「Cafe りあん」(東大阪市川田3、TEL 070-9176-2153)が4月13日、吉原公園近くにオープンした。(東大阪経済新聞)
「のっけ野菜のハンバーグランチ」
会社経営を経験した後、「福祉に携わる仕事がしたい」と弟が経営する会社でアルバイトをしながら福祉資格を複数取り、グループホームや就労継続B型事業所のカフェで働くなど実務経験を積んできた伊藤一美さんが店主を務める同店。伊藤さんは「カフェを経営するなら、おしゃれでおいしい料理を提供したい」と、カフェ起業スクールに1年通い、事業計画を立てたという。
店舗のある場所は、以前、伊藤さんの父が毎日通っていたという居酒屋。伊藤さんは「父は居酒屋や喫茶店によく行っていて、喫茶店に連れて行ってもらった時に父と同年代の人ばかりだったが、気軽でゆったりとしてフラットな空間でいいなと思った。父は体も気も弱くなっていたが、喫茶店に行こうと言うとすぐに着替えるなどしていた。人は人と会わないといけない、年齢や国籍、性別、障害の有無など関係なく楽しめる、居心地のいい場を作りたいと思うようになった」と振り返る。その居酒屋が1年後に店を閉めると聞き、「ここでカフェを開きたいとすぐに交渉しに行った」と伊藤さん。
店舗での調理経験がなかった伊藤さんは、シェアキッチンで長女の杏奈さんと共に間借り営業を始め、同時に店の改装も始めた。「山歩きが好きでナチュラルな感じにしたいと、木のぬくもりと、暖かい光が窓から差し込んで自然の中にいるような心地よい空気が流れる店内をイメージした」と話す。15坪の店内にはゆったりと21席を設け、車いすでも入れるように通路を広くとり、トイレも広めに造った。
料理は「野菜のうまみをそのまま味わえるものにしたい」(伊藤さん)と、矢崎ファーム(生駒市)の有機野菜や、長男が通う就労継続支援B型事業所が栽培した野菜、農薬や化学肥料を通常の5割以下に減らしたという「大阪エコ農産物」などを食材に使う。ランチメニューは、宮崎県産ミンチを使った「のっけ野菜のハンバーグランチ」(1,300円)、「のっけ野菜のスパイシーカレー」、「のっけ野菜のとろっと卵オムライス」(以上、1,000円)を用意する。
杏奈さんが作るデザートは、グルテンフリーの「ガトーショコラ」(600円)、「チーズケーキ」「ジンジャーパウンドケーキ」(以上650円)が定番メニュー。ドリンクは、酵素ドリンク(600円)、自家製ジンジャーエール(650円)、紅茶類などをそろえる。
伊藤さんは「モーニングメニューの要望が多いので近々モーニング営業を始め、カフェメニューを強化したい。まずはおいしい料理を提供し、1年後くらいから就労移行支援を始めたい」と意欲を見せる。
営業時間は11時~18時(ランチタイム=11時~14時)。日曜定休。