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海外旅行先での失敗しない洗濯術とは?ヨーロッパ在住ライターが教える実用的なコツ

  • 2024年2月17日
  • tenki.jp

みなさん、海外で洗濯をされた経験はありますか?長期の海外旅行や出張へ行ったときなどは、溜まった洗濯物を洗いたくなりますよね。

今回はヨーロッパでの洗濯に必要なアイテムや、気候に合わせた乾かし方などについてお話しします。持っていくと便利な洗濯グッズも紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね。
番外編として私が住むフランスの洗濯機や洗濯時の注意点もお話ししますよ。

ヨーロッパでの洗濯の必須アイテム「石灰中和剤」

ヨーロッパ在住の筆者がフランスに住み始めて間もない頃、日本と同様に洗剤と柔軟剤のみで洗濯したところ、真っ白のTシャツが若干グレーっぽくなってしまったという苦い経験があります。

ヨーロッパの水道水は、基本的に石灰が多く含まれている硬水です。
硬水で洗濯をすると、石けんや洗剤が泡立ちにくく汚れが十分に落ちない上に、石灰質が固まったカルキが衣類に付着して色がくすんでしまうといった難点があります。
また、カルキがパイプなどに詰まって洗濯機が壊れた…なんてことにもなり得るのでかなり厄介です。

そのため、ヨーロッパの多くの硬水地域では、洗濯の度に「石灰中和剤」を入れるのが一般的です。これを使えば硬水を軟水化してくれるそうで、カルキの衣類への付着や洗濯機のパイプ詰まりの防止など、様々な効果が期待できます。

スーパーの洗濯洗剤コーナーに行くと、液体タイプ、粉末タイプ、タブレットタイプの「石灰中和剤」がずらりと並びます。
我が家はタブレットタイプを使用。洗濯物と一緒に洗濯機にポンっと入れるだけなのでとても手軽ですよ。

その他、洗濯に必要な基本のアイテムは、日本と同じく洗剤と柔軟剤です。我が家では洗剤はジェルボールタイプ、柔軟剤は液体タイプを使っています。
硬水の地域では柔軟剤を使わないと洗濯物がゴワゴワになってしまうので、柔軟剤は可能な限り使用しましょう。


ヨーロッパの乾燥気候に合わせた洗濯物の干し方とは

日本では洗濯物はベランダに干して、日光と風に当てながら乾かす人が多いですよね。空気が乾燥するヨーロッパの地域では、どのように洗濯物を乾かしているのでしょうか。

ヨーロッパの多くの地域では、空気がとても乾燥しているため、洗濯物を室内に干すことが一般的です。リビングルームや寝室などに折りたたみ式の洗濯物干しを置いて干します。

洗濯物が乾きにくい冬場でも、ヨーロッパでは一般的な暖房方式「セントラルヒーティング」の装置の近くに干せばよく乾きますよ。
部屋干しと聞くと、生乾きによるあの特有の臭いを思い浮かべてしまいますが、洗濯物がすぐに乾くからか、あの臭いを嗅いだことは一度もありません。
乾きやすい洗濯物であれば、夜干して朝には乾いているので驚きですよね。

洗濯物を室内に干すと、日光や風で衣類が傷むのを防ぐ、花粉などの付着を防ぐ、天気を気にせず干せる、といった利点もたくさんあるんですよ。

海外旅行先での洗濯に持っておくべき便利グッズ

長期の海外旅行や出張に行くときは、いつでも洗濯できるように次のグッズを準備しておくと安心です。

①洗剤
現地のスーパーで購入することも可能ですが、小分けタイプのコンパクトな洗剤を日本から持って行くと安心です。
私は旅行に行く時、家で使っているジェルボールタイプの洗剤と、タブレットタイプの石灰中和剤いくつか持っていきます。

②長めのひも・洗濯ばさみ
室内に洗濯物を干せる場所が十分にないケースも多いです。長めのひもがあると、簡単に干すスペースを増やせるので便利です。
あわせて洗濯ばさみもあると干しやすさがグッと増しますよ。

③大きめのジップロックやプラスチックの袋
室内に洗濯機がなく、シンクに水を貯めることもできない場合は、大きめの袋の中に洗濯物を入れて洗濯することも可能です。手軽に手洗いができるので困った時はぜひやってみてください。

(番外編)奥深いフランスの洗濯機

フランスの洗濯機は、日本のものと比べて異なる点がいくつもあるので紹介しますね。

①かなり高温まで設定できる水の温度
フランスの洗濯機は水の温度を幅広く設定することができ、基本の温度は40℃です。石灰成分が多い硬水のため、お湯で洗わないと汚れがあまり落ちないそうです。
そのため、我が家の洗濯機は給湯器がすぐそばにあるキッチンの中に置かれています。
我が家の洗濯機はMAX95℃まで設定可能!こんな高温、一体いつ使うのでしょうか。

②延々と終わらない洗濯
洗濯にものすごく時間がかかるのも特徴です。
コットン向けの基本コースを洗濯してスタートボタンを押すと2〜3時間は終わりません。エネルギー効率などを考慮したものだそうですが2〜3時間はとても待てませんよね。
でも大丈夫です。コースは「コットン向け」「合成繊維向け」「スピードコース」など数多くの中から選ぶことが可能。洗う水の温度や乾燥時の回転数などを個別に選択することもできますよ。
こだわりがなければ30分で洗濯が完了するスピードコースで洗濯する人も多く、我が家は中間の1時間15分ほどで終わるコースに落ち着いています。

③衣類の色を守ってくれる洗剤
フランスは洗剤の種類も多く、色物には白専用、黒専用、カラー専用などの色別専用洗剤も存在します。
分けて洗濯する手間を考えると私はとても試す気になれないのですが、色移りや色あせを防いでくれるそうですよ。

フランスの洗濯機や洗剤は、こだわるほどに手間をかけられる奥深いものですね。

ちなみにフランス人は景観をかなり大切にするので、洗濯物を外に干す人はほとんどいません。友人は天気のいい日にアパートのベランダに干してみたところ、ご近所さんから注意されたそうです。洗濯物を干すときは気をつけてくださいね!

日本の洗濯機は何も考えなくてもスタートボタンを押せば、静かに短時間で洗濯物をきれいに仕上げてくれますよね。それが当たり前と思っていた私はフランスに来て驚き、日本の家電の素晴らしさに改めて気がつきました。

ヨーロッパでの洗濯も慣えてしまえば簡単です。ちょっとしたグッズがあれば海外旅行先でも手軽に洗濯することができるので、ぜひ海外旅行先でも洗濯を楽しんでみてくださいね!

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