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合計32万いいね!巨大なアンコウに飲み込まれた先にあったものは!? SNSで話題の癒やしマンガの作者に聞きました

  • 2023年2月19日
  • レタスクラブニュース



「泣ける」「素敵な作品」「このスパに行きたい!」とTwitterで話題になったマンガ『スパあんこうの胃袋』をご存知ですか?

自分のことより他人のことを優先しちゃうお人好しの女性、ワンオペ育児のしんどさに疲れた主婦、頑張っても結果が出ないことに悩む会社員、ネットの中傷に傷つくYouTuber……。不器用ながらも頑張って日々を生きる人々の前に、突如現れる巨大なアンコウ。そのアンコウの胃袋の中は、なんと癒やしのひとときを与えてくれる不思議なスパ施設で……!?



温泉やエステのみならず、過去の期間限定アイスやドリンク、SNSで話題のスイーツがすべて揃っているスナック&ドリンクコーナー、世界各国の料理が何でもあるコーナー、読みたかった本がなんでも見つかる本棚……など、あまりにも解像度が高すぎる「癒やし」の詰まった、夢のような施設。そこで心を休めた登場人物たちは、現実の世界に戻って強く生きる元気をもらいます。

このエピソードは多くの人の共感を呼び、一連のツイートのいいね数はなんと合計32万を超えています。SNSでも話題の『スパあんこうの胃袋』を描いたあきばさやか(@akiba_sayaka)さんにお話を伺いました!


あきばさやかさんインタビュー



──あきばさんが漫画を描き始めたきっかけはなんでしたか? 漫画家としてデビューするまでの経緯について教えて下さい。

あきばさやかさん:もともと絵や漫画を書いたりするのは好きでしたが、大学を出た後は、地元宮城で広告代理店の営業職につきました。でも5年ほど働いたところで、どうしても絵を仕事にしたい!と思い立ち、フリーのイラストレーターに転職しました。
その後イラストの売り込みをしつつブログで絵日記を書き始め、それが2016年に書籍化、その後も、イラストの仕事しつつコミックエッセイ作品を描き続け、4冊ほど出版しました。
2021年に初めて挑戦した創作マンガが『スパあんこうの胃袋』です。



──『スパあんこうの胃袋』に登場するスパは、日常の疲労やストレスが癒やされるような、「こんな場所があったらいいな」の願望や夢の詰め合わせのような施設です。このスパを舞台に物語を書こうとしたきっかけを教えて下さい。

あきばさやかさん:私はよくリュック全開だったりして、親切な人に声をかけていただいたりすることが多く…特に妊娠中、子どもが生まれてからは、より人の善意に救われることがありました。親切にしてくれた人たちみんなここに行って欲しい〜〜と思って描きました。

また、息子がお魚図鑑にハマっていて、よく一緒に読んでいました。そんなときに、「チョウチンアンコウのチョウチンの部分(擬餌状体)に、私みたいなおっちょこちょいがくっついていたら、アンコウが光で餌を集めるように、優しい人だけを集めることができるんじゃないか、そうして集めた優しい人たちに、すごくいい思いをしてもらえたら最高だな…」と妄想を広げて行って、『スパあんこうの胃袋』が出来上がりました。



──なるほど! どうしてアンコウの胃袋の中という設定なのかな…と思っていたのですが、そんなところにヒントがあったのですね。スパのスタッフが深海魚たちなのも面白いです。

あきばさやかさん:チョウチンアンコウのチョウチン部分で誘われて飲み込まれた先には…というアイディアから始まった物語なので、舞台は「あんこうの胃袋から繋がっている最高のスパ」、そして、スタッフはチョウチンアンコウと同じ深海魚がいいな〜と思いました。
息子も私も図鑑でよく深海魚を読んでいましたし、どの魚も個性的で面白い!また「まだまだ生態がよくわかっていない」というのも魅力的だと思っています。

──癒やしスポットといえば「リゾートホテル」「カフェ」「温泉旅館」「テーマパーク」など人によって好みは色々あるかと思いますが、「スパ」を選んだ理由をお聞かせください。

あきばさやかさん:単純に私が好きだからだと思います(笑)。今は育児中でなかなか行けないですが、広いお風呂と湯上がりまったりコーナー、くたっとした館内着…そこで飲むビール…と最高が詰まった場所だな…と思っています。行きたい…。



──『スパあんこうの胃袋』には様々なタイプの登場人物が登場し、それぞれの人物が心を休めてまた次のステップに進んでいけるようなスパの施設が出てきます。あきばさんの一番のお気に入りはどのエピソードですか、またその理由をきかせてください。

あきばさやかさん:私のお気に入りは第4話「メイク系Youtuberのお客様」です。創作漫画の投稿を始めてからSNSのフォロワーさんが一気に増えたのですが、心にぐさっとくるコメントもあって…。
応援してくれるコメントが多くても、そのほんの少しの一言がずっと傷になるんだな、というのが印象深く、その経験も含め書いた物語で、個人的に思い入れがあります。

──『スパあんこうの胃袋』全編を通して一番あきばさんが体験したい癒やしコーナーを教えて下さい。

あきばさやかさん:「30分で8時間分回復するベッド」です…!切実に欲しいです…!

──あのベッドいいですね、私も欲しいです…! さて今後、どんな作品を描いていきたいですか? 描きたいテーマや、目標などあれば教えて下さい。

あきばさやかさん:今後も、読んだ方の心が少し軽くなるような作品を作れたらいいなと思っています。
今は、描きたいテーマや、やってみたいことがいくつかあり、それを今年順々に発表していきたいと思っています。
目標は、みなさんに長く愛されるキャラクターや作品を作ることです。



   *     *     *

あきばさんがTwitterに投稿した一連の作品には、「心がぎすぎすした時に読みたい」「共感しすぎて涙が…」「癒されました」といったコメントがあふれていました。
あきばさんの描く世界は、日常にあふれる「あるある」への共感と、「こんなものがあったらいいな」の夢が絶妙なバランスで描かれていて、読んでいる人の心を優しくほぐしてくれるものばかり。まさにスパでリラックスした後のような読後感を与えてくれます。ちょっと疲れた時、心がささくれていると感じた時におすすめです!


取材・文=レタスユキ

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