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【夏山天気】今週末は台風6号の影響じわり 南からの湿った空気で天気変わりやすい

  • 2023年8月4日
  • tenki.jp

台風6号は宮古島の北で鋭角にターンし、今週末は東へ進みます。台風の中心は本州からまだ離れていますが、台風周辺の湿った空気が広い範囲に流れ込むため変わりやすい天気となりそうです。山では急な雨や雷雨に注意が必要です。日曜日になると西日本の上空では風も強まってくるでしょう。

【天気図解説】台風と東の高気圧に挟まれて南から暖湿気が入りやすい

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5日(土)は台風6号がゆっくりした速度で南西諸島を東に進むでしょう。これは日本の東にある太平洋高気圧が一時的に後退するためです。偏西風は北海道の前線付近を吹いており、台風はゆっくりとした複雑な動きを続けます。台風6号は目を中心に広がる円形の雲の広がりも大きいですが、周辺に巻き込んでいる湿った空気はさらに巨大な広がりを持っており、5日の時点で西日本は太平洋側を中心に湿った空気の影響をかなり受けやすいでしょう。東日本にも湿った空気が流れ込みやすく、午後はところどころで雨や雷雨となる見通しです。東北も午後は不安定です。前線が停滞する北海道では広範囲で雨が降り、大雨となるところもある見通しです。

6日(日)は太平洋高気圧が再び勢力を強め始めるため、台風6号は次第に東進をやめ、北へ向き始める見通しです。西日本ではますます湿った空気の影響を受けやすくなるため太平洋側で雨が強まり、上空は風も強まる見通しです。東日本と東北でも湿った空気の流れ込みは5日に比べると断然強まり、より広い範囲で雨が降りやすいでしょう。北海道には引き続き前線が停滞し、総雨量が8月ひと月分に達する地点が出るおそれがあります。

【夏山天気】停滞・沈殿して天気回復を待つのは避けて

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具体的に夏山の天気を見てみましょう。

谷川岳や日本アルプス、御在所岳にかけて、より晴れるチャンスがあるのは土曜日です。土曜日はやや早い時間から雲が沸き立ちやすいと考えられますが夏山らしい登山を楽しめる見込みです。ただし、午後は大気の状態が不安定で雷雨となるところが多いため、天気の急変には十分注意してください。日曜日は湿った空気の影響が強まるため、各地とも曇りや霧一時雨の予想です。日本海側の山では多少晴れ間も期待できるものの、午後は徐々に風も出てくる見通しです。翌月曜日以降は台風が西日本にかなり接近し、雨と風が強まる可能性があるため、この週末に入山し、月曜日以降に縦走するといった計画は見直すことを推奨します。

台風が接近中のため、天気マークには表現されていない風の予報が非常に重要です。登山天気では風の予報も閲覧できるので参考にしてください。

台風には山小屋の水不足を解消する恩恵も

7月は全国的に高温傾向が、太平洋側で少雨の傾向が顕著でした。このため関東甲信を中心に水不足に陥っている山域があり、北アルプスの稜線にある山小屋では水の提供を制限しているところが出てきています。水の補給を山小屋に頼りきりにせず、水やスポーツドリンクを少し多めに持ち歩くようにしましょう。
一方、台風6号の影響が本格化する来週初めから中ごろにかけては太平洋側の地域を中心にまとまった雨が降る可能性があります。防災上注意が必要ではありますが、この雨が山の水不足を解消する一面もありそうです。

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