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骨格診断のタイプを呼吸で変える!「骨ストさん」の悩みも改善!?骨格タイプ別ボディメイク術とは

  • 2022年6月15日
  • Walkerplus

骨格診断タイプ別の呼吸によるトレーニング法を考案し、なりたい骨格になれるエクササイズを指導するトレーナー、萩原智之さん(@hagi_bodymake)。女性専門のパーソナルトレーニングを行う都内のジムは22年5月で5周年を迎えた。お客さんからは「デコルテの厚みや首の短さ、肋骨の広がりが解消され、骨格ストレートからナチュラルへと診断が変わった」「体重が変わらないのに『やせた?』と聞かれることが増えた」といった喜びの声があふれ、今、予約困難なジムとして評判を呼んでいる。

■筋肉の付き方は呼吸で変えられる!?骨格タイプ別エクササイズを考案
まず骨格診断について説明する。これは、自分の生まれ持った骨格タイプを把握することで、その体型を最もきれいに見せるファッションの着こなしなどを提案するもの。生まれ持った体質により、筋肉や脂肪の付き方などの違いから「ストレート」「ウェーブ」「ナチュラル」の3タイプに分類。骨格を知ることで、自分が本来持っている魅力をファッションで生かせる、と多くの女性から注目されている。

基本的に骨格は生まれ持ったまま変わらない。だが、萩原さんは「骨格そのものは変えられないが、骨格タイプの特徴は変えられるのでは」と考えたことで、呼吸で骨格診断のタイプに影響・変化を与える独自のエクササイズを考案するに至った。そのきっかけは何だったのだろうか。

最初、萩原さんは骨格診断の理論を、現在骨格診断ファッションアナリストの資格を取得し活躍しているジムの生徒さんから教えられた。その際「生まれ持った体質によって分類される」という概念に違和感を覚え、一般社団法人骨格診断ファッションアナリスト認定協会の公式テキストを調べてみることにした。

萩原さんは当時、とある呼吸理論を勉強していた。「呼吸とは、本来横隔膜の動きがメインで、その補助として肩や首、肋骨回りの多くの筋肉を使います。が、横隔膜をうまく使えない場合には、補助の筋肉の方をメインに動かして呼吸してしまうんです」。そして後者の場合、どこの筋肉を使うかはある程度決まったパターンがあるという。

ここで、呼吸法と骨格診断の融合が起こる。

「ある補助の筋肉、例えば首の筋肉を呼吸に使っていると首回りがもりっとしていきます。このように、呼吸によって起こる体の変化が、骨格診断タイプのそれぞれの特徴と似ていると感じたんです。そこで逆に考えてみて、補助の筋肉を利用しない正常な呼吸になるように身体を整えてあげれば、結果的に骨格診断における各タイプの特徴が軽減されて、体型が変わるのではないかと思ったんです」

例えば「ストレートタイプ(骨スト)」の人の場合、骨ストの特徴をより強調させるような呼吸法にならないように体を変えることができれば「骨ストっぽさ」が薄れていくのでは、ということだ。

「呼吸の仕方を改善することで、各タイプの特徴を軽減することが可能です。ストレートさんの場合には体や肩回りの厚みが軽減され、開いた肋骨が閉じることで華奢な体型に近づきます。ウェーブさんの場合には胸が削げている(トップの厚みがなくアンダーが広がっている)状態や、ぽっこりとしたお腹が改善されメリハリがつきやすくなります。また、ストレートさんとウェーブさんの呼吸の仕方は全くの正反対。同じことをしていては改善されないどころか悪化していくので注意が必要ですね」

結果的にその考えはおおむね合っていたようだ。「骨の形状は簡単に変わることは難しいながらも、『筋肉のつき方』や骨の『位置』が変わり、それに伴って脂肪の目立ちやすさも変化。骨格診断の結果が変わったという報告もいただくようになりました」。無意識に行っている呼吸を変えるだけで体に変化が起きるなら、ぜひ試してみたいところだ。

今回は、萩原さんが考案し、美脚専門トレーナーのみすたーだいどー氏と共同で製作した動画を元にして、家でも実践できる骨格タイプ別のストレッチを「ストレート」と「ウェーブ」の人向けにそれぞれ紹介する。

「ナチュラルは、どういった体型になりたいかでおすすめする動画が変わります。体を薄くしたい、ウェーブさんに近づきたい場合にはストレートさん向け動画を。バストアップしたい、ストレートさんに近づきたい場合にはウェーブさん向け動画を。よりメリハリをつけたい場合にはストレートさん向け→ウェーブさん向け、と行ってみて下さい」(萩原さん)

■ストレートの人向けの、華奢な上半身になるストレッチ
ストレートの方の悩みの多くが、体の厚み。その原因は呼吸によって肋骨が開いているからという。肋骨が閉じることで体や肩回りの厚みが軽減され、華奢な体型に近づく。

A 肋骨を下げるストレッチ(60秒)
1…バスタオルを4つ折にして丸め、みぞおちの下にあてて、うつ伏せになる
2…手はおでこの下に置く。肘を体より少し遠ざけて肩の力を抜いて60秒呼吸を繰り返す
10秒休憩。

B 背中と脇のストレッチ(各30秒)
1…右足が上になるようにあぐらをかいて座る
2…頭の上にバンザイをするように両手をあげ、両手を握ったらそのまま腕を右斜め上方向に引っ張る
3…腕の反対方向、斜め左後ろに背中を丸めて、わき腹を伸ばす。そのままゆっくりと30秒深呼吸を続ける
4…5秒休憩して、左足を上にしてあぐらをかいて座り、反対側も行う

C 僧帽筋のストレッチ(30秒)
1…正座し、つま先を立てる。お尻の骨をかかとにのせるように座る
2…お尻とアキレス腱の間に左手を挟む。正面を向いたまま右手で頭をかかえるようにして(右手の指先が左の側頭部に当たるくらい)、首をひねらないように、右手で頭を右に倒していく
3…痛気持ちいいところで止めて30秒キープする
4…5秒休憩して反対側も行う
5秒休憩

D 肋骨と背骨をつなぐ背中のストレッチ(30秒)
1…3と同様、正座し、つま先を立てる。お尻の骨をかかとにのせるように座る
2…胸の前で両手の平を合わせて、頭を少し下げて、親指を鼻に、人差し指をおでこにくっつける
3…一度軽く息を吸って、吐きながら体を丸めて両肘をおへそに近づける
4…体を丸めきったら、ゆっくりと息を吸って息を5秒止める。その後、ゆっくりと吐く
10秒休憩

E 小胸筋のストレッチ(30秒)
1…両肘を床に着けた状態で四つん這いになり、つま先を立てる
2…右手は右肩を触り、左手は左手を触る。この時に、肘は床に対して垂直にする
3…おでこを床に下ろして、鎖骨を床に近づける
10秒休憩

F くびれを作るサイドライローテーション(各30秒)
1…丸めたバスタオルを左太ももの横(外側)に置いて、仰向けで寝る
2…左手は軽くグーにして、まっすぐ天井に向けて上げる
3…右足の膝から下を直角くらいに曲げ、足を曲げた状態で、体をひねって右ももを体の左側へ。上半身は上を向いたまま、下半身をひねるようにする。右の内ももで、タオルをつぶすようにする
4…体をひねった状態で、ゆっくりと息を吐きながら、天井へ手を伸ばす。高く上げると首がすくむので、少し背中が浮く程度でよい
5…10秒休憩して、反対も行う

■ウェーブの人向けの、くびれを作れるストレッチ
ウェーブの人向けのストレッチは、バストトップの厚みがなくアンダーが広がっている状態や、ぽっこりとしたおなかが改善され、メリハリがつきやすくなる。

A 胸肋(きょうろく)関節ほぐし(30秒)
1…正座して座る。
2…手の平の根っこ(手首との境目の少し膨らんでいる部分)を体にあてて、体をさするように胸肋関節をほぐす。肋骨の付け根辺りからスタートして、バストは押さないようにしながら、みぞおち付近まで30秒かけて行う。凝り固まっている人は痛みを感じることもあるので、優しくゆっくりと行う
3…5秒休憩して、反対側も行う
5秒休憩

B 肩鎖(けんさ)関節ほぐし(各30秒)
1…1と同じく正座のまま行う
2…指先を使って鎖骨周りをほぐす。鎖骨の端から腕の骨の真上まで、外側に向かって優しくさする
3…5秒休憩して反対側も行う
5秒休憩

C 胸を使った呼吸の練習(60秒)
1…正座して、つま先を立てる。背筋を伸ばして、頭の位置を高く保ち、おなかが少しへこんだ状態を作る
2…体の後ろで手を組み、腕を真下へ伸ばす。この時に肩甲骨を寄せる必要はない。
3…このままゆっくりと呼吸を続ける。息を吸うたびに胸が広がっていく感覚があればよい。この姿勢で腰がつらくなる人は、おなかを少し丸めて行う
10秒休憩

D 肋骨を下げるストレッチ(60秒)
1…バスタオルを4つ折りにして丸め、みぞおちの下にあててうつぶせになる
2…手はおでこの下に置く。肘を体より少し遠ざけて肩の力を抜いて60秒呼吸を繰り返す。息を吸う時にみぞおちではなく、背中側が持ち上がってくる感覚があるとよい
10秒休憩

E 肋骨と背骨をつなぐ背中のストレッチ(30秒)
1…正座し、つま先を立てる。お尻の骨をかかとにのせるように座る
2…胸の前で両手の平を合わせて、頭を少し下げて、親指を鼻に、人差し指をおでこにくっつける
3…一度軽く息を吸って、吐きながら体を丸めて両肘をおへそに近づける
4…体を丸めきったら、ゆっくりと息を吸って息を5秒止める。その後、ゆっくりと吐く
10秒休憩

F 膝立ちツイスト(30秒)
1…膝を立てて座り、膝の間に丸めたバスタオルを挟む。つま先は立てておく
2…右手は腰に、左腕は斜め前方にのばす
3…頭と骨盤を高く保つように姿勢を作る
4…おへそは正面のまま左手を見ながら息を吐きつつ、ゆっくりと体をひねる。左わきから背中にかけて筋肉の動きを感じられればうまくできている
5…5秒休憩して、反対側も行う

■呼吸の癖を改善するために、ストレッチを重視する
パーソナルトレーニングというと、バーベルやダンベルなどの重りを使い、体に負荷をかけて行うものを想像する人が多いと思われるが、萩原さんは「重りを持つまでの過程を重要視」しているという。

「呼吸に限らず、体の癖や特徴を改善せずに負荷の高いトレーニングを行えば、その癖や特徴を強調するばかりで改善が難しいためです。例えば、1日に2万回程度行っているといわれる『呼吸』の癖を改善するためには、背骨や肋骨などの関節の動きをよくしないといけない。すると、その前段階で体をほぐしたりストレッチしたりという地味な運動が必要です。そこに多くの時間を割くという点では、珍しいトレーナーかも知れません」

また、呼吸というと上半身しか改善されないように感じられるが、実は美脚作りにも効果を発揮する。

「呼吸は上半身で行うものですから、主な変化は確かに肋骨や背骨を中心とした上半身に起こります。ただ、その偏りによって歩き方や立ち方が変わり、結果として脚のラインにも影響を与えます。下半身の方が気になる方でも、呼吸を整えることは大事です。特に骨ストさんは筋トレによって特徴が強調されてしまうので、こういった地味なエクササイズから始めることが必要となります」

「骨格診断」では、骨格は生まれ持ったものだとしているため、「骨格タイプを変えるという自分のトレーニング法には疑問を持つ人もいるかもしれません」と萩原さん。これについては、「私のお客様で、骨格診断ファッションアナリストでもある方から『持っている素材を診断して、そこから”理想の見せたい姿とのギャップ”をどう埋めるか。そのアドバイスをすることが大事』と言っていただけました。この言葉に後押しされて、発信を続けています。コンプレックスを解消することで自分に自信が持てるようになった方も多いです」。これからも多くの方の悩みを解消したい、と独自のメソッドの展開に意欲を見せる。

取材・文=澤田佳代

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