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撃沈する前にやってみて!「二日酔い」の予防法と対処法

  • 2023年12月17日
  • 暮らしニスタ

飲み会が多いと、ついつい飲みすぎて二日酔いになることもありますよね。今回は、二日酔いにならないための予防策や、二日酔いになった後の対策を薬剤師の山形ゆかりさんに聞きました。忘年会をはじめとする飲み会で、実践してみましょう。

二日酔いになる原因とは?

二日酔いは、血液中の「アセトアルデヒド」の濃度が高くなることで起こるといわれています。

お酒を飲むとアルコールが肝臓でアセトアルデヒドという物質に分解され、さらに「アセテート」という物質になり、汗や尿として体外に排出されます。

しかし、お酒を飲みすぎるとアセトアルデヒドが分解しきれず、血液中のアセトアルデヒドの濃度が高くなり、二日酔いになるのです。

アセトアルデヒドには吐き気や頭痛、動悸を引き起こす働きがあり、二日酔いになるとその症状があらわれます。

やっておきたい二日酔い対策を状況別に紹介!

二日酔いにならないためにも、飲む前・飲み会中・二日酔いの症状が出た後の対策を、それぞれ確認していきましょう。

飲む前の対策

酔わないためには、アルコールの吸収速度を落とすことが大切です。

アルコールは10~20%が胃で吸収され、残りの80~90%が腸で吸収されるので、飲む前に固形物を食べておきましょう。そうすれば、飲んだアルコールが腸に送られるまでの時間が長くなり、吸収速度を落とせます。

その他にも、アルコールの分解を助けてくれるビタミンB群を、サプリや栄養ドリンクなどで摂取しておくのもおすすめです。

飲んでいるときの対策

飲み会中はお酒の飲みすぎや、お酒の利尿作用による脱水症状を抑えるためにも、水を飲みながらお酒を飲みましょう。

また、空腹時にはアルコールの吸収がよくなるので、枝豆や豆腐のようにアミノ酸やビタミンB群が含まれているおつまみを選びましょう。

また、一気飲みをすることで一度にアルコールが体内に入り酩酊状態になりやすくなるだけではなく、急性アルコール中毒になるリスクも高まります。飲み会中も一気飲みは避けましょう。

二日酔いの症状が出てしまったら?

二日酔いの症状が出てしまったら、脱水症状を防ぎ、体内のアルコールを尿として排出するためにも水分を摂るようにしましょう。水よりも吸収されやすいスポーツドリンクを飲むのもおすすめです。

また、果物に含まれる果糖やビタミンにはアルコールの分解や代謝を促す働きがあるので、オレンジジュースを飲んだり、リンゴを食べたりするのも効果的です。

胃のむかつきといった症状がひどい場合には、胃酸の分泌を抑制する「ファモチジン」や「ラニチヂン」、胃の粘膜を保護する「セトラキサート」を含む市販薬の服用もいいでしょう。

ただし、吐き気や嘔吐、胃痛といった症状がひどい場合には、急性胃炎や胃潰瘍を起こしている可能性もあるので、内科を受診してください。

二日酔い対策には漢方薬の服用もおすすめ!

漢方薬を服用することで二日酔いの症状の緩和も期待できます。二日酔いの症状が苦しいときには、以下のような働きをする漢方薬を服用しましょう。

・胃腸の働きを整える

・飲酒による水分バランスの乱れを整えて吐き気やむくみを改善する

・アルコールの代謝をサポートする

二日酔いにおすすめの漢方薬3つ

二日酔いにおすすめの漢方薬は以下の3つです。

・五苓散(ごれいさん):水分代謝や水の偏りを整え、からだにたまった水分を排出する漢方薬です。二日酔いの頭痛や吐き気、めまい、悪心、下痢などの症状に用いられます。

・黄連解毒湯(おうれんげどくとう):アルコールなどの刺激物による胃の不調、頭痛の緩和などにも役立ちます。

・半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう):飲食物の消化吸収を助け、胃腸を守る働きがあります。お酒を飲んだ後の二日酔い、吐き気や胃のむかつき、食欲不振、下痢、ストレスが原因の胃の不調などにお悩みの人におすすめです。

普段から自分の体質に合った漢方薬を常備し、二日酔いに備えておきましょう。

二日酔いは予防すれば防ぐことは可能です。しっかり対策をして、楽しくお酒を飲んでくださいね。

〈この記事を書いた人〉山形ゆかり●薬剤師・薬膳アドバイザー・フードコーディネーター。病院薬剤師として在勤中、食養生の大切さに気付き薬膳の道へ。

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