
家庭菜園などで自分で育てた果樹を使って、ぜひ果実酒を作ってみましょう。漬け込んで作った味は、市販のものでは味わえない喜びがあります。多くの果実酒には血行促進や成人病の予防、滋養強壮など数多くの効果があり、健康飲料として親しまれています。

手作りなら保存料などの添加物の心配も一切無用。新鮮果実の香り豊かな果実酒を思いきり楽しんでみましょう!
果実酒を作るポイント
●果実酒にはよく熟して甘くなった果実よりも、熟する手前の渋みが強いものの方が適しています。
例えば梅酒なら、黄色く熟した実ではなく、青い梅を使います。
●ほとんどの果実は、氷砂糖とホワイトリカーで漬ければおいしい果実酒ができます。ホワイトリカーはアルコール度数が35度のものがよいでしょう。
氷砂糖には、甘味をつけると同時に、果実のうまみを引き出す働きがあります。
●何年も保存できるのが魅力の果実酒ですが、漬け込んだ実は1年でとり出した方がよいでしょう。
●果実酒は、レモンを丸ごと3~4個一緒に漬けてもよいでしょう。ほどよい酸味がプラスされ、さらに風味豊かなものに仕上がります。
果実酒の作り方
下記に梅酒を例に説明します。梅酒と同じ要領で、他の果実でも果実酒を作ることができます。下記の分量を参考にして、ぜひお試しください。
その後実をとり出し、3年以上おいたものは、さらにおいしくなります!
例:梅酒
01 材料を用意します。未熟な青い梅の実(約1kg分)、氷砂糖300~500g、ホワイトリカー1.8リットル、果実酒用の保存ビン

02 実を傷つけないように、ていねいに手で水洗いします。その後、やわらかい布できれいにふきとります。

03 ヘタが残っていると渋みが強くなるので、細い棒や串などできれいにとり除きます。その後、くぼみの汚れも落とします。

04 市販の果実酒用保存ビンに実を入れます。落として傷がつかないよう、そっと置くようにして実を入れていくとよいでしょう。

05 保存ビンに氷砂糖を入れます。

06 実の上に、まんべんなく平らに行きわたるように、そっと手でならします。

07 氷砂糖全体にかかるように、ホワイトリカー1.8リットルを流し込みます。

08 保存ビンのふたをきっちりと閉めてひとまず完成です。その後は冷暗所で保存します。

【おいしい梅酒を作るコツ】
漬けてから3か月ほどで飲めますが、1年以上熟成させたものはコクがでてさらにおいしくなります。
その後実をとり出し、3年以上おいたものは、さらにおいしくなります。
果実ごとの分量
ここでは、各果実ごとに果実酒を作るときに必要な分量などを解説します。
*アンズ酒
アンズ約1kg、氷砂糖300g、ホワイトリカー1.8リットル
*カリン酒
カリン約1kg、氷砂糖200g、ホワイトリカー1.8リットル
*キウィフルーツ酒
キウィフルーツ10個、氷砂糖500g、ホワイトリカー1.8リットル
*キンカン酒
キンカン約1kg、氷砂糖100~200g、ホワイトリカー1.8リットル
*フサスグリ酒(カシス酒)
フサスグリ約1kg、氷砂糖200g、ホワイトリカー1.8リットル
*ブルーベリー酒
ブルーベリー約600g、氷砂糖500g、ホワイトリカー1.8リットル
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