そういえば、新しいPCが見たいなぁ。
午前中の取材を終え、大都会東京のさらにど真ん中、東京駅にやってきた。普通ならここで乗り換えて家に帰るところだが、ちょっとだけ新しいPCが見たくなってきた。PCだ、PCはどこだ。
そう思っていたとき、東京駅丸の内口の目の前にあるKITTE丸の内の1階で、何かが行なわれていることに気がついた。
「WELCOME TO THE ZONE」
看板にはそう書かれている。ゾーンはアスリートがベストパフォーマンスを出せる超集中状態のことじゃないか。一体なんのことだ?
最新のAIテクノロジーで最高峰の没入体験を。
どうやら、PCや周辺機器を製造販売しているDellがポップアップイベントをやっているようだ。最新、AI、没入…。DellのPCは直販がメインだから、なかなか手に取って見る機会もない。うーん、目と耳からガジェット欲が焚きつけられる。
「XPS」シリーズの薄型設計の新しいノートPCが並んでいる。普段ノートPCを持ち歩いている身としては、こういうのはありがたい。
こちらは新製品のNew XPS 13です。最新のCPU「インテル® Core™ Ultraプロセッサー」が搭載されていますよ。
ストアスタッフが話しかけてきた。彼女の説明に耳を傾ける。
インテルの推奨規格を満たしたPCのみに与えられる称号「インテル® Evo™」のシールが貼られているインテル® Core™ Ultra CPUは、NPUというAI専用のプロセッサーを搭載していて、対応するAI画像生成ソフトなどの処理速度が向上しています。電力効率も上がっているんですよ。
AI。こちらが文章で質問したら答えてくれたり、画像を生成してくれたりするあれか。その処理が高速になっているのなら、かなり有用だろう。
AIをすぐに呼び出せるCopilotキーも搭載されています。このキーを押すことで、手軽にMicrosoft(マイクロソフト)のAI技術を使うことができます。
これがウワサのCopilotキーか。
キーを押すと、画面に検索ウィンドウのようなCopilotの画面が表示される。ここに調べたいことを入力すれば、AIが答えてくれる。使い勝手としては、これまでの検索と何ら変わりはない。なんなら、ちょっと敷居が高かったAIが身近に感じられる。慣れ親しんだWindowsからAIがシームレスに使えるのは、かなり画期的だ。鬼に金棒、おれにXPSだ。
まじまじとXPSシリーズを見てみると、本体の薄さが気になる。これは薄い。13インチモデル以外に、14インチモデル「New XPS 14」、16インチモデル「New XPS 16」もラインアップに追加されているが、どれも薄い。これなら、バッグに入れやすい。
New XPS 13は薄さ1.17〜1.19mm。これだけ薄いと、バッグに入れていることすら忘れてしまいそうだ。
ディスプレイ周りのベゼルの薄さも印象的だ。何なら、空間にディスプレイが浮いているようにも見える。このおかげで、本体サイズもかなり小さい。実際に手に取ってみると、「ほんとに13インチ?」と思ってしまう。14インチモデル、16インチモデルも同様だ。
それだけではない。美しさもある。フラットデザインのキーボードに、境目のないタッチパッド。ファンクションキーはタッチ仕様で、よりフラットさを際立たせている。
グラフィックボードは、New XPS 14では「NVIDIA® GeForce RTX™ 4050」、New XPS 16は「NVIDIA® GeForce RTX™ 4050」「NVIDIA® GeForce RTX™ 4060」「NVIDIA® GeForce RTX™ 4070」を搭載するオプションも用意されています。動画編集などのクリエイティブな用途にも使えますよ。
いいじゃないか、いいじゃないか。薄くて軽くてスタイリッシュ。その上パワフル。これは買いかもしれない。次に買うPCの候補にしておこう。
おっと、『サイバーパンク2027』がある。このゲーム、かなりマシンスペックが必要なんだよな…。今のおれのPCではまともに動かない。
でも、これはヌルヌルでグリグリだ。そうか、これはゲーミングPCの「Alienware Aurora R16」なのか。納得。モンスター級のゲーミングPCだから、『サイバーパンク2077』だって余裕で動く。
そりゃそうだろう。カスタマイズによりCPUは第14世代 インテル® Core™ i9 14900KF まで、グラフィックボードはNVIDIA® GeForce RTX™ 4090まで搭載可能。その上、効率的なエアフロー構造により、冷却性能も静音性もバッチリ。思い切りハイスペックにしたくなるな。
第14世代 インテル® Core™ i9 プロセッサー搭載Alienware Aurora R16はデザインも秀逸だ。外側が光るだけでなく、側面がスケルトンになっているので中身も丸見え。ファンもカラフルに光るので、気分が上がる。これだよこれ。こいつでゲームをすれば、腕前が上がったように感じる。
CPUの熱抵抗が高い水冷(オプション)を選択すれば、大型の240mmのラジエターが搭載され、長時間のゲーミングセッションでも常に適切な温度を維持最近は、画像編集や動画編集をすることも増えてきているし、このくらいのハイスペックなPCもいいなぁ。
Alienwear Aurora R16で『サイバーパンク2077』をプレイしているときに気になったのが、モニターだ。このモニター、なんかいつもと違う気がする。
どうやらこのモニターは新製品の「Alienware 32 4K QD-OLED ゲーミングモニター - AW3225QF」のようだ。
4Kの解像度を備えた有機ELディスプレイで、その上リフレッシュレートは240Hz。湾曲しているので没入感も高まるし、ゲームをするにはうってつけ。有機ELならではの濃厚な発色も、よりリアル感が増す。
いいPCにいいモニター。この組み合わせなら、何時間でもゲームができそうだ。
ん? あんまり見たことがないPCだな。
ほほう。これはPrecisionか。確かプロフェッショナル向けのハイスペックなマシンだったな。3DCGやCAD、またアニメーション制作といったエンターテイメントから、医療、ビジネス、製造業、金融業まで、ハイパフォーマンスが必須の業界で使われているモバイルワークステーションだ。
第13世代インテル® Core™ i9 プロセッサー搭載インテル® vPro®「Precision 5680 ワークステーション」は、16インチのディスプレイを搭載しながらも薄型のボディで持ち歩きしやすいモデルだ。OLED UHD+タッチ ディスプレイ(オプション) に、4つの「グレードA」スピーカーを搭載。
グラフィック制作や動画編集といったヘビーなクリエイティブ作業にも合いそうだ。
せっかくのモバイルワークテーションなのに、スペックをケチっても意味がないですよね。やはりここは、CPUはインテル® Core™ i9 プロセッサー搭載インテル® vPro® 、メモリも32GBは入れておきたい。
隣でPrecision 5680 ワークステーションを見ていた男性が、スタッフとそんな会話をしている。そうか、モリモリでガツンといっとくべきなのか。
パビリオン内を歩いていると、バッグの森に迷い込んだ。どうやらDellはバッグ類の開発にも余念がないようだ。
バッグインバッグから、手提げタイプ、リュックタイプなど幅広いラインアップで、その上お手頃価格。見ているだけで飽きない。
あまりDellのPCバッグを店頭で見る機会はない。これはチャンスかもしれない。気になるリュックを背負ってみる。
これだよこれ。こういうのがいいんだよ。初めて背負うのに、初めてのような気がしない。Dellっていいバッグを出してるんだな。
イベントスペースの一番目立つところに、レーシングカーの運転席らしきものがある。どうやら、大画面で体験可能なドライビングシミュレーターのようだ。試してみるか。
プレイできるのはレーシングシミュレーター ゲーム『アセットコルサ』。車体のリアルさはもちろん、コースも現実のものを忠実に再現しているレーシングシミュレーションゲームだ。
物理エンジンを搭載し、まるで本当にレーシングカーを操っているような感覚が味わえると評判のゲーム。これは試してみたい。
スタッフに誘導され、各種説明の後にレーススタート。コクピットが画面と連動して揺れ、気分はまるでF1レーサー。コースの再現性も高く、没入感が高まる。ゾーンに入るとはこのことか。
これだけの精密なグラフィックを再現するには、マシンパワーも相当必要なはず。しかしそこはDell。ゲーミングPC「Alienware」をもってすれば、このくらいは朝飯前のようだ。
6分の制限時間で2周すればゴール。おれは5分32秒893というタイムだった。初めてにしては上出来といえる。
Dellのパソコンやバッグを堪能していたら、電話がかかってきた。
ちょっと、何やってるんですか! うちの原稿、まだ届いてませんよ!!
ああ、確か今日締め切りの原稿があったはずだ。午前中の仕事が終わったら取りかかろうと思っていたら、すっかり忘れていた。
それもこれも、このDellのポップアップ ストアが楽しすぎたせいだ。これだけ幅広いラインアップのDell製品を体験できるのは、珍しい。これは体験しないと人生ゾーンだ。今日は運がよかったな。
さて、事務所に帰って原稿を書くか。でもその前に、Dellのサイトで製品をチェックしようかな…。ああ、いかんいかん。 原稿を書かなければ。でもXPSもかっこよかったし、Alienware Aurora R16のパワフルさも捨てがたいなぁ。そうそう、あのリュックはぜひ買わないと…。
Photo: 橋本越百
Source: Dell