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知られざる雪国のヒミツ②常識編

  • 2023年12月22日
  • tenki.jp

雪国に住んでいれば「当たり前」のことも、雪の少ない地域に住む人から見ると、興味深い発見がいっぱい!ベビーカーではなくスキー場で見かける「アレ」でお出かけ!? 棒の先に毛が生えた謎の必需品!? 冬の間はオープンできないスキー場!?などなど…
雪国だからこそ!の常識や文化を、めったに雪が積もらない名古屋市出身の都築が取材しました!

北海道の常識!?小さなお子様はベビーカーではなくソリで!

北海道では雪のシーズン、ベビーカーではなく、ソリに子どもをのせて出かけるそうです。
驚いた筆者は、早速その光景を確認するべく、道民(社員)に聞いてみたところ、
「保育園への送り迎えやお買い物など、頻繁にソリを使っている。子どもたちを乗せる以外にも、ストーブの灯油を買ってくる時にも使う。」とのこと。
「日常生活の一部なのでわざわざその写真を撮らない」ということで、写真の入手は困難を極めましたが、なんとかゲットできたのがこちらです。
雪の少ない地域の子どもたちからすると、夢のような光景ですね。

ところでみなさんは、「北海道は雪がサラサラだから、傘を差さなくても大丈夫」と聞いたことはありませんか?
これも、道民(社員)に真偽を調査したのですが、「真冬はたしかにそうだけど、常にサラサラではないよ。サラサラ雪で、服についた雪も払えば落ちる、というのは真冬の気温が低い時だけ。冬のはじめや、春先は北海道でも湿った雪が降るので、傘は要ります!」
と、強めに否定されてしまいました。先入観で「北海道=サラサラのパウダースノー」と思いがちですが、そうではない時期もあるそうです。気温が0度前後の11月下旬や3月ごろは北海道でも傘が必要な日が多いようですね。

保育園にはソリで
保育園にはソリで


雪国で運転する人は誰でも持ってる?謎の棒

さて次は、この先端にブラシのようなモノがついた謎の棒です。
筆者は10年以上前の3月末、雪国に異動になった際、駅まで迎えに来てくれた人の車で初めて見ました。
雪国では、常識のようですが、筆者にはどういう用途で使うのか、見当もつきませんでした。
皆さんはご存知ですか!?

これは、「スノーブラシ」と呼ばれるもので、車に積もった雪をおろすのに使う道具でした。
筆者も体験しましたが、雪の多い地域では、30分ほど車を停めて買い物をしている間に車の上が雪でいっぱいになってしまうことも。

雪国の人の車にはだいたいあります
雪国の人の車にはだいたいあります

そんな時に、こちらが大活躍!
北海道から北陸にかけての雪の多い地域の社員の愛車には、冬〜春先くらいまでは常備してあるようです。

春にならないとオープンできないスキー場!?

一般的にスキー場は、冬にオープンして、春には閉まってしまいます。そんなの当たり前!と、思ったアナタ!
実は、冬の間は近づくことすらできず、春にならないとオープンできないスキー場があるんです!
さむ〜い北海道にあるのか!?と思ったら、東北地方の日本海側、山形県西川町(にしかわまち)にありました。
その名も「月山(がっさん)スキー場」
西川町役場の商工観光課の方によると、雪が深すぎて4月になるまでスキー場に入れないとのこと。
ほとんどのスキー場がシーズンの終わりを迎える3月下旬は、スキー場までの道の除雪作業の真っ最中なんだとか。
毎年4月に入ってから営業を開始して、7月のはじめごろにかけてスキーを楽しめるそうです。

また、同じ山形県の大蔵村では、「地面出し競争」という競技があるんです。
もともとは、村にある肘折(ひじおり)小・中学校の雪上運動会で28年間行われていた名物競技で、積もった雪を掘って、どのチームが1番に地面に到達するかを競うというものでした。雪の深さは、多い時には4メートル近くもあったそうです。2009年に閉校してからは、総合型地域スポーツクラブ「Oh!蔵SPORT」が主体となって、村のイベントとして、今も受け継がれています。今シーズンは、2024年2月25日に開催予定です。

いかがでしたか?雪国に住んだことのないみなさんにとっては、新鮮だったのではないでしょうか?
また、雪国にお住まいのみなさんも、自分の家と共通の部分もあるでしょうし、違うなぁということもあると思います。
同じ日本ですが、気候によって、さまざまな文化があります。
いろんな文化を共有できたらいいですね!

今年は、暖冬傾向ですが、日本海では海面水温が平年より高い状態が続いているため、一時的に強い寒気が流れ込むと、雪雲が発達しやすく、大雪の可能性も。油断せずに、雪への備えをなさってください。

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