「台風6号」が奄美市の東北東をゆっくり北上中。九州や奄美は今夜は広く大荒れとなり、あす9日夜にかけて「線状降水帯」が発生し、災害リスクが急激に高まる恐れも。影響が長引くため、災害に厳重な警戒を。また日本の南には新たに「台風7号」が発生。お盆の天気に影響か。
台風6号が奄美市の東北東をゆっくり北上しています。
台風6号本体の雨雲や台風周辺の湿った空気の影響で、奄美や九州南部、四国や紀伊半島などあちらこちらに活発な雨雲がかかっています。
高知市では午前9時21分までの1時間に30.0ミリのバケツをひっくり返したような雨を観測しました。
台風6号は、台風の中心から離れた所にも活発な雨雲を含んでいて、台風の中心に近い所に限らず、局地的に大雨が降っています。
台風6号がゆっくり北上するにつれて、九州や奄美では更に活発な雨雲がかかりやすくなり、今夜以降は、風も強まって大荒れの天気になるでしょう。明るいうちに、安全な場所に避難をしてください。
奄美や九州南部ではこのあとあす9日夜にかけて、九州北部も今夜からあす9日夜にかけて「線状降水帯」が発生し、災害リスクが急激に高まる恐れがあります。
台風の動きが遅いために、あさって10日頃にかけても、まだ荒れた天気が続く恐れがあります。大雨や暴風など影響が長引くことが考えられるため、厳重な警戒が必要です。
また、すでに西日本から東日本の太平洋側で大雨となっていますが、特に南東側の斜面にあたる地域で雨量が増える見込みで、総雨量が8月の平年の月降水量を大きく超える大雨となる恐れがあります。台風から離れた地域もしばらくは大雨に油断せず、突然の大雨の備えを行ってください。
きょう8日午前9時、南鳥島近海で、台風7号「ラン」が発生しました。台風はほとんど停滞しています。
台風7号は今後、小笠原近海を西よりに進んだ後、勢力を強めながら、北よりに進路を変える見通しです。
まだ予報円は広く進路は定まっていませんが、週末にかけて関東の南へ北上する恐れもあり、お盆の天気に影響が出ることも考えられます。
今後の進路や影響などにご注意ください。また、海のレジャーは高波に注意、警戒が必要です。
台風の接近などで大雨が予想される場合、災害による被害を少しでも小さくしたいものです。そのために、あらかじめ備えておいていただきたいことは、次の3つです。
①避難場所や避難経路の確認をしておきましょう。いざ大雨による災害が発生すると、避難経路が通れなかったり、避難場所に行けなくなったりすることもあります。複数の避難場所や避難経路を確認しておくことが大切です。また、川や斜面の近くは通らないようにするなど、浸水や土砂災害の危険性が高い場所を避難経路に選ぶのは、避けてください。確認した避難場所や避難経路の情報は、家族で共有しておきましょう。
②非常用品の準備をしておきましょう。非常用の持ち出し品は、リュックなど両手が使えるものに入れて、すぐに持ち出せる所においてください。避難時に履く靴は、スニーカーなど、底が厚く、歩きやすい靴を用意するのが安全です。また、水道や電気など、ライフラインが止まった時に備えて、水や食料も用意してください。
③側溝などの掃除をして、水はけを良くしておきましょう。砂利や落ち葉、ゴミなどが詰まっていないかも、確認しておいてください。
いずれも、大雨になる前に、なるべく早い段階で備えるよう、心がけてください。
