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カレーグランプリ優勝店、昨年売上対比460倍 レトルトシリーズ222万食突破のなぜ

  • 2021年3月2日
  • Walkerplus

2013年の1号店オープン以来、全国に160店舗(イートイン30店舗、デリバリー専門店130店舗)を展開する「100時間カレー」。店の味を再現したレトルトカレーがコロナ禍に売上を伸ばしているのだという。「自宅でもお店の味を楽しみたい」という消費者の声から生まれた同商品の魅力とは。

■コロナ禍で自宅での食事が増え、“自宅でお店の味”のニーズが生まれた

創業時、ほとんど販促活動をしない中、リアルな口コミで評判になっていった「100時間カレー」。2014年、2016年と日本最大級のカレーの祭典「神田カレーグランプリ」で優勝したことを皮切りに一気に認知度が上がり、加速的に店舗数を増やしていった。

「100時間カレー」はその名前のとおり、手間と時間をかけたカレー。もちろん、カレーとは手間ひまかけた料理の代表格ではあるが、“100時間”と銘打つだけのこだわりがつまっている。

「一般的にカレーのコクと甘味を担う飴色タマネギ。『100時間カレー』では、タマネギだけでなく、ニンジン、ニンニク、ショウガ、トマト、リンゴ、バナナ、マンゴーなど、数種類の野菜や果物を飴色になるまで、ひたすら炒めています」と話してくれたのは、「100時間カレー」を運営するアークスの広報・吉沢博之さん。“飴色タマネギ”を一度でも作ったことのある人ならわかるが、焦がさないように飴色になるまで炒めるには、長い時間と絶妙な加減が必要だ。

さらに、厳選した牛肉を香草やセロリと一緒にトロトロになるまで、じっくり時間をかけて煮込んでいる。飴色に炒めた野菜と果物の中に、煮込んだ牛肉のダシを加えてさらに煮込み、20種以上を独自に調合したスパイスと調味料を加えてじっくり旨味を溶け込ませる。そして、吉沢さんいわく「煮込んだカレーを数日かけて冷温熟成するのが、大きな特徴です。そうすることによって、まろやかでコクのある深い味わいになるんです」とのこと。

新型コロナウイルス感染拡大により、外食する人の数が減り、「100時間カレー」の既存店舗も一時は約半数の店舗が休業を余儀なくされた。そこで、テイクアウトやデリバリー店舗の拡大とともに、レトルト販売を強化。「外食がしづらいという環境でも、『本格的なカレーが食べたい』、『100時間カレーの味を楽しみたい』というニーズがありました。そこで、より多くの方に『100時間カレー』のレトルトを食べてもらえるように、各種キャンペーンを行いました」と吉沢さん。その結果、2020年は前年の売上対比460倍を記録した。

なぜ、ここまで販売数を増やすことができたのか。吉沢さんによれば、「それまで自社のオンライン販売サイトが中心だった販路を、スーパーや小売店、ドラッグストアなどに拡大できたことが大きいです。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、外食を控えるようになったことで、自宅での食事が増え、自宅でも“お店の味”を求めるというニーズが生まれました」

■旨味の黄金比を実現、辛さが苦手な人でも安心して食べられる

レトルトカレーは種類も多く、1人前100円程度で購入できる。一方「100時間カレー」は1箱1人前が500円前後での販売と、決して安くはない。だが、店で食べる味わいを再現するため、丁寧に焙煎して仕上げたコクとスパイスが香る本格カレーの前では、価格は大きな問題にはならかったようだ。「店の味を再現すべく、50回を超える試作を経てようやく商品化しました。このレトルトカレーを食べていただけたら、まだ『100時間カレー』を食べたことがない人はもちろん、これまでのファンの方もきっと満足していただけると思っています」と吉沢さんは言葉に力を込める。

レトルトカレーのラインナップは全4種。「濃厚ビーフカレー」(540円)は、スパイスやフォン(牛肉)・ド・ボーをじっくり煮込み、深みのあるコクと旨味を追求。具材の牛肉も肉質、牛脂の割合、サイズにもこだわり、香味野菜や果実の旨味が溶け込んでいる、どこにも真似のできないレトルトカレーだ。

スパイシーさが特徴なのは「キーマカレー(辛口)」(540円)。通常はカレーに使用しない、醤油やみりんを加え、日本人の慣れ親しんだコクや風味を隠し味に。スパイシーな辛さのなかに、どこかやさしい和のテイストが感じられる。

本格的なインドカレーを思わせるのが、「バターキチンカレー」(540円)。深いコクと程よい酸味、旨味の黄金比を実現したマイルドな仕上がりなので、辛さが苦手な人や、子供も安心して食べられる。

レストランの味として人気なのが「コク美味カレー」(324円)。「100時間カレー」を自宅でも食べたいという人のために作られたレトルトカレーだ。たっぷりのフォン・ド・ボー、香味野菜や果実が溶け込んでいて、家庭では出せない専門店の味。そのままではもちろん、カツや卵、野菜などお好みのトッピングを楽しむのもおすすめ。

すでに多種多様なレトルトカレーが販売されているなかで、累計222万食を突破した「100時間カレー」のレトルトシリーズ。“カレーに本気で愛を注ぎ、全力で商品作りに取り組む”「100時間カレー」の今後の展開が楽しみだ。

※記事内の価格は特に記載がない場合は税込み表示です。商品・サービスによって軽減税率の対象となり、表示価格と異なる場合があります。

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