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進化するほぼ日手帳にドラミちゃんのカバーが登場!「手帳は未来の自分への手紙」

  • 2021年3月28日
  • Walkerplus

1年の始まりや年度の始まりには新しい手帳に、次の1年間に向けて決意を新たにしたり、何かに挑戦しようと意気込んだり、今年は楽しいことでいっぱいにしようと誓ったりする人も多いだろう。まっさらな手帳を開くのは、次の1年間の可能性を開くことでもある。

■ロフトで16年連続売上1位を記録
デジタル全盛の世の中ではあるが、やはり手描きの手帳の人気は根強い。ビジネス向け、日記向けなど多彩な手帳があるなか、ロフトで16年連続売上No.1を記録したこともあるのが、「ほぼ日手帳」だ。2月1日からは4月はじまりの手帳を発売。特に黄色と赤のチェックが目を引くドラミちゃんの手帳カバーは、注目必至。

■生徒手帳みたいなものを作ろう、から始まった
現在は人気の手帳としてすっかり定着した「ほぼ日手帳」だが、これはコピーライターの糸井重里氏が主宰するウェブサイト「ほぼ日刊イトイ新聞(以下ほぼ日)」から誕生したものだ。なぜそこから手帳が生まれたのか。今年で20年目を迎えた手帳の誕生の経緯や人気の秘密などについて、「ほぼ日」を運営する株式会社ほぼ日の星野槙子(まきこ)さんに話を聞いた。

「ほぼ日」は1998年6月6日に創刊された長寿サイト。日刊ではプレッシャーがかかるからと「ほぼ日刊」と名付けられたが、実際には毎日更新されている。ほぼ日手帳は2002年、ほぼ日の社員向けに「生徒手帳みたいなものが欲しい」と作られたものだった。現在よりももっとポップなデザインで1種類だけが作られ、これをきっかけに一般にも販売されるようになった。

「ほぼ日の読者やほぼ日手帳の愛用者に聞くなかでわかってきたのは、『手帳は人によって求めるものが違う』ということ。反応を聞きながらバリエーションが増えてきた」と星野さん。反応はメールやアンケートで寄せられたり、ロフトなどのイベントで直接聞いたりして試行錯誤し、洗練されるとともに人気商品に成長していった。

■紙質、綴じ方、方眼の大きさなど、使いやすさを追求
ほぼ日手帳の人気の秘密はどこにあるのだろうか。星野さんは「機能面と感覚的な面の2つだと思います」と分析する。機能的にもたくさんのポイントがあるのだとか。

特に工夫を重ねているのは、手帳本体の仕様。使用している「トモエリバー」という紙は軽くて薄く丈夫で、書き心地もいいという手帳に求められる条件をすべて満たしている。スタンダードタイプである「オリジナル」の1年分464ページというページ数でも、厚さはわずか約1.5センチ程度。さらに綴じ方も工夫されていて、手で押さえなくても180度パタンと開く。「ここはとても喜ばれているところ」と星野さん。

紙面の方眼のサイズなどもアートディレクターと検討し、デザイン的にも使いやすさを追求している。星野さんは「使っている方の声や社内からのフィードバックを反映させています。自分たちでも日々手帳を使っているので、ユーザー目線で考えられるのかもしれません」という。ここが使いやすさにも反映されているといえるだろう。

■ドラえもんからビートルズまで、カバーの種類は年間約100種登場
感覚面で言えばバリエーション豊富なカバーはその最たるものだ。本体とともに、カバーも年間100種類ぐらい出しているというから驚かされる。「軽く持ちたい人、たくさんものを入れたい人、好きなデザインを楽しく持ち歩きたい人などいろいろです」(星野さん)。だからこそ、多彩なカバーが喜ばれる。

なかでも最近好評だったのがほぼ日手帳20年目を記念して企画された「JAPAN MANGA CLASSICS」。「ドラえもん」「鉄腕アトム」「ちびまる子ちゃん」「らんま1/2」という人気作品とコラボしたもので、全8商品が発売された。そのほか、「ほぼ日」のコンテンツから生まれた商品やビートルズモチーフのカバー、気鋭のアーティストとのコラボなど、幅広い年代から支持される手帳を送り出している。

■「日々の言葉」を1年分掲載
読み物として楽しいのもほぼ日手帳ならでは。各ページに、ウェブサイトの「ほぼ日刊イトイ新聞」に掲載されたコンテンツからチョイスされた「日々の言葉」が1年分掲載されている。ユーモアや含蓄に満ちた言葉は毎日一つずつ読んだり、一気に読んだり、好きに楽しめる。

そして「使い方は自由」。単に予定を書いたり、その日の出来事を書き留めるだけでなく、絵をかいたり、手帳をデコったり、まさに人それぞれ。「こんな使い方ができますとお客様が前のめりに使ってくださるおかげで、ますます可能性が広がっていると思います」と星野さん。

■手で書いてでき上がる、自分だけの「LIFEのBOOK」
アナログの手帳の魅力とはなんだろうか。

「昨年、発売から20年目という節目の年のコピーとして、糸井が考えたのが『Handwrite/人は、書く。』でした。人が自分の手で書いた文字で何かを残すという行為は普遍的でかけがえがなく、おもしろいこと。書いてあとから読み返す手帳はLIFEのBOOK。自分だけの本が1年たつとでき上がる。自分の手で書いたものによって未来の自分が励まされるのは、とても豊かなことだと思います。だから、いろんな人に手で書き残してみてほしい」

■手帳に書き綴った、かけがえのない毎日
さらに星野さんは、昨年緊急事態宣言で出社できなくなったころのエピソードを語ってくれた。「私たちは普段顔を付き合わせてしゃべりながら仕事を進めることが多く、それがどれだけ自分たちにとって大切な時間だったかを、出社できなくなって初めて思い知りました。宣言が出る直前に糸井から『緊急事態宣言の間、仕事だと思って毎日の出来事を必ず手帳に書いてほしい。今自分たちが失いたくないのは”一体感”。それぞれの場所で同じことをしよう。』というお願いとともに、新しい手帳が配られました。そういうことは初めてでしたが、その時の記録、みんなで書いた3か月間はかけがえのないものだったと、いま実感しています」と振り返る。

「ほぼ日手帳」は、アナログの手帳だからできることがあると感じさせられる逸話だ。なんだか久しぶりに、手帳を開いてみたくなる取材だった。

取材・文=鳴川和代

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