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優勝賞金1000万円の行方は…若き料理人の登竜門「DRAGON CHEF」も佳境、サバイバルを勝ち残った“シェフの情熱”に迫る

  • 2021年6月28日
  • Walkerplus

情熱を持った日本全国の若き料理人の登竜門・新型料理人オーディション番組『ザ・プレミアム・モルツ presents DRAGON CHEF 2021』。初代「DRAGON CHEF」の座と優勝賞金1000万円をかけ、若手料理人No.1を目指す「料理人のM-1グランプリ」といえる大会だ。

全国761人の応募の中からエリア予選を勝ち上がった精鋭16人のシェフが決勝ラウンド進出をかけ、生き残りのバトルを繰り広げた「サバイバルラウンド」。第10回放送では髙木祐輔シェフ(東京代表)が脱落し、いよいよ決勝ラウンドに進むシェフ3人の顔触れが決まった。

サバイバルラウンドを勝ち残ったのは、花田洋平シェフ(大阪代表)、山下泰史シェフ(福岡代表)、下國伸シェフ(北海道代表)。今回は山下シェフと下國シェフに、「DRAGON CHEF」に懸ける意気込みを聞いた。

■揺るがぬ自信を持つミシュラン一つ星シェフ・山下泰史
福岡代表の山下泰史シェフは、ミシュラン一つ星の名店「TTOAHISU」(トアヒス)のオーナーシェフを務める若き実力派シェフ。コックコートを着ないという独特のスタイルで厨房に立ち、野心的な雰囲気を漂わせる山下シェフだが、染色体欠損という障害を持つ3人の子供を愛する子煩悩な一面も見せる。

サバイバルラウンドで勝ち残ってきた心境を聞くと、「参加している他のシェフは、悪く言えばみんなヘラヘラしているなと最初に思っていた」と、舌鋒の鋭さをのぞかせる。

「料理人同士の繋がりはこの大会を通じてできていくとは思いますけど、仲良しになりたくてきているわけでもないので。勝負している以上はちょっと違うんじゃないか、そういうスタンスの人には負けないとは一番に思いました」(山下シェフ)

自分の料理に絶対の自信を持ち、勝負に真剣であることをうかがわせる山下シェフ。16人が一斉に臨んだサバイバルラウンド初戦の農園バトルで1位に立ったように、裏付けは確かだ。

山下シェフは「(『DRAGON CHEF』では)常にいつ落ちるかわからない緊張感はあります」と話しながらも、「ただ、最初に暫定1位になったから特別何かを感じたわけでもなくて、1位のまま誰にも負けずに優勝したらめちゃくちゃかっこいいなと思ったぐらいで。料理なのでやっぱり人によって合う合わないも出てくると思うので、順位というのはあってないようなものだなというスタンスできていますね」と、プレッシャーにも動じず、自らの姿勢を崩さない。

そんな山下シェフが「DRAGON CHEF」にかける想いはどこにあるのか。「自分一人でやっているわけではなくて、奥さんが助けてくれて成り立っているみたいなところがすごくあるので、そこが一番ですかね。自分がどうこうというよりも、奥さんに悔しい思いをさせたくないなというのが大きいかなと」と、支えてくれる家族への恩返しをしたいという気持ちを明かす。

「1000万という金額を利益だけで出すのは相当頑張っても何年かかるか分からない。でも『DRAGON CHEF』で自分がこれまでにやってきたことをすべて出して賞金をもらえたら、好きなものも買えますし、お店を休んで旅行に行けるかもしれない。滅多にないボーナスだなと。それと将来的に、障害者就労のA型事業所(※障害や難病のある人が、一定の支援を受けながら雇用契約を結んで働ける職場)を作って、障害児や障害者と一緒に楽しくてかっこいい仕事をするというのが自分がやるべきこと、やろうと思っていることなので、チャンピオンという地位や賞金がその夢に繋がるとも思っています」

「DRAGON CHEF」になった後、どんな料理人になりたいか。その質問にも山下シェフは「『DRAGON CHEF』でビジョンが変わることは多分ないです」と揺るがない。

「お店をやっていても常に審査されているような状況じゃないですか。いい結果だった時はリピートがあるし、悪い結果だった時は多分、二度と来ない。単純にそういうことで、その形が今須賀さんやゲスト審査員の方に食べてもらっているというだけなので。審査ではよく『これはフレンチじゃないよね』ってことを言われているんですけど、自分自身フランス料理をやっている感覚はないので『だから、何?』って思いますし、その食材に対してどういうアプローチが面白いか、おいしいか、お客さんが喜んでくれるかということしか考えてないです」

■5連戦を勝ち抜いた下國伸シェフ「ここはやっぱり人が育つ場所」
花田シェフ、山下シェフと並び、決勝ラウンドに駒を進めた北海道代表の下國伸シェフ。料理人の父に憧れ、シェフの道を志し、箱根や東京、本場フランスで修業。現在は地元北海道に戻り、ミシュラン一つ星の名店「コートドール 札幌」で4代目シェフを務めている。さらにサバイバルラウンドでは、なんと5連戦という過酷な状況を乗り切り、見事決勝ラウンド進出を果たした。ファイナリストの中でも「DRAGON CHEF」での経験値では群を抜く。

連戦を振り返り「人気者ですよね(笑)」と冗談めかして笑いながらも、「本当によく勝ち残れているなと。胃が痛かったです。下手したら脱落していたぞってことが何度もありましたし、ギリギリのラインで戦っているなと思います」と冷静に自分を見つめる下國シェフ。厳しい戦いをくぐり抜けてきただけあり、「普通のコンテストはダメだったらそこで終わりで、こんなに揉まれることはない。ここはやっぱり人が育つ場所だなという風に思いました」と、「DRAGON CHEF」を通じての成長も人一倍強く感じていた。

その成長は料理の変化にも表れているようで、「お店(下國シェフの勤めるレストラン・コートドール)でも最近はお客さんにも『すごくおいしくなったね!』と評判がよくて」と手ごたえを語る。

「自分では料理で新しいことをやっているつもりだったんですが、シェフとして働く4年の中で、自分の色をもう固めちゃっていたみたいなんです。『DRAGON CHEF』でも(総監督の)須賀シェフに『完成されちゃってるよ』と、小さくまとまっているというニュアンスで何度も指摘されていますし、他のシェフの料理を見てもどれも新しくて、これは抜本的に変えなければいけないなと。なので、店のみんなとも話し合って、お店の料理もこれまでとちょっと違った雰囲気にしてきたんです。『DRAGON CHEF』を通じて、僕だけでなく周りも含めていい方向に変わり始めていると思います」

「DRAGON CHEF」の中で、自分だけでなく周囲とともに変化する下國シェフ。「普段の生活をしながらの大会なので、どうしてもいろんな人に迷惑をかけることになります。その分、それにかける想いや情熱、みんなを引っ張っていくんだってぐらいの気持ちじゃないといけない」と「DRAGON CHEF」への想いを語り、「断言できるのは、優勝賞金よりも自分の成長」とさらなる飛躍への意気込みを見せる。

そんな下國シェフは、「DRAGON CHEF」の後は「食の未来を考えたい」と、これからのビジョンを明かしてくれた。「自分の店を持つというのも食へ貢献することだからそれもいいんですが、僕は愛する地元の北海道の食はもちろん、食全体の未来を考える料理人になりたいなと。今はお店でお客さんをもてなすことが精一杯で、何をするのかはまだ自分自身、何も見えていない状態ですが、たとえば僕がこの大会から持ち帰ったことで、僕以上にお店のスタッフが成長してくれたら、その分僕は違った形で何かをしたいなと思っています」

決勝ラウンドで再び激突することになる両シェフ。花田シェフを加え、栄えある初代「DRAGON CHEF」の座を得るのは誰か?その結末を、7月4日(日)ABCテレビ・テレビ朝日系列全国ネットの放送でぜひ確かめてほしい!

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