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お金が貯まる人の家計管理はシンプル「現金を下ろすのは月イチ、ローンはNG」/FIRE達成3児の父に聞く節約と投資

  • 2023年7月5日
  • Walkerplus

貯金ゼロの浪費家から節約家へと転身し、40代前半、3児の父にしてFIREを達成したみもじ(@mimojinojinsei)さん。この6月に上梓した著書『貯金ゼロの元浪費家・3児の父が子育てしながら成功できた しあわせFIRE』から一部抜粋・編集し、物価高騰の話題が絶えない昨今に年収200万円台時代を生き抜くための「お金との向き合い方」を紹介する。

テーマは「お金がたまる人は家計管理が違う」。

■我が家のルールは「月に一度しか現金を下ろさない」
我が家が実行している、簡単にできる家計管理の一つをご紹介します。家計管理のコツとして、「決まった金額の範囲内でやりくりする」という意識を持つため、我が家では現金を下ろすのを月に一度だけにしています。

それまではやりくりが下手で、惰性でお金を下ろしてしまうことも度々ありましたが、「月に一度しか現金を下ろさない」ということを決めて以降はなくなりました。惰性でお金を下ろすことを許してしまうと、歯止めがきかなくなってしまう恐れがあります。

そもそもATMに行く時間は無駄な時間です。前の人の操作が遅かったり、行列ができて順番待ちをしたりとさらにストレスも溜まります。ATMを利用する頻度を少なくするのは、そういったストレスを回避するためでもあります。

さらに、私は月に1回のATMの利用についても、手数料のかからない時間に利用しています。そうすることで「手数料を払わない」という意志を継続させることもできますし、月に1回ならATMを利用する時間の設定も簡単だと思います。

私の知り合いで、ATM手数料を取られることに抵抗をまったく感じていない人がいるのですが、年間でトータルすると結構な額になっています。ちなみに私は、20年以上時間外利用の手数料を払っていません。

月に一度と決める前は必要になったら都度下ろしていたので、ひと月に合計いくら使っているのか把握しにくい状況でした。月に一度と決めることで、支出額の把握がとても簡単になりましたし、毎月いくら必要かも分かりやすくなりました。毎月の支出額が分かると、年間いくら必要かも分かるようになり、家計管理もしやすくなります。

次に、月に一度下ろした現金は、どのように仕分けたら良いかをお伝えします。

・まず、今月いくら必要かを計算して、現金を下ろす。例:『10万円』
・支払日が分かっているもの(生活費以外の出費など)は別に管理。例:『2万円』
・週ごとに使用するお金を振り分ける。例:『1週間2万円×4週分=8万円』

決まった範囲内でやりくりするようにし、次週の分を前借りして使うことは絶対にしないようにします。最初は難しいと思うかもしれませんが、慣れてしまえば簡単です。

また、最近はキャッシュレス化が進み、現金を使う頻度が減っていますが、家計を管理する時には、現金の方が管理しやすいです。ただ、今はキャッシュレスだとポイントがついたり、レジで会計の時間を短縮できたりと便利なので、私もキャッシュレスを多く利用しています。

私はキャッシュレス決済普及前の現金時代にお金の管理ができるようになっていたので、今は現金ではなくても無駄遣いをすることがありません。しかし、管理がまだ苦手な方はキャッシュレス決済で家計を管理していくのは難しいでしょう。現金は「財布にお金が入っているかどうか」を支払う前に目で見て確認できますが、キャッシュレスは支払った後に数字でしか確認することができません。

キャッシュレス決済を利用するなら、事前にお金をチャージする必要があるプリペイド式を使用すると、残高を意識する癖がつくので良いと思います。

■ローンは組まないのが原則!家計管理はシンプルイズベスト
〝シンプルな家計管理〟とは、収入・支出・貯蓄などの資産の把握が容易な状態であることです。家計管理は継続してやらなければ意味がありません。私は面倒くさがり屋なので、長続きする方法を模索した結果が〝シンプル〟です。シンプルにしておくことで、大まかではありますが頭の中だけで家計管理できるようになります。

ローンがあると家計管理が難しくなるため、おすすめできません。ローンが一つだけだと管理はまだ難しくないと思います。それが3つ4つと増えていくと、支払い残高や金利のことなど徐々に難しくなっていきます。

例えば、金利1.5%で300万円、金利3.5%で50万円、金利1%で30万円分のローンを5年払いで組んでいるとします。それぞれ毎月いくら返済し、その内訳の中で金利はいくらになるでしょうか?私は想像しただけで面倒だと感じますし、計算もしたくありません。私と同じような考えの方は、家計管理を複雑にすることには向いていないと思います。

とはいっても、家や車などの支払いはローンを組む方が多いでしょう。また、現在は低金利なので、家・車などは組みやすいと思います。ただし、ローンを組むのには条件があります。

それは金利以上のリターンが見込める場合です。この場合のリターンとはお金のことばかりではなく、得られる経験やスキルなども含みます。

車を例にします。300万円の新車をローンで購入した場合と、ローンは組まずにお金を貯めて2年後に購入した場合を比較します。ローンを組んで購入した人は、この2年間で車を使っていろいろなところに行くことができます。家族との楽しい思い出もたくさんできることでしょう。

対して、2年後に車を購入した人は、同じような体験を2年間待たなくてはいけません。「ローンの金利」と「2年」という期間を天秤にかける必要があります。もし、金利が高いと感じるならば、「中古車にして車両価格を下げて、支払う金利を下げられないか」や「必要な時だけ車をレンタルする」など、いろいろと作戦を練ってほしいです。

次に注意したい点として、借りられる額を基準に買い物をしてしまうことです。これは家のローンを組む時に多いのですが、年齢と年収でおおよその借入可能金額が決まると思います。

例えば、家族で暮らすのには3000万円の家で充分なのに、4000万円借りられるからさまざまな物のグレードを上げて4000万円の家を購入するという考え方です。確かにより質の高い物を買えるかもしれませんが、金利も上乗せして多く支払うことを忘れてはいけません。

■家計も企業と同じようにコスト削減を
私は、家計も企業と同じようにコスト削減をする必要があると思っています。例えば、無駄遣いしている企業が、資金難を理由に設備投資に充てるべきお金を減額したり、社員への給料を増やさずにいたりするとします。皆さんならどのように思うでしょうか? 

きっと、企業には適切にお金を使ってほしいと思うはずです。これは企業だけではなく家計にも当てはまります。だから、節約は恥ずかしいとかケチという考えは捨ててもらいたいと思います。コスト削減は将来の家計のためです。

そこで、どのようにしてコスト削減する項目を決めるのかをお教えします。

(1)削減すべき経費の洗い出しを行う
私は基準として、月に900円、年間約1万円削減できるものをピックアップしました。そのためには家計簿をつけ、お金を何にいくら使っているかを洗い出す必要があります。月900円は日割りにすると1日30円です。私は結構削減できるものがありました。削減項目が30個あると年間約30万円は節約できることになります。

(2)削減する項目について、優先順位を決める
今すぐに削減可能で費用対効果の高い節約から始めましょう。同時にできるものは同時進行します。気軽にできて、結果が早く感じられることを選び、モチベーションを上げていきましょう。

(3)削減した項目が継続可能か判断する
1カ月ほど実施してみて問題なければ続行します。継続が難しいようであれば、要領を変更するかその項目自体の削減をあきらめます。PDCAサイクル(計画から改善までを1つのサイクルとして、管理業務や品質管理の効率化を目指す手法)の活用が効果的です。経費削減は続かないと効果がありません。

さらに、「家庭ですぐに実行できる10のコスト削減アイデア」をお伝えします。

(1)お弁当、マイボトル持参で食費を節約
(2)保険の見直し。余計な補償はないか確認
(3)株主優待でお得に買い物
(4)ふるさと納税で食費を節約
(5)習慣となっている「惰性外食」をやめよう
(6)キャッシュレス決済などでゲットしたポイントは、お金と思って無駄遣いしないように大事に使う
(7)無駄な飲み会、2次会や3次会(終電を逃すとさらに出費に繋がる)には参加しない
(8)重曹、クエン酸、過炭酸ナトリウムを活用して掃除すれば、購入する洗剤は少なくて済む
(9)習慣で買っている物やサービス、サブスクの見直し
(10)年に一度は断捨離。いかに無駄なものを買っているかがよく分かる

また、家計のコスト削減となると、家族の同意も得なくてはなりません。同意を得るためには、コスト削減のメリットを伝えることが大切です。我が家では、基本的には無駄なものからしか削減していないので、同意は簡単に得られましたが、伝え方として「削減できた分を他のことに使う」「将来必要になることのために使う」と言います。さらに、お金を運用することで将来は今よりも大きい額を使用できる可能性が高くなることを、家族に理解してもらい、納得してもらいましょう。

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