なにかと体調を崩しやすい今の季節。もし自分や家族が体調不良になった時、食欲がなくても食べられるおかゆやスープをさっと作れるといいですよね。そこで今回は、消化を助ける食材を使ったおなかに優しいごはんやスープをご紹介。まずはネバネバの成分が胃腸を守ってくれる里いもの雑炊からどうぞ。
とりと里いもの卵雑炊
【材料・2人分】
とりむね肉…50g、溶き卵…1個分、小松菜…2株、里いも…1個、ご飯…茶碗1杯分、だし汁…4カップ、塩、しょうゆ、みりん
【作り方】
1.小松菜はざく切りにする。里いもは5mm厚さのいちょう切りにして塩少々を加えてよくもみ、水洗いしてざるに上げる。とり肉は1cm角に切る。ご飯は水でさっと洗い、ざるに上げて水けをきる。
2.鍋にだし汁と里いもを入れ、火にかける。煮立ったらとり肉を加え、肉の色が変わったらご飯を加える。里いもがやわらかくなるまで、約5分煮る。
3.小松菜を加えてしんなりしたら、しょうゆ、みりん各小さじ2を加えて混ぜる。溶き卵を回し入れ、半熟状になったら火を止める。
(1人分230kcal、塩分1.4g レシピ考案/牧野直子 栄養計算/スタジオ食)
脂分の少ないとりむね肉と野菜をだし汁で煮た栄養満点の雑炊。食欲が少し出てきたときに、栄養バランスのとれた具だくさんの雑炊はうれしいですよね。里いものぬめりには、胃腸の粘膜を保護して消化吸収を促進してくれる働きがあります。
おなかに優しいごはん&スープは他にもいろいろ。まだあるおすすめのアイデア4つをご紹介します。
大根がゆ
家族が寝込んでしまったときに、作ってあげたいとっておきの1杯。大根はおなかの中で消化を助ける働きをしてくれます。作り方は鍋に米・手羽中・大根・塩・水を入れて火にかけ、ふたをして約40分コトコトと煮込めばできあがり。好みですだちやこしょうを添えて。とりのやさしいうまみを感じるとろとろのおかゆは、食欲がないときにもすっとおなかに入っていきますよ。
とろとろかきたまうどん
つゆにとろみをつけたかきたまうどんは、体の中からぽっかぽかにあたためてくれます。うどんも卵も胃腸に負担をかけないから、病み上がりにも嬉しいですよ。つゆはオイスターソースとしょうゆでコクのある味つけに。水溶き片栗粉でとろみをつけてから、溶き卵を少量ずつ入れてかきたまを作りましょう。
くずし豆腐のかきたまスープ
食欲がないときは、豆腐と卵をとりガラスープでさっと煮てスープに。どちらも消化がよく、良質なたんぱく質を多く含んでいるので、療養中の体力の消耗を補ってくれますよ。
れんこんのしょうがスープ
れんこんにも消化を助ける働きがあります。食物繊維が多く、そのまま食べると胃腸に負担をかけてしまうこともあるので、病気のときはすりおろして使うのがベスト。だし汁・しょうが・しょうゆ・塩とともに2~3分煮れば、ほっと温まるとろとろスープのできあがり!
体調を崩したときは体力も消耗してしまいます。そのときの体調に合わせて、なるべく栄養がとれるような食事を心がけたいですね。
文=齋藤久美子(栄養士)