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橋本環奈が多くの作品から愛される理由「私なりに、やる作品には愛情を持って挑みたい」

  • 2022年10月15日
  • Walkerplus

小説、漫画ともに多くのファンを持つホラー作品「カラダ探し」が待望の映像化。2022年10月14日より全国公開した。バラバラにされた少女のカラダを見つけ出すまで同じ日を繰り返す“カラダ探し”に参加させられる、6人の高校生を中心に物語が展開する。本作で主人公の明日香を演じる橋本環奈に、撮影時のエピソードや原作がある作品を演じる際に意識していることなどを深掘りしてインタビュー。橋本が多くの作品から愛される理由が垣間見えた。

■『カラダ探し』は3つの要素のバランスのとれた作品
――本作への出演が決まった時のお気持ちを教えてください。

【橋本環奈】もともと「カラダ探し」の漫画を読ませていただいていたので、映像化されるということにびっくりしました。原作の小説も漫画もすごく怖くて、映画になった時に観る人を狭めちゃうんじゃないかなと思ったんです。

――映像化が決まる前から原作をご存知だったんですね。

【橋本環奈】私は漫画のほうを読んでいたので知っていました。(山本)舞香が今回演じた留美子が主人公になったものなど、結構シリーズ化もされているんですが、それも全部読んでいたくらい。ストーリーの展開もそうですけど、“赤い人”が夜中の12時にやってくるとか、何度も殺されながら同じ日を繰り返すとか、そういう部分が斬新ですごくおもしろいなと思っていました。

――先ほど、「観る人を狭めちゃうんじゃないか」とおっしゃっていましたが、実際に完成した作品をご覧になってみていかがですか?

【橋本環奈】全然そんなことなかったです。もちろんホラーというカテゴリーの中に入っているんですけど、こんなに何度も殺されるという設定なのに、それを楽しめる映画ってなかなかないんじゃないかなと思います。ホラーというだけで観ないのはもったいない。同世代のすごく勢いのある豪華なキャストの皆さんと共演しているので、たくさんの方に観ていただきたいですね。

――ホラー、タイムリープ、青春の3つの要素が混じり合っているからこそのおもしろさがありますよね。

【橋本環奈】最初はすごく怖いシーンから入るけれど、タイムリープすることに気付いて仲良くなり、青春の色が強くなっていく…その3本柱がどんどん変わっていくのがくどくないというか、押しつけがましくないなと思いました。ホラー作品だと、やりすぎなくらい怖がらせるための効果が入っているものもありますが、羽住英一郎監督は全体を見て指示されていたんだなというのがすごく分かる、バランスのとれた仕上がりになっています。

■もしも明日香の立場になったら「もう戦うしかないか」
――今回演じた明日香というキャラクターについてはいかがですか?

【橋本環奈】私のキャラとは真逆です。私はすぐ顔に出るし、表情が豊かだと言われることも多いですが、明日香は静かだし、反応も薄い。今までの主演作品の中で、一番セリフ量が少なかったんじゃないかなと思います。多分ですけど(笑)。

――そんな真逆な性格の明日香と同じような状況に陥った時、橋本さんならどんな行動をすると思いますか?

【橋本環奈】日常からあの世界になったら、ということですよね…。私は多分、受け入れると思いますね。明日にならないんだったら、「しゃあないからもう戦うしかないか」と。頑張ってカラダを見つけると思います。

――作中で夜中は結構グロテスクなことをしているのに、昼間は普通に過ごしていましたが、あんな感じに?

【橋本環奈】そうですね。もう毎日殺されるということになっちゃうと、慣れると思うんです。2日目くらいまでは「なんで繰り返されてるんだよ」みたいなトーンでしたけど、だんだん慣れてくるじゃないですか。それが日常になってみないとわからないですけど、ああいう場に立たされたら、高広(眞栄田郷敦)ばりにリーダーシップを発揮して戦っていくタイプだと思います。

■大事にしているのは、原作への愛情
――橋本さんといえば原作がある作品への出演が多いイメージがありますが、そういった役を演じる際に意識していることはありますか?

【橋本環奈】原作があるものもないものも特に意識はしていなくて、同じように作品に入っています。また、例え原作をまったく知らなかったとしても、お話をいただいてから読んでみていいなと思ったらやるし、思わなかったらやりたくないなと思っています。それこそ今回の「カラダ探し」は原作をおもしろいと思っていて、やらせていただけるなら、ぜひやりたいなという気持ちでした。私なりに、やる作品には愛情を持って挑みたいんです。

――愛情を持てるかどうかが重要なんですね。

【橋本環奈】はい。例えば、映像化するにあたって、原作とまったく同じようにやったら違和感が生じてしまうなど、どうしても変えなければいけないところが出てくることがあります。でも、原作ファンの方たちは小説だったら絵を想像しながら読むし、漫画だと実際に絵を見ているわけですよね。なので、ちょっとズレていると感じることもあると思うんです。もちろんそれを全部すくい上げるのは難しいですが、作品を理解しているかどうかで変わってくる。

原作への愛は形に見えるものではないですが、嫌いなものよりも好きなもののほうがわかっているじゃないですか。原作を好きでいることによってリスペクトを込めて作品に向き合えるので、原作ものに関しては、そこはちゃんとこぼさないように、気に留めて大事にしています。

■橋本環奈が“ループ”したいのは…?
――今回の作品では、眞栄田さん演じる高広との胸キュンシーンも見どころです。

【橋本環奈】ストーリーの中でも高広との屋上でのやりとりは最後に繋がるすごく重要なシーンです。陽の関係で撮れる時間がすごく短かったので、郷敦も私も、お互いにすごく集中力を高めて撮影に臨みました。郷敦はすごくまじめな子で、高広という役に対しても真剣に向き合っていたんです。監督とも入念に話している姿を見て、私は私で「ま、大丈夫か!」と(笑)。私が演じた明日香はすごく受動的なので、すべてを受け入れる態勢で、郷敦に身を委ねました。

――たしかに、夕陽が幻想的で印象に残るシーンでした。ちなみに、橋本さんご自身の高校時代を振り返って、印象的な思い出はありますか?

【橋本環奈】文化祭や修学旅行などの行事ごとにはあまり参加できなかったんですが、毎日楽しかったですね。福岡の普通の女子高に通っていたので、東京と福岡を往復する毎日で、今どこにいるんだろう?みたいな時もありました(笑)。

でも、学校に行くと友だちがお弁当を作ってきてくれていたり、アカデミー賞の新人賞を獲った時は誕生日が近かったこともあって黒板に寄せ書きしてお祝いしてくれたり、本当にいい同級生に恵まれました。卒業式にも出られなかったんですけど、予備日に親と友だちが来てくれて。学校帰りにラーメン屋さんに寄ったりプリクラを撮ったり、そういう日常がすごく楽しかったですね。

――素敵な思い出ですね。最後に、明日香たちはカラダ探しが終わるまで同じ日を繰り返しますが、橋本さんがずっとループしたいものを教えてください。

【橋本環奈】お風呂ですかね。休みがあったら日帰りでも行っちゃうくらい温泉が大好きなんです。車の運転も好きだから、箱根とかにさくっと行きます。冬の露天風呂がすごい好きなんです。顔はめっちゃ寒いのに体は温かい、あの感じが好きなので冬は特によく行ってる気がします。アツアツのお風呂に早めの時間から入るのもいいですよね。…なので、休みがループして、ただただ温泉に入り続けられたら最高ですね。

スタイリスト=鈴江英夫/H、HIDEO SUZUE/H
ヘアメイク=森本淳子
撮影=後藤薫
取材・文=あまのさき

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