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【NMB48 衣装図鑑】『僕らのユリイカ』渡辺美優紀着用の衣装を徹底解説!「ザ・アイドル衣装が着たい」と小嶋花梨&原かれんが直談判!?

  • 2023年7月28日
  • Walkerplus

大阪・なんばを拠点に活動する「NMB48」。かわいいだけでなくお笑いもこなす親しみやすいアイドルグループとして、2023年には結成13年目を迎え、メンバーたちはバラエティタレントにモデル、グラビアアイドルなど、あらゆるジャンルの前線で活躍している。

そんなメンバーの個性を彩ってきたのが、オリジナルの衣装たち。この記事では、その多種多様な形や色、制作の裏話をご紹介!NMB48の衣装デザインからスタイリングまでを担当する松永麻里さんにたっぷりとこだわりを語ってもらう。

月替わりで登場する案内人は、TikTokで「NMB48衣装図鑑」と称して衣装の細部や着脱方法を紹介しているれいこちゃん(前田令子)、将来は“自分のブランドを持つ”という夢を抱き、メンバーの衣装作りも経験したことがあるかれんたん(原かれん)の2人。一体どんな制作エピソードが飛び出すのか?第12回はかれんたんが案内人となり、2013年に7作目のシングルとして発表された『僕らのユリイカ』の歌唱衣装を紹介する。さらに、NMB48の2代目キャプテンを務めるこじりん(小嶋花梨)がゲストで登場!


■NMB48の代表曲。海をイメージした衣装は隅々まで魚づくし!
まずは、松永さんによる衣装紹介!『僕らのユリイカ』は、コンサートでも定番のNMB48の代表曲。歌唱用衣装は今ではあまり着られていないため、かなりレアだ。

「この衣装は、紅白歌合戦用の『カモネギックス』の衣装と同じくらい、オリジナルプリントづくしの衣装です。夏の太陽の光で“青い海”の水面がキラキラと揺れて輝くようなイメージ。そして、スカートの裾部分は“海底”を表現したくて、オーロラに輝くスパンコールが施されているオーガンジー生地を選び、その上から、淡いブルーから深みのあるブルーのグラデーションでオリジナルプリントしました。また、身頃部分には“鱗”をイメージした三角柄のラメ入りジャガード生地を使用して、こちらもグラデーションプリントに。スカートの下には、踊ったときにふわっとしたシルエットになるよう、硬さの異なるチュールを重ねました。バックスタイルのポイントとなる大きな黄色のリボンは、“尾ひれ”をイメージしています。この黄色の生地を探したとき、しっくりくる色めのものがなかなか見つからず、最終的に全体にクリアスパンコールが施されている生地にヒョウ柄とレモンイエローのカラーをプリント。さらにその上にかぶせたグラスオーガンジーにも同じレモンイエローのカラーをプリントしました。グラスオーガンジーは透明度が高くて、カラープリントなしだとリボンのレモンイエローが白くなってぼやけてしまうため、こちらもプリントしました。スカートのベースに使われている生地とアンダーパンツも、“海の底”をイメージしてオリジナルでプリントしています。

デザインはトップスが3型あって、(山田)菜々ちゃんのはホルターネック、さやかちゃん(山本彩)のはハートカットデザイン。バックスタイルは全型『バックシャン』(後ろ姿が美しいことを表現するファッション用語)を意識したデザインにしています。また、髪飾りと衣装のところどころに装飾されている立体モチーフの熱帯魚は、プリントした柄を1匹ずつ切り抜いて手作業で制作しました。サビの手の振りに合わせて手首飾り、そしてヘッドアクセサリーにも熱帯魚モチーフを。そしてイントロの横1列になる振りに合わせて、足元のサンダルにも共布と熱帯魚モチーフを装飾して、頭から足の先まで、全身でキラキラ輝く青い海を表現しました」

『僕らのユリイカ』のMVは、与論島で撮影された。MVでは、メンバーはこの衣装ではなく水着と制服姿を見せている。「表題曲のMV撮影に、唯一同行できなかった楽曲です。このとき、MV撮影から数日後に歌唱衣装での披露が急遽決まって、そちらの制作を進めないと間に合わなかったため、行けていないんです。MVで着用した水着や制服などの衣装は事前に全部用意して、私は東京でデザインと生地探しをしていました。ダンスの振りは同じタイミングで確認することができたので、デザインに反映することができました!」


■“ザ・アイドル”の衣装にメロメロの2人!でも着られないのはなぜ?
ここからは、かれんたん、こじりん、松永さんによる対談タイム。こじりんはこの楽曲がきっかけでNMBに入ったと公言しているほどの大ファンで、「小島花梨=『僕らのユリイカ』にしたいくらい大好き」とのこと。かれんたんも撮影が始まったときから「着たい!」を連発していた。

原「このお衣装、大好き!王道アイドルですよね」

小嶋「こういう系着たいよね~」

松永「かれんたんやこじりんが着ると、脚が長すぎて、つんつるてん(笑)」

小嶋「こういうひらひらした形で、短いスカートの衣装って最近ないですよね。さっき存在を知ったこの魚の装飾ですが、これを入れようって思ったのはどうしてなんですか?」

松永「楽曲の世界感は保ちつつ、かわいいだけでなく、どこかにNMBらしい遊び心のあるテイストを入れられたらと。ポイントとなるバックスタイルの大きなリボンは尾ひれをイメージしていて、このお魚とリンクさせました。実はこれ、オリジナルプリントの魚の部分を切り抜いて、1匹ずつ立体になるように作っているんです。海底で熱帯魚が泳いでいるプリントの上に、立体の本物みたいな熱帯魚が泳いでる、というイメージです(笑)」

小嶋「本当だ、すご!この時期は1ファンとしてNMBを応援していて、めっちゃ見ていた時期だけど、魚の装飾には気づかなかったです(笑)」

松永「あれれれ(笑)」

原「上手に付けてくれてはるから、そういう柄やと思ってました(笑)」

松永「じゃあ、この手首飾りは?サビの振りに合わせて、魚が泳ぐようになっているんです!」

小嶋「あ〜!そういうこと!?」

原「すごーい!知らんかった!」

小嶋「私、本当に『僕らのユリイカ』が1番好きな曲だから、この衣装着てパフォーマンスしたいってめっちゃ思うんですよね」

原「私も思ってました!」

小嶋「今年のリクアワにランクインしてなくてちょっと残念でしたね…もしかしたら着られるかな?って(笑)」

松永「たしかに、入ってませんでしたね。コンサートの定番だからかな?」

小嶋「シングルの衣装で着てないの、私は『僕らのユリイカ』ぐらいですね」

松永「同じくサイズが合わない『ヴァージニティー』とね。『オーマイガー!』は着ましたか?」

小嶋「生写真で着ました!」

原「このお衣装、黄色が入っているのは『みおりんさん(市川美織)がAKBと兼任されてからのシングルだから』って噂を聞いたんですけど、本当ですか?」

松永「その時期でしたね!」

小嶋「この感じは…噂だ(笑)」

原「噂やったか~(笑)。どこかでそう聞いたような気がして…」

松永「でも、たしかにこのイエローの色めは、みおりんの“フレッシュレモンイエロー”にこだわりましたね〜!生地を探したときに、なかなかイメージ通りのものが見つからなくて…。インパクトのある大きい尾ひれ風のリボンにしたかったから、最終的にヒョウ柄も入れてオリジナルでプリントしました。ヒョウ柄入りの“フレッシュレモンイエロー”のリボンです(笑)」

小嶋「このリボン、かわいいですよね。最近、時代的にこういうお衣装減ってきてるじゃないですか。“ザ・アイドル”みたいな」

原「この連載のゲストに来てくださるメンバーが、王道アイドルみたいな、昔のお衣装みたいなのも着てみたいって言うんですよ」

松永「すごくうれしいですね。これも、9年前のだいぶ古い衣装です」

小嶋「その時代のアイドルの衣装が憧れというか、本当にかわいかったから。K-POPが人気になったり、時代的に流行が変わってきて、最近はスタイリッシュなのが多いですよね。でも、やっぱりアイドルなんで。こういうのも着たいです」

松永「みんな今っぽいのを着たいのかな?って思っていたから、そういう意見を聞けるのはありがたいですね」

小嶋「『らしくない』とか、ああいう王道なのもいいですよね」

原「このお衣装、初めて見たときから絶対着たいと思っていて。NMBのオーディションを受けてるときにいろんな曲を聞いたりMVを見たりしていて、『これ着たい!』って思ったお衣装の1つなんです」

松永「そんなに言ってもらえると思ってなかった…。うれしいから着ましょう!(笑)」

原「あ、でも私たちは特に丈が足らない説が…(笑)」

小嶋「あかりさん(吉田朱里)の衣装なら着られるかも…。あの時代はメンバーの平均身長が低いですもんね」

松永「最近のメンバーは背が高くて、さらに脚が長いからね。ちなみに、2人は新しく作るアイドルっぽい衣装じゃなくて、昔の衣装が着たいんですか?」

小嶋「もちろん昔のも着たいけど、新しい衣装でアイドルっぽいのも着たいですよ」

原「着たい!」

松永「え、これから作る新しい衣装も、王道アイドルっぽいのでいきたい?」

小嶋「はい!」

松永「えっ!ほんとに!?」

小嶋「そんなに意外ですか?(笑)」

松永「意外です!『過去の衣装が着たい』っていうのは聞くけど…」

原「みんな、“ザ・アイドル”したいんですよ~」

小嶋「今ってアイドルさんがすごく増えたけど、“ザ・アイドル”の衣装のグループって逆にいらっしゃらないから。ドレスみたいなボリュームがあるスカートは多いけど、ひらひらした短いスカートを履いている方はなかなかいないんですよね」

原「昔の着せ替えのゲームから飛び出したみたいなアイドル感のあるお衣装だから、非日常感があっていいんですよね」

松永「全体衣装がこんな感じでもいいの?」

小嶋「いいです!」

原「みんなで着たら絶対かわいいですよ!」

松永「そうかぁ。参考になりますね…」

小嶋「今はメンバーの年齢層も幅広いから、全メンバーが着られる衣装ってなると、こういうアイドルっぽいのが減っていっているじゃないですか」

松永「よくわかってるなぁ(笑)」

小嶋「でもみんな着たいって言っているし、着こなせると思いますよ」

松永「こんな、『僕らのユリイカ』みたいなふわっふわのでも?」

小嶋「着たいし、着こなします!」

原「うんうん!いけますよ!」

小嶋「あ、でも、『恋と愛のその間には』とか『欲望者』とか、そういうのを踊ろうってなると難しいと思うんですけど(笑)」

松永「そうなの。そこまでわかってくれてるんだ!(笑)。最近はかっこいい曲が多いから、どうしてもね」

小嶋「でも、生写真の撮影で『僕がもう少し大胆なら』の衣装を着たときに、めちゃかわいい!って思いました。制服衣装も最近はないですよね。ミニスカで、トップスがピチッとしていて、丈感がめっちゃかわいくて。『この衣装、ずっと着ていたい』って言ったぐらい」

松永「コンパクトサイズの制服みたいな感じですか?」

小嶋「そうですそうです!私はパンツスタイルの衣装を用意していただくことが多くて、それもすごくうれしいんですけど、やっぱり制服衣装やふわふわスカートも好きなんですよ」

松永「すごく勉強になりました(笑)。こじりんまでそんなふうに思ってると思ってなかったな」

小嶋「せっかくこの連載で衣装についてお話させていただく場があるので、これを機に、メンバーみんなの意見を吸い上げた衣装もぜひお願いします!」

松永「この連載でも、いろんなメンバーから『ヒョウ柄のかわいい衣装が着たい』って聞いているんです。事情としては、まさにさっきこじりんが言ってくれた、年齢層のことや曲調のことがあって。白×青ライン衣装とかは大人っぽいメンバーもガーリーなメンバーも着られるっていうことを考えて作っています。楽曲もどちらでもいける衣装となると、結構限られるなって。でも、考えてみます!ありがとう!」

原「スカートといえば、『僕らのユリイカ』の衣装はスカートが短かったから、中が見えても大丈夫なように派手なアンダーパンツなんですか?」

松永「そうです。当時のメンバーは平均身長が155センチくらいだったから、背が高くないからこそ、バランスを考えて丈も極力短めにして、しっかり脚を出してきれいに見えるように。ちゃんと自分のスタイルをわかっていて、自分でプロデュースするメンバーが多かったので、本当に感心しましたね!なので、それに応えてサイズが小さいうえにさらに短めになっています」

小嶋「なるほど。私たちが着られるわけがないな…(笑)」

原「ね…(笑)」

松永「『オーマイガー!』のときも『スカート短くしたい』ってメンバーは言ってたんだけど、そのときは『あの衣装でスカートが短すぎると逆にアンバランスに見えちゃうね』って言って、ちょっと長めの丈なんです。だからこじりんも着れたんですね(笑)」

小嶋「そういうこともあるんですね。でもやっぱり、短いのがかわいい!踊ったときにお尻がぷりぷりする感じが好きですね」

原「わかります!それだけで、まさにアイドル!って感じになりますよね」

松永「キャプテンの小嶋さんがこう言ってくださっている間に、そういうのを作っておかないとですね(笑)。えっと、ヒョウ柄でフリフリで?」

小嶋「色はさわやかで…パステルまでいかなくても、かわいらしいカラーで」

松永「もしそういう衣装を見てファンの方が『どうしたNMB!?』ってなったら…(笑)。こじりんが『私が言いました!』って言ってくれる?(笑)」

小嶋「もちろん、言います言います(笑)」

松永「うそうそ、ありがとう(笑)。ファンの方も衣装をしっかり見てくださって、『NMBっぽいのがいい』っていう意見が多いから、両方を生かせる衣装を考えたいですね」

小嶋「ファンの方もアイドルっぽいの、見たいと思います!」

2人の“アイドル衣装”への思いが聞けた今回。松永さんも新たな発見があったようで、今後作られる衣装がさらに楽しみになる対談だった。8月の連載は休載。9月はれいこちゃんが案内人となり、とある1期生のメンバーの卒業シングルの衣装を紹介する。それもまた、こじりんやかれんたん、れいこちゃんをはじめみんなが憧れるふわふわアイドル衣装だ。お楽しみに!

取材・文=上田芽依
撮影=福羅広幸

【松永麻里 プロフィール】
東京生まれ。1995年に大妻女子大学短期大学部家政学科卒業。
奇抜な衣装とメイクでパフォーマンスユニットとして活動後、2010年12月よりNMB48の衣装を担当。現在は吉田朱里など、卒業したメンバーのスタイリングも行っている。

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