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明るい2大惑星・金星と木星。共に観測できるのは2月まで。2024年最小の満月は「スノームーン」

  • 2024年1月31日
  • tenki.jp

明け方には金星が、日没後には木星が輝く2月の星空。共に観測シーズンは終盤を迎えています。7つの1等星が煌めく冬の星座は見頃ですが、夜更けには冬の星座が西に傾き、入れ替わるように春の星たちが東の空から昇ってきます。
今回は、季節の移り変わりを予感させる2月の星空情報をご紹介します。

【2月7・8日】明けの明星はそろそろ見納め。細い月との共演をお見逃しなく!

「明けの明星」として美しい姿を見せている金星。7日から8日にかけて、細い月が金星に接近します。凛とした輝きの金星と繊細な細い月が並ぶ光景は、印象的な眺めになるでしょう。日の出直前の金星の高度は10度程になるため、南東の低空を見渡せる場所から観測したいですね。

今後、金星は急速に高度を下げていきます。3月に入ると観測が難しくなり、地球から見て太陽の向こう側に位置する「外合」となるのは6月上旬頃。その後は10月上旬から、「宵の明星」として夕方の西の空に輝きます。

明けの明星を見られるのも残りわずか。2月は美しい金星の姿を楽しみましょう。

画像:国立天文台
画像:国立天文台


【2月15日】並んで輝く上弦前の月と木星。宵から深夜、共に夜空を巡る

約マイナス2等の明るさで輝く木星。そろそろ観測シーズンの終盤となりますが、冬の華やかな1等星よりも明るく、変わらず存在感を放っています。

15日には、木星に月齢5〜6の月が接近して目を引く光景となるでしょう。木星と月は並んで夜空を巡り、深夜には西の空に沈んでいきます。

今後の木星は徐々に高度を下げていき、4月下旬には観測が難しくなります。明けの明星・金星と夜半の明星・木星、両方を見ることができるのは2月中までとなります。

画像:国立天文台
画像:国立天文台

【2月24日】2024年で地球から最も遠い満月「スノームーン」

月の公転軌道は楕円形をしているため、地球と月との距離は一定ではありません。そのため、軌道上のどこで満月になるかによって、見える月の大きさが変わります。月と地球が接近するタイミングと満月のタイミングが近いと月が大きく見え、地球と月が離れているときに満月になると月は小さく見えるのです。

2月の満月は、2024年の満月のなかで最も遠い位置でおこります。月が満月になるのは24日21時30分で、翌25日の23時59分に地球から最も遠ざかる遠地点を通過します。逆に、10月17日には今年最も地球に近い位置で満月になります。2月の満月は、10月の満月に比べて視直径が約12パーセント小さく、面積は約22パーセント少なくなります。

大雪が降ることが多い月に因んで、「スノームーン」とも呼ばれる2月の満月。暦の上では2月4日に立春を迎えますが、夜空には華やかな冬の星座が広がっています。澄みわたる空気のなかで輝く、月や星たちの美しい姿を眺めてみましょう。



・参考文献
『アストロガイド 星空年鑑 2024』 アストロアーツ

・参考サイト
国立天文台「ほしぞら情報2024年2月」

画像:国立天文台
画像:国立天文台

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