■転職でも高いスキルを活かせるSE。しかし、トラブル対応や納期へのプレッシャーは大きく「心臓が痛い」という声も
47歳システムエンジニアのTOMEさんは、ネットサービスの会社でソフトウェア開発していた。作業を進めてテストをし、問題点をクリアして、再びテスト。日々、その繰り返し。テストを繰り返す度、問題は山積みになるが、悲しいかな納期は決まっている。そのためプレッシャーも大きく、連日の残業、時には徹夜、休日出勤も多かった。

なんとかリリース日までに開発できたものの、会社の評価は低く、今期のボーナスはないと言われる。IT業界の同業者からは「今回は共感しかない」「嫌な思い出が蘇った」など多くの反響が。47歳という二の足を踏んでしまう年齢に転職を決意したTOMEさんに、詳しく話を伺った。


ーーまずは「100日後に退職した47歳」を漫画にして残そうと思ったきっかけを教えてください。

元々趣味や副業として、ゲームアプリの開発をやっていたのですが、1つ完成させるのにとても時間がかかり、本業が忙しくてまったくリリースできない日が続いていました。そんな時、X(元Twitter)やネットニュースで割とシンプルな絵柄のエッセイ漫画をいくつも見かけ、「アプリを作るよりも短時間でいろいろ発信できておもしろそう」と思って、お絵かきアプリで練習を始めました。

初めは、会社であったいろいろなことを漫画にしてX(元Twitter)にあげていました。ある日「100日後に退職する47歳」というタイトルの漫画を投稿したところ、いきなり拡散したので驚きました。ですので、2日目以降の内容はそれから考えました(笑)。

ーー「100日後に退職する」とタイトルにありますが、退職を決めたのはいつごろでしょうか?

漫画を上げ始めた当時は会社に不満はありましたが、年齢的なこともあって、転職は若い時よりも難しいだろうなと感じていました。なので、当時は「すぐには辞めないけど、いい転職先が見つかったら考えてもいいかな」くらいに思っていました。しかし、漫画を続けていくにしたがって、現実の気持ちが漫画にリンクしたのかどうかはわかりませんが、だんだんと本当に退職する方向に気持ちが流れて転職活動も始めてしまいました。結局、気がついたら、漫画の70日目くらいを描いているときに実際に退職していました。漫画を描くことに少し会社への罪悪感があり、居づらくなったのかも知れません...。

ーー47歳で転職するのはなかなか勇気がいると思いますが、決め手はなんだったのでしょうか?

理由は1つではないのですが、職場との相性の悪さがあったのかなと思います。自分はどちらかというと物静かなほうだと思うのですが、職場は少し体育会系というか、根性で問題を解決する、みたいな雰囲気があった気がします。あとは漫画にも描きましたが、「会社に評価されていないのでは」と感じてしまったことも大きいです。

ーー転職にあたりいろいろと勉強されていましたが、転職経験者としてどのようなことが必要だと思いましたか?

ソフトウェア業界は、新しい技術がどんどん生まれてくるので、それを常に吸収し続けていかないと勝負できないなと感じました。自分も年齢のせいか、ついていけてない部分もあるのですが、今も頑張っています。最近は、AI関連の技術がすごい勢いで発展しているので、置いて行かれないようにしようと思います。あと、競技プログラミングでスキルを磨いておくとよいと思いました。理由は漫画を読んでいただければわかります(笑)。

ーー結果的に前職を辞めてよかったと思いますか?

よかったことも、悪かったこともあると思っています。前職でトラブルがあって、気まずくなってしまった人ともう会わなくてよくなったのは気が楽ですが、関係を修復する機会も失われてしまったので、それがよかったかどうかは微妙なところだと思っています。待遇面では今の会社も前職もそれほど違いはない(前職のボーナスを含めなければ、今の会社の方がよいくらい)です。

ーー苦労して投稿し続けた漫画がドラマ化しました。気持ちをお聞かせください。

映像化の話をいただいたのは、100日目をツイートした当日だったと思いますので、すでに2年近く前になります。いろいろあってなかなか実現されず、一時はもう実現しないのではないかと心配していました。今回ついに配信が開始されて、素直にうれしいです。「人生、嫌なこともあれば良いこともあるなぁ」と、感じています。企画していただいたハシテツヤ監督とスタッフの皆さん、主演のいしだ壱成さんをはじめとする出演者の皆さん、クラウドファンディングで支援していただいた皆様にはお世話になりました。ありがとうございました。


■取材協力:元アプリ開発者47歳(@tome_ura)

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