台風6号が沖縄本島に最接近し、雨風ともに強まり大荒れの天気となっています。今夜からあす3日にかけて先島諸島に最接近。今後も動きが遅く、沖縄では台風の影響が5日以降も長引く恐れ。すでに記録的な大雨となっている所もあるため、災害に厳重警戒。
きょう2日午後2時現在、大型で非常に強い台風6号は、勢力を維持したまま、沖縄本島地方に最接近しています。
今夜からあす3日にかけて先島諸島に近づく見込みです。
沖縄や奄美地方は台風の接近で雨や風が強まり、大荒れの天気となっています。また、台風周辺の湿った空気が流れ込んでいる九州南部でも、局地的に大雨となっていて、宮崎県美郷町南郷では、午前11時30分までの1時間に52.0ミリの非常に激しい雨が降りました。
午後2時までの最大瞬間風速は、渡嘉敷島で南東の風50.4m/s(午後0時46分)を観測し、8月として1位の値を更新しました。
那覇市で東南東52.5m/s(午前4時14分)の猛烈な風を観測しました。那覇市で最大瞬間風速が50m/s以上になったのは、2018年(9月29日)以来5年ぶりで、8月に最大瞬間風速が50m/s以上になったのは、2003年(8月7日)以来20年ぶりのことです。
台風本体の活発な雨雲がかかり続け、雨量も増えています。
午後2時までの24時間降水量は、沖縄本島地方本部町で276.5ミリ、名護市で279.0ミリなど300ミリに迫る地点が増えており、読谷村では259.5ミリに達し、8月として1位の値を更新しました。
午後2時現在、那覇市、糸満市、豊見城市、南城市、国頭村、八重瀬町を対象に土砂災害警戒情報が発表されています。
これまでの大雨で地盤が緩み、災害の発生リスクが高まっている所もあります。きょう2日は沖縄では大荒れの天気が続くため、むやみな外出は控えて、できる限り安全な場所でお過ごしください。また、自治体から発表される情報などにも十分ご注意ください。
沖縄本島地方では、3日にかけて一部の住家が倒壊するおそれもある猛烈な風の吹く所がある見込みです。
頑丈な建物の中に移動するとともに、屋内では窓から離れるなど暴風に厳重に警戒してください。
先島諸島では、 きょう2日夜のはじめ頃から3日夜遅くに台風が最接近となるでしょう。
2日は西の猛烈な風の吹く恐れがあります。飛来物によって負傷したり、走行中のトラックが横転するような危険な風が吹く見込みです。不要不急の外出を控え、屋内では窓から離れるなど暴風に厳重に警戒してください。
大東島地方でも南東の強い風が吹いています。3日にかけて強風に注意してください。
2日に予想される最大風速(最大瞬間風速)
沖縄本島地方 45メートル(65メートル)
大東島地方 18メートル(30メートル)
先島諸島 30メートル(45メートル)
3日に予想される最大風速(最大瞬間風速)
沖縄本島地方 30メートル(45メートル)
大東島地方 15メートル(25メートル)
先島諸島 30メートル(45メートル)
4日に予想される最大風速(最大瞬間風速)
先島諸島 25から29メートル(35から45メートル)
沖縄本島地方ではきょう2日は多い所で1時間に60ミリの非常に激しい雨が降り、警報級の大雨となる見込みです。先島諸島では、3日にかけて多い所で1時間に50ミリの滝のような雨の降る所があるでしょう。
雨雲の発達の程度によっては、3日にかけて警報級の大雨が続くおそれがあります。
3日12時までの24時間に予想される雨量は、多い所で
沖縄本島地方 200ミリ
先島諸島 200ミリ
4日12時までの24時間に予想される雨量は、多い所で
沖縄本島地方 100から150ミリ
先島諸島 100から150ミリ
5日12時までの24時間に予想される雨量は、多い所で
沖縄本島地方 100から150ミリ
先島諸島 100から200ミリ
すでに記録的な大雨となっている所もありますが、更なる大雨で災害のリスクが高まるでしょう。
山の斜面や崖などには絶対に近づかないでください。土砂災害に厳重に警戒し、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に警戒してください。
沖縄地方の沿岸の海域ではうねりを伴い、沖縄本島地方と先島諸島では猛烈にしけており、大東島地方では大しけとなっています。
海岸付近には近づくのは危険ですので、やめてください。
沖縄地方では、4日にかけてうねりを伴う高波に厳重に警戒してください。
なお、沖縄地方では5日にかけて猛烈なしけや大しけの状態が続く見込みです。
2日に予想される波の高さ
沖縄本島地方 11メートル うねりを伴う
大東島地方 7メートル うねりを伴う
先島諸島 10メートル うねりを伴う
3日に予想される波の高さ
沖縄本島地方 11メートル うねりを伴う
大東島地方 5メートル うねりを伴う
先島諸島 10メートル うねりを伴う
4日に予想される波の高さ
沖縄本島地方 9メートル うねりを伴う
大東島地方 5メートル うねりを伴う
先島諸島 9メートル うねりを伴う
沖縄地方では、台風の影響と大潮の時期が重なるため6日頃にかけて潮位が高くなる見込みです。
沖縄本島地方では3日にかけて、先島諸島では2日は警報級の高潮となる見込みです。
海岸や河口付近の低い土地では、高潮による浸水や冠水に厳重に警戒してください。潮位が堤防を越えなくても、潮位が高い中で高波があると、波が海岸堤防を越えるおそれもあります。高潮や、高潮と重なりあった高波による浸水などにも厳重に警戒してください。
予想される最高潮位(標高)と高潮に警戒・注意が必要な期間
沖縄本島地方 2.8メートル(2日夕方から夜遅く)、2.5メートル(3日未明から昼前)
先島諸島 2.1メートル(2日夕方から夜遅く)、1.7メートル(3日明け方から昼前)
