無心で草を抜き、岩を砕き、リンゴをとり、魚をつり、化石を発掘しては博物館に届け、借金してはコツコツと返済しつつも、かわいいお洋服を買いまくっていたあの頃。ふと気がつけばもうずっと行ってません、あの島に。
そう、Switch 2と聞いて、『あつまれ どうぶつの森』を久しぶりにプレイしようかなと思った人は少なくないはず…! ただ、あの島に戻っても、あのときのように楽しめるのかなという不安もあります。戻りたいけど戻れない。戻るのが怖い…。
米GizmodoのGraves記者があの島に想いを馳せていて、なんだかめっちゃ共感してしまったので、以下に翻訳しました。
島のみんな、元気にしてる?
Nintendo Switch 2の発売が近づくにつれて、なんだかそわそわしています。『あつまれ どうぶつの森』の友達に久しぶりに会いにいこうか、ずっと迷っています。コロナ禍であつ森が「避難場所」となった人は少なくないはず。かくいう私もどっぷり浸かって、あつ森の世界で友達や社会を築き、快適に暮らしていました。
ゲーム内では、日本在住の親友ともやりとりしていたので、時差も手伝って夜更かししまくり。不安を押し殺して夜更かしした日もありました。島民たちとのいざこざ含めたコミュニケーション。陽気なシャツに隠されたキャピタリズム魂で借金を背負わせてくるたぬきち。いらないのに欲しくなっちゃうピザ釜や大型テレビ。
島民とも驚くほど強固な絆を築きました。私の最初の友達はバーバラ。はじめは仲良くなれずお互い険悪ムードでしたが、時がたつにつれ関係が深まりました。一緒にいろんな人を島に招待し、「勧誘」して引っ越しさせました。フーコと一緒に流れ星も見たなあ。
しかし、コロナが落ち着き、外の世界がまた戻ってくるにつれ、島で遊びリラックスすることもなくなって…。美術品もレアな魚も収集するのもやめ、島は草ボーボー。たまにログインしても、草抜きに追われて遊ぶ前に疲れちゃう。島の人たちも私の長期不在に気づいているし、アザラクは別の島に引っ越しちゃってるし。
それ以来、次ログインしたときに、めちゃくちゃ好きなキャラのラッキーが引っ越していたらと思うと、怖くて島に行けていません。
久しぶりにあの島に行きたい。でも、怖い。私の想像とともにあるあの島でどんどんタスクが溜まっていくのは、まるで現実世界のよう。現実とあの島、2つの世界の世話をする時間も元気もない。一瞬だけちょっと手入れしようとあの島に戻ったこともありましたが、『ホワイト・ロータス/諸事情だらけのリゾート』のベリンダみたいな気分になって長続きしませんでした。
Nintendo Swtich 2はゲームの互換性があります。つまり、私のあの島を、Switch 2でもプレイできます。しかし、心に浮かんだのは「そうか…できてしまうのか…」という残念な気持ち。いや、残念とも嬉しいともいえない、複雑な気持ちです。6月のSwitch 2発売に合わせて、どうぶつの森の新作が出るとは思えません。
何年も放置された島の人たちの落胆と、なぜ来なかったのかというきつい質問に挟まれて身動きがとれません。
このモヤモヤを圧倒的力で解決する術が1つだけあります…。それは、一時期熱心にすべてを注いだあの島を、あの島の人々との思い出を、バーチャルでのあの暮らしをすべて消去してしまうこと。
まあ、…できるわけないんですけどね。私があの島に戻ってくるまでずっと待っている島民のことを考えたら、そんな冷たいことできません。
いっそ、島の人たちに「私は引っ越したから」って言えたらいいのに。そして、どうぶつの森の新作が出たときに、その中から島に旅行できて、みんなに会えたらいいのに。
任天堂さん、これ、なんとかなりませんか?