のんびりしっぽり、大人のプチ贅沢をテーマにお届けしている旅連載。金沢、大分に続いてお届けするのは、山梨県の八ヶ岳エリアです。温泉とは違う癒やしに期待が膨らむ八ヶ岳旅、拠点となるのは「星野リゾート リゾナーレ八ヶ岳」。今回は美味しいワインとグルメを堪能します。
リゾナーレ八ヶ岳は、星野リゾートが展開するホテルブランド「リゾナーレ」の一施設。国内外に全7ヵ所あり、八ヶ岳は南アルプスなどの自然に恵まれたワインリゾートとして人気です。
リゾナーレブランドはファミリー向けのイメージがあるかもしれませんが、じつは大人の満足度がとても高く、カップルや中高年夫婦といった宿泊客も多いのだそうですよ。
八ヶ岳エリアが位置する北杜市は日本ワインの一大名産地。2008年には、日本で初めて「ワイン特区」に認定されました。
通常なら酒税法に則り年間6000リットル以上のワインを作らなければならないところ、ワイン特区では2000リットルに規制緩和されるなど、小規模ワイナリーが事業に参入しやすくなっているとのこと。
最寄駅はJR小淵沢駅で、都内からはJR新宿駅から特急あずさに乗車して2時間で到着。思っていた以上に近くて驚きです。
移住して東京に通勤したり、二拠点生活をしている人たちにも八ヶ岳エリアは人気だそう。こんなにアクセスがいいと、ワイン目当てに通いグセがついてしまい、逆に危険かもしれません…！？
今回滞在する客室は、「ワインスイートメゾネット」。ワインを彷彿とさせるボルドーカラーを基調にした室内デザインで、カウンター式のデスクの裏側にベッドが設えてありました。
写真奥の右手にあるのは、ボルドーカラーの八ヶ岳の壁画。八ヶ岳エリアで見ることのできる山々が、標高とともに描かれています。
それにしてもこの客室、とにかく広い！なんと100平米もあります。ドーンと中央に構える階段を昇ると、くつろぎのリビングルームが。
上の階だけでも、一般的なビジネスホテルのシングルルームより広そう。この客室の定員は5名なので、家族はもちろん仲良しグループや親と一緒の旅行にもおすすめです。
格子状の棚はワイン蔵をイメージしてつくられたそう。ワインに関する本が飾られています。
さらに、このタイプの客室にしかないワインセラーの中には、ソムリエがセレクトしたワインがずらり。ワイン通の間では「なかなか手に入らない幻のワイン」として評判の高いワイナリー、ドメーヌ ミエ・イケノのワインもあります。
ドメーヌ ミエ・イケノのワインはシャルドネ、ピノ・ノワール、メルロー3種類。リゾナーレ八ヶ岳限定で用意されているハーフボトルが入っています。
ハーフなら飲み切りやすく、いろいろな種類の飲み比べを楽しめるのでありがたいですね！もちろん他の銘柄もたくさん用意されています。
ワインの種類に合わせて楽しめるように、さまざまなタイプのグラスが用意されています。「そこまでワインに詳しくないし…」と思った方もご安心を。組み合わせのおすすめリストがもしっかり置いてあります。
リストをじっくり見ながらワインとグラスを選び、コルクを開けてトポトポと注ぐ。贅沢ここに極まれり！です。
夕食はメインダイニングの「OTTO SETTE」にてイタリア料理のディナーコースを。八ヶ岳エリアで育てられた野菜をはじめ、肉も魚介もバランスよく構成された全10品のコースです。
料理のお供はもちろんワイン。料理ごとに合わせたグラスワインを楽しめる、ワイン・ペアリング・コース（9種）。忙しい毎日。ふだんでは味わえない贅沢な時間を過ごせます。
リゾナーレ八ヶ岳はワインショップ、八ヶ岳ワインハウスを併設。お土産に持ち帰れるのはもちろんですが、施設内のレストランやカフェに好きなワインを無料で持ち込めるサービスがあります。
こちらはいわゆる「BYO（Bring Your Own）」。海外のレストランではよく見かけますが、日本で実施しているホテルやレストランは少なめ。好みのワインが決まっている！ボトルをみんなでシェアしたい！という人はこのサービス、おすすめです。
このワインハウスが画期的なのは、グラスでボトルワインのテイスティングができること。
25mlから購入することができ、気になるワインのお試しや飲み比べに最適。その場でいただいてもいいし、ワインハウス専用のミニボトルに入れて部屋に持ち帰ることもできますよ。
「ボトル1本は飲みきれないけど、グラス1杯じゃ物足りない。あと少し飲みたいな〜」と思うこと、ありますよね。そんな「ちょい飲み願望」を叶えてくれるサービスも。
グラス１杯と言わずもうちょっと飲みたい！というタイプの方には、VINO BOXがおすすめ。
オリジナルデザインの2段木箱におすすめの赤白ワイン（各200ml）とおつまみ4種が入っていて、このまま客室に持ち運べるようになっています（ちなみにこのボックスがとてもかわいい！貸出専用で、販売はされていないのが残念！）。
どんな客室タイプ、どんな食事を選んでもワインを楽しめるように計算し尽くされているリゾナーレ八ヶ岳。至れり尽くせりです。
八ヶ岳ワインハウスの隣にはブックス&カフェがあり、ここでもワインアイテムを発見。
ワインレザーでつくったファッション小物。ワイン用の葡萄を絞ったときに出る種や皮、残り実を染料にしているそうです。リゾナーレ八ヶ岳限定のオリジナルで、ここでしか手に入らないものばかり。
ミドルウォレット（左、11,990円）やコインカードケース（右、5,550円）ほか、ペンケースやトートバッグ、お手軽なキーホルダーまでバリエ豊富です。どれも普段使いできるシックなカラーとデザイン。
ワインボトルを使ったアクセサリーもありました。再利用しにくいと言われているボトルをアップサイクル。サイズフリーのリング、イヤリング、ピアス（各2,530円）があり、色も形も1点ものです。
ワインで始まり、ワインで終わる旅。食べる、飲む、体験する（ヴィンヤードを訪れるアクティビティやワインについて学ぶ学校もあり）、買うをすべて体験できるなんて最高！
根っからのワイン好きはもちろん、ワイン初心者の人にとってもワインにハマるいいきっかけになりそうです。
予備知識ほぼゼロで訪れた編集スタッフも、「どのワイン買って帰る？」「いや〜パスタとワインのペアリング最高だったわぁ♡」とキャッキャしながらチェックアウト。ワインの奥深さに触れた1泊2日となりました。
住所／山梨県北斗市小淵沢町129-1
TEL／予約050-3134-8093（9:30AM〜6:00PM）
▶https://hoshinoresorts.com/ja/hotels/risonareyatsugatake/
撮影／瀬津貴裕（biswa.） 取材・文／佐藤望美
