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【漫画】料理に付ける「星の数」の意味。おいしさの評価だけではないと気付いた時、世界が広がった

  • 2022年5月4日
  • Walkerplus

看護師でありシングルマザーであるまゆんさん(@mayun4311)。自閉症スペクトラムがあり特別支援学級に在籍する小学6年生の息子・太郎くんとの暮らしを漫画にし、Instagramで配信。さまざまな出来事を、まゆんさんと太郎くんが一緒に乗り越えていく姿に共感の声が多く届いている。ウォーカープラスでは「自閉スペクトラム症の太郎とやさしい世界」と題し、連載をスタート。まゆんさん一家の何気ない日常を、描き下ろしの新作漫画と共に隔週でお届けする。

今回のテーマは「星66個」。まゆんさんに当時の思いなどを聞きつつ紹介する。

■食べ物のおいしさをいつも星の数で表す太郎くん
太郎くんは食べ物のおいしさに星を付ける癖がある。目に見えずあいまいな「おいしさ」というものを具体的に星の数で表すことで、自分の中で理解しやすくしているようだ。

ある日、まゆんさんはおでかけ先でクレープを食べた。しかし大好きであるがゆえに、生地のもちっと感が物足りないところや焦げ臭さがクリームやフルーツにまで移っているところがどうしても気になる。採点は厳しく、まゆんさんの星評価は「ゼロ」。それを聞いた太郎くんは…。

「ゼロは酷いよ、作ってもらったのに」と一言。

太郎くんは星の中に、おいしさの評価だけではなく作ってくれた人への感謝の気持ちも込めている。星を付けることは、その気持ちを表すコミュニケーション手段でもあった。だから、太郎くんの中で「星ゼロ」はありえない。

そんなある日、ばあば(まゆんさんのお母さん)が太郎くんに大好きなおかずを作ってくれた。「いくつ星が付くんだろう」と期待するばあば。そして太郎くんの答えはなんと…。

驚異の、星66個!ちょうどばあばの年齢と同じだった。おいしさと感謝の気持ち、そしてユーモアがあふれる太郎くんの答えに、まゆんさんは心の中で「星5つ」をあげるのだった。

■星を付けるのは、料理を作ってくれた人への愛情でもある
太郎くんが「星何個?」と聞いてくるのは家族の中ではもうおなじみ。「聞いてくるのは、だいたい私たちがおいしそうに食べてる時が多いですね。そのためか、星3つとか星5つと答えるとニコニコしています」

今回の話では、食べ物を作ってくれる人への感謝の念から生まれた「星ゼロは酷い」というエピソードが印象に残る。「食育の授業で世界中の食べ物のロスが問題となっていることを学んできてから、本人の中で食べ物を残すことにかなりの抵抗が生まれてきています。一方で太郎は偏食があるため、残したくないけどどうしても食べられないという葛藤があり、その感情とも闘っているのが分かります」

ちなみに太郎くんが今までにつけた最高評価は、今回の漫画にある「66個」だそう。「それ以上は今のところなく、10を超えることもないので飛び抜けてます」。あなたなら、太郎くんに星いくつを付けますか?

取材・文=折笠隆

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