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このコンテンツは、地球・人間環境フォーラム発行の「グローバルネット」と提携して情報をお送りしています。

第98回 アムールトラをとらえた!〜searching for amur tigers

  • 2012年3月15日

アムールトラの生きる森を次世代に残す 第98回 アムールトラをとらえた!〜searching for amur tigers

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(作成=ポンプワークショップ)
 タイガの森フォーラムで制作中のドキュメンタリー映画『タイガからのメッセージ』の最終撮影のため、2010年の6月下旬から2週間ほどロシアのタイガに入った。今回の現地入りのメインの目的は、前回撮影時に仕掛けた「トレイル・カム」の回収だ。トレイル・カムとは、もともとハンターたちが自分の獲物の動向を事前に探るために開発した、赤外線センサー付きのカメラのこと。動物がセンサーの領域に入ると、カメラが自動的に作動し、映像や写真に収めてくれる。それを10台使用し、タイガのビキン川中・上流域に生息するトラを、おそらく世界で初めて映像にとらえることに成功した。

 「ウデへ語はもう話せない。ロシア人との混血も進んでいる。でも、タイガがあり、ビキンに住む限り、自分たちはウデへ人である」(あるウデへ人の言葉)。ビキン川流域の四季の自然や、そこで森と共に暮らす人びとの生活を通じて、タイガの魅力を伝えたいという思いからドキュメンタリー映画を作り始めたのが1年前。科学の力で急速に発達した文明の集大成である現代社会に生きる私たちが、これから未来に進むべく方向性を探るヒントが見つかるかもしれないと思った。
 現地の猟師たちでさえ、実際に目にしたことが少ないというアムールトラ。トラが生息できるということはそれだけ豊かな森だという証拠。ビキン川のタイガの豊かさを伝えるのには欠かせないトラが映像に収まれば、映画にとってだけでなく、現地で森を守る活動に取り組むウデヘなどの先住民族を中心とする森の住民にとっても大きな力となるのだ。


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