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西野七瀬インタビュー「前のめりな気持ちでいたい」

  • 2021年7月12日
  • Walkerplus

乃木坂46のエースとして絶大な人気を誇り、2018年末に惜しまれつつ同グループを卒業した西野七瀬。卒業後は女優やファッションモデルなど多方面で活躍する彼女だが、今夏は連続ドラマへの出演や映画2作の公開を控えるなど、特に女優としての活動が充実している。そこで、女優業に対する思いや、グループ卒業後の自身の変化などを聞かせてもらった。

■反響が大きかった“あな番”
――乃木坂46時代から現在に至るまでさまざまなドラマや映画に出演されていますが、これまで演じた中で印象深い役はどれでしょうか?

【西野】うーん…初めてのことも多くすべてが印象深いですが、ドラマ「あなたの番です」(19年日本テレビ系)は特に反響が大きかったです。いろんな作品それぞれが自分の心に残っていますけど、“あな番”の反響はやっぱりすごかったです。

――“あな番”は、西野さんが演じられたおとなしい女子大生・黒島沙和が、実は連続殺人事件の真犯人だったという展開が話題になりましたね。お芝居される上で難しさもありましたか?

【西野】ありました。人を殺すのが好きっていう感覚はやっぱり理解できないので、その点は難しかったです…。でも黒島ちゃんもちょっとかわいそうだと思っていたので、恨まれる役ですけど、自分だけは黒島ちゃんの理解者でいなきゃいけないという意識はありました。

――自分では理解できない人格を演じるのは大変そうですね。

【西野】でも、そんなには…。(真犯人だと判明する)最後を「どうしようかな」って思っていましたが、ほとんどのところは殺人鬼と意識せず、普通の女子大生として演じていました。「今はこうしてるけど、本当はこう思ってるよ」と説明してくださるんですけど、考えすぎるとよく分からなくなるんです。なので、第1章と、第2章の半分ちょっとくらいまでは黒島ちゃんの悪い部分は一切考えず、シンプルに“事件に巻き込まれて怯えているだけ”というふうに演じていました。

――なるほど!殺人鬼としての部分を意識しなかったのが、ミステリーとしていい方向に作用したんでしょうね。

【西野】「自分はあまり器用にはできないな」って思いましたし、プロデューサーさんも「あまり考えなくていいと思う」とおっしゃっていて。最後の種明かしなどの時には切り替えたりしました。

――本作は2クールのドラマでしたが、それもいい経験になったのではないでしょうか?

【西野】2クールあってよかったと思います。いつも現場に馴染むのが割と時間がかかっちゃって、終わる頃にすごく楽しくなるんです。「もっとこのチームでやりたい!」って思う頃に終わることが続いたりもしていたので、半年あると仲良くなりやすいし、お互いのこともわかっていけるので、すごく私的には良かったです。自分も作品や役に対してより情が強くなるので。

――それだけ愛着が持てた作品が映画化(『あなたの番です 劇場版』が12月公開予定)されるのはうれしかったでしょうね。

【西野】うれしかったです!またみんなで集まれるというのもそうですし、出演作の続編は初めてだったので、それもうれしかったですね。撮影も面白かったです。みなさん変わりなく、時間が巻き戻ったような感覚でした。

■前のめりな気持ちでいたい
――今夏はドラマ「ハコヅメ~たたかう!交番女子~」(日本テレビ系)にも出演中。西野さんが演じる牧高美和とはどんなキャラクターですか?

【西野】牧高は男性ばかりの刑事課にいる刑事なのですが、女子校出身なので男性がすごく苦手で、新選組オタク。でも仕事に関しては信念があるので、しっかりやる子ですね。ちゃんとする時はピシッとするんですけど、それ以外はいつも眠たそうな印象なので、そこのメリハリがかわいいなって思っています。

――西野さんが女優業で大切にしていることは何ですか?

【西野】まだまだできないことや知らないこと、やったことがないことがたくさんあるので、まずはいろいろ挑戦していきたいし、気持ち的にも前のめりでいたいなと思っています。いろんな印象を与えられる女優さんはすごいなと思うので、私も幅広くやっていきたいなと思います。

――例えばやってみたい役柄はありますか?

【西野】口が悪い女の子とか(笑)。今までやったことないので(笑)。

――お仕事では時には行き詰まることもあると思いますが、そういう時はどう突破されますか?

【西野】行き詰まることはしょっちゅうあります。突破できてないかもしれないんですけど(笑)。でもそういう時は、こういう行動をすれば自分の気持ちがスッキリするかもっていうのを考えて、実行する感じですかね。人に相談することもありますし、周りの人に頼ることもあります。あんまり不安だけのまま現場には行かないです。

■自分が毎日楽しんで過ごせている感覚があります
――乃木坂46を卒業して約2年半が経ちました。自身の変化を感じる部分はありますか?

【西野】たくさん変わった気がします。すごくガランと(笑)。一言で言うと、すごく楽観的になりました。あまりマイナスな感情が湧かなくなって、自分がちゃんと楽しんで毎日を過ごしてる感覚がありますね。新しく経験するお仕事が多いので、日々新鮮な気持ちでいられることも大きいのかなと思います。一人での活動なので、より責任感も持つようになったと思います。

――最初は不安はありませんでしたか?

【西野】最初は不安しかなかったです(笑)。グループのブランド力が強いので、それがなくなった自分にどういう需要があるのかは自分では分からないから、お仕事が来るのかなという不安です(笑)。

――今はその不安感も消えたのではないでしょうか?

【西野】少しは、そうですね。何かしら作品に関われている生活が続いているので、そこはすごく安心できますし、モチベーションにもなります。ここまでお仕事あるから、そこまで頑張れるって。それは大きいですね。

■社交的になれたのは自分にとってうれしい変化
――ところで、プライベートで交流のある女優さんなどはいますか?

【西野】元乃木坂46の伊藤かりんちゃんや、現役の高山一実ちゃんとはよく会いますね。女優の方だと飯豊まりえちゃんはドラマ「電影少女 ―VIDEO GIRL AI 2018―」(18年テレビ東京系)で共演して以来、仲良くさせてもらっています。それと「グータンヌーボ2」(関西テレビほか)でご一緒させてもらっている田中みな実さんは、よくお家にゴハンを食べさせてもらいに行っています(笑)。お魚中心の家庭的な和食を作ってくださっておいしいんですよ。

――意外と社交的なんですね。

【西野】以前は全然だったんですけど、一人になってから変わりました。「人と話すの楽しいな」と25歳ぐらいにしてやっと気づいた感じです(笑)。この前、人にも言っていただきました。専属モデルをさせてもらっている「non-no」の現場で編集者さんにバーって話していたら「こんなになーちゃん(西野)から話しかけられたのは今までなかった」と言われて、「あ、そうかも」って。グループ時代から一緒にやってる方々なので、私の変化がわかりやすかったみたいです。コミュニケーション能力が高いわけではないんですが、社交的になって人見知りもあまりしなくなったので、自分的にはすごくうれしい変化だと思います。良かったです(笑)。

――話がガラッと変わりますが、最後に、漫画好きの西野さんが最近注目している漫画を教えてください。

【西野】最近読んでハマったのが「マイホームヒーロー」(原作・山川直輝、作画・朝基まさし)。人から1巻だけいただいて、読んですぐ6巻ぐらいまで買って一気に読みました。心理戦的なミステリーで、ごく普通の父親が娘を守るために人を殺してしまうんですが、それが暴力団系の人たちなので、お互いに警察には言えないんですよ。暴力団と普通のお父さんの心理戦が面白くてすごくハラハラしますし、家族愛的な感動もあって。それが最近のヒットです。

プロフィール
にしのななせ●1994年5月25日生まれ、大阪府出身。11年に乃木坂46の1期生オーディションに合格。18年に同グループを卒業。ドラマ「ハコヅメ~たたかう!交番女子~」(日本テレビ系)放送中。映画『孤狼の血LEVEL2』が8月20日(金)、『鳩の撃退法』が8月27日(金)、「あなたの番です 劇場版」が12月公開予定。

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