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VHSやブルーレイっていつまで見られるの? 寿命を調べてみた

  • 2024年5月13日
  • Gizmodo Japan

VHSやブルーレイっていつまで見られるの? 寿命を調べてみた
Image: Shutterstock

まだ時間の検証を経ていないブルーレイやDVDは、VHSを超えられるか。

最近、物理メディアが再評価されつつありますね。ファンとして手元に置くためとか、ノスタルジアとかストリーミング疲れとか、いろいろ理由はありますが、Amazon Primeよりブルーレイなんて話をよく見聞きします。

物理メディアの良いところは、ストリーミングと違って半永久的にコンテンツを所有できるという点ですが、その「半永久的」とは実際何年くらいなんでしょうか? ふと気づいたら見られなくなってたなんて悲しいことはないんでしょうか?

そこで、VHSやDVD、ブルーレイといった映像コンテンツ用物理メディアのライフスパンを調査し、実際どれくらい持つのかをまとめてみました。その結論、一言ですっきり言えたらよかったんですが、強いてまとめても「ケースバイケースです」としか言えません。なので、どんなメディアをどう扱えばどれくらい保存できるのか、以下で詳しく見ていきましょう。

VHSテープの寿命は30年説

まず、今ではもうマイナーな存在となったVHSテープの寿命について見ていきます。

VHSテープが経年劣化することはよく知られている通りで、テープを構成する物質が10〜25年で10〜20%ずつ分解していき、30年ほどで使えなくなると言われています。

とはいえ、実際には、古いVHSテープは今でも驚くほどかくしゃくとしています。記者自身、90年代に録画したテープを持ってますが、2024年の現在でも普通に見られます。懐かしい作品のVHSテープを買ってみると、画質は今の基準で見たらだいたいひどいんですが、視聴できる程度ではあります。

DVDやブルーレイの寿命は?

一方、現代の映像用物理メディアとしてメジャーなのは、ブルーレイまたはDVDです。こちらはどれくらい持つんでしょうか? 残念ながら、誰もその答えを知らないようです。

大量生産されたブルーレイ(厳密には「読み出し専用ブルーレイディスク」、略してBD-ROM)の寿命については、オープンな情報はあまりありません。ブルーレイの技術を開発し、その権利を所有している団体Blu-ray Disc Associationにメールを送ってみましたが回答はなく、他の専門家からもはっきりした答えは得られませんでした。ブルーレイディスクの寿命に関する実験を行なったスタジオもあるにはあるんですが、その対象はBD-ROMじゃなく、書き込みも可能なBD-Rなんです。

とはいえ、BD-ROMの寿命に関して一番それらしい答えは、「最低10〜20年」です。Canadian Conservation Institute(カナダ保存研究所)のErn Bierman氏は、商用生産されたブルーレイは、傷などがなく正しい保管方法が採られていれば、最低でも20年は持つと言っています。

「20年より長く視聴可能なはずですが、それをあてにしないほうがいいです。ディスクは、光学でもそれ以外でも、入手したその日から劣化していくのです」

残念ながら、DVDの寿命についてもはっきりわかりません。DVDのライフスパンについての数少ない記事の1つでは、「DVD-ROMディスク(の寿命)について情報はほとんどない」とあり、「その耐用年数は、(DVD-RWなどに比べて)より不確実である。予測される年数は、20年から100年とさまざまだ」とされています。

プラスチックは腐食する

ブルーレイもその他の光学ディスクも、ポリカーボネート基板、つまりプラスチックからできています。環境要因によりディスクのプラスチック素材は時間とともに劣化、損傷し、とくに保管状況が悪い場合、視聴できなくなっていきます。この現象は「ディスク腐食」と呼ばれます。

取り扱い方や保管方法がディスク腐敗の原因になることもあります。ディスクを落としたり引っかいたりしたせいで再生できなくなったり、ノイズが出たりするのはわかりやすいですが、そうじゃない環境的な要因もありえます。熱や光でディスクが物理的に傷んだり歪んだりすることがあるので、ブルーレイやDVDは湿度の低い冷暗所で保管するようにと言われています。

ただディスク腐敗の原因は、製造工程にある場合もあります。たとえばディスク信号の不具合で、再生中に映像が飛ぶといったことです。どういうディスクなら不具合が少ない、といった原則的なものもあまりないんですが、一般論として、大手メーカーの正規品よりもオンラインの海賊版のほうがリスクは高い、とかはあるかもしれません。

4Kだと違いはある?

最近のDVDやブルーレイには4Kのものがあり、従来のものよりハイクオリティな動画や音が楽しめるんですが、環境耐性はむしろ下がってるかもしれません。4Kディスクがかなり短期間に再生できなくなったという証言がオンラインにはたくさんあり、ディスク独自のフォーマットが原因で劣化が早まっているのではという説もあります。

物理メディアコミュニティの論客として知られるJeff Rauseo氏は、4Kディスクは通常のディスクに比べてデータ量が多いため、小さな傷や不具合があっただけでも再生に支障が出るのではないかと主張しています。

ベストな保管方法は?

ブルーレイやDVDの保管方法でよく言われるのは、ごく普通のことです。ディスクは標準サイズのジュエルケース(高級感あふれる名前ですが、よくあるプラスチックのケース)に収め、タテに並べるのが理想です。保管場所は湿度・温度が低く、光が当たらない暗い場所にします。

またディスクを手に持つときは真ん中の穴に指をかけ、再生面に傷や汚れがつかないようにしましょう。きれいにしたいときはエアダスターで吹き掃除が一番です。

永久保存するには、コピーしかない?

というわけで、物理メディアを手に入れても、コンテンツを永遠に視聴できる保証はないというのが実情のようです。いつまでも作品を見られるようにしておきたい人への答えの1つは、デジタルコピーを作ることです。

ディスクからPCへのコピー、いわゆるリッピングは簡単にできますが、著作権保護されたコンテンツのコピーは、それを人に売ったり貸したりするつもりがなくても違法です。

ただ実際には、ネットを検索するとディスクのコピー方法や専用のソフトウェアが簡単に見つかるのも事実です。あくまで保存用という目的で、コピーするかどうか、そこは個人個人で判断しなきゃいけません。

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