九州は、きょう30日からあす7月1日午前中にかけて、線状降水帯が発生する可能性があり、24時間雨量は九州の多い所で300ミリと災害級の大雨になるおそれがあります。明るい時間帯のうちに、早めに避難をするなど大雨災害に対しての備えを行って下さい。
きょう30日、梅雨前線が活動を強めながら対馬海峡付近を南下し、今夜は九州北岸付近に達する見込みです。
九州付近は前線に向かって高温多湿な空気が流れ込み、大気の状態が非常に不安定になっています。南西風に乗って、活発な雨雲が九州へ次々と流れ込み、強弱を繰り返しながら激しい雨が降り続いています。時間雨量は、福岡県英彦山54.0ミリ(05:23)や熊本県あさぎり町55.0ミリ(07:47)で6月観測史上1位。福岡県太宰府市56.0ミリ(11:34)、球磨郡湯前町58.5ミリ(08:23)など、所々で滝のような非常に激しい雨が観測されています。
梅雨前線に伴う雲の帯は、大陸にかけて長く連なっています。大陸からの湿った空気の流れ込みと太平洋高気圧周辺の湿った空気が九州付近でぶつかり、九州は積乱雲が次々と発達しやすい状況になっています。
梅雨前線はあす7月1日にかけてゆっくりと九州を南下するため、あす1日にかけて断続的に雨が降り、あす昼までの24時間に予想される雨量は、九州北部・南部とも多い所で300ミリと災害級の大雨のおそれがあります。
また、梅雨前線の動きが遅いと、発達した雨雲が同じような場所にかかり続ける線状降水帯が発生する可能性があります。線状降水帯が発生すると、災害の危険度が急激に高まり、周囲の状況が一変します。九州は、あす1日午前中にかけて線状降水帯がいつどこで発生してもおかしくない気象状況になります。急激な気象状況の変化に備えて、危険のある場所にお住まいの方は、雨の弱まった明るい時間帯にうちに早めに避難をするなど、大雨への備えを行って下さい。
九州はこれまで降り続いた大雨で、土砂災害の危険度が高まったり、川の流れが速くなっている所があります。危険な場所には近づかないようにして下さい。
大雨の際に危険な場所として、河川や用水路の側やアンダーパス、斜面や崖の側などがあります。川や用水路が溢れると道路との境目が分からなくなり、車や歩行者とも転落のおそれがあり、大変危険です。アンダーパスなど低い土地は、道路が冠水するおそれがありますで迂回して通行しましょう。避難などする際は、このような場所を避けて通って下さい。
