汗ばむくらいの陽気だと思ったら、急に涼しくなったりと、寒暖差の激しい秋は胃腸もお疲れモード。
おなかの調子がいまいちよくないな…と感じた時は、ねばねば食材に頼りましょう!
「ねばねばの食材には胃腸の粘膜を保護する効果があります。消化がよいのもポイントですよ」と教えてくれたのは、イシハラクリニック副院長の石原新菜先生。
「一方、油分は胃腸に負担がかかるので、肉は脂の少ないものを選んだり、脂を落とす調理法を用いるのが◎。油を使う場合はオメガ9(オリーブ油など)がおすすめです」(石原先生)
今回は、疲れた胃腸をサポートするとっておきの「ねばねばおかず」を2品ご紹介します。
▶教えてくれたのは
石原新菜先生
イシハラクリニック副院長。主に漢方医学、自然療法、食事療法により、さまざまな病気の治療に当たっている。クリニックでの診察のほか、講演、テレビ、執筆など幅広く活躍中。
▶レシピの考案は
堤人美さん
料理研究家。身近な食材を使った、作りやすくてセンスの光るレシピが人気。書籍や雑誌などで活躍中。
モロヘイヤ入りのとろとろ汁で体が温まる
とりむねとモロヘイヤのとろみ煮
片栗粉をまぶして煮たとりむね肉は、つるんとした仕上がり。とろとろの煮汁とねばねばのモロヘイヤの相性も抜群!
【材料・2人分】
とりむね肉…1枚(約250g)
モロヘイヤ…1束(約100g)
しょうがのせん切り…1/2かけ分
煮汁
・だし汁…2カップ
・酒…大さじ2
・しょうゆ…大さじ1
・みりん…小さじ2
塩、片栗粉
【作り方】
1.モロヘイヤは葉を摘んで2cm幅に切る(茎の固い部分は除く)。とり肉は一口大のそぎ切りにして塩少々をふり、片栗粉を薄くまぶす。
2.鍋に煮汁の材料としょうがを入れて強火にかける。煮立ったら中火にしてとり肉を入れ、約2分煮たらモロヘイヤを加えてさっと煮る。
(1人分238kcal、塩分1.9g)
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カレーが香る豚しゃぶに、とろねばのスタミナだれをたっぷりと!
豚肉のカレーしゃぶしゃぶ長いもだれ
細かめにたたいた長いもが、とろ・ねば・シャキッと楽しい食感! 豚肉は脂の少ないロースを使い、湯でゆでて余分な脂分を落とします。
【材料・2人分】
豚ロースしゃぶしゃぶ用肉…200g
もやし…1袋(約200g)
にら…1/2わ(約40g)
長いも…80g
たれ
・オリーブ油…大さじ2
・しょうゆ、酢…各大さじ1
・みりん(※)…大さじ1/2
オリーブ油、塩、カレー粉
【作り方】
1.もやしはさっと洗って水けをきり、ひげ根を除く。にらは2mm幅に切る。長いもは厚手のポリ袋に入れ、めん棒などで細かくたたく。
2.鍋に水4カップを入れて強火にかけ、沸騰したら、オリーブ油大さじ2、塩小さじ1/3、カレー粉小さじ2を加える。中火にし、もやし、豚肉を入れて約2分ゆでてざるに上げ、水けをしっかりきって器に盛る。
3.ボウルににら、長いも、たれの材料を入れて混ぜ、2にかける。
(1人分422kcal、塩分1.7g)
※みりんのアルコール分が気になる場合は、ラップをかけずに電子レンジ(600W)で約30秒加熱します。
※電子レンジは600Wのものを基準としています。500Wなら1.2倍、700Wなら0.9倍の時間で加熱してください。また機種によって差がありますので、様子をみながら加熱してください。
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疲れた胃腸にやさしいねばねば食材のおかず。ご紹介した2品は、食欲がないときにも食べやすいですよ!
監修/石原新菜(イシハラクリニック副院長) レシピ考案/堤 人美 撮影/木村 拓 スタイリング/浜田恵子 栄養計算/スタジオ食 編集協力/田久晶子
文=齋藤久美子