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ようやく開いたNASAのカプセル。想定の2倍のサンプル採取に成功

  • 2024年2月25日
  • Gizmodo Japan

ようやく開いたNASAのカプセル。想定の2倍のサンプル採取に成功
Photo: NASA/Erika Blumenfeld & Joseph Aebersold

昨年に回収された宇宙探査機オサイレス・レックスが採取した小惑星ベンヌのサンプル。採取カプセルの打ち上げも採取も地球での回収もすべて大成功だったのに、カプセルのフタが開かないという珍事件が発生してしまったNASAのプロジェクト。

試行錯誤の末、年をまたいで今年1月に無事開封!

一般的には容器のフタが開かないことに注目が集まってしまいましたが、大切なのは中身。開封したカプセルから、想定していた2倍ものサンプルが採取できていたことがわかりました。

よかったね、苦労したかいがあった!

100gを超えるサンプル

小惑星ベンヌから採取されたサンプルの量は121.6g。

カプセルのデック部分についていた塵などが70.3g。無事、フタが開きカプセル内に入っていたのが51.2g。そのほかカプセルの周りについてたものなどをあわせて121.6g。

NASAがミッション目標に掲げていたサンプル量は60g。結果、目標の2倍以上のサンプル取得に成功したことになります。

Photo: NASA/Robert Markowitz

サンプル多は大歓迎

あれ、入れすぎちゃった捨てましょ、なんてことがないのが惑星サンプルの採取。量は多い方がありがたいのです。

今回、オサイレス・レックスが採取したサンプルは、解析・研究を行う世界中の科学チーム、230組へと分配され届けられます。

NASAに残るのは70gほど。これは、より技術が進化した未来の研究のため保存されます。

また、サンプルの一部はスミソニアン博物館、ヒューストン宇宙センター、アリゾナ大学での展示が予定されています。もし、このサンプルを見るチャンスがあったら、きっと最初に思うのは「フタが開かなかったヤツだな」になりそうな予感…。

8年越しのプロジェクト

オサイレス・レックスが打ち上げられたのは2016年9月。ベンヌに到着したのが2018年12月。サンプル採取が2020年で、地球帰還をスタートしたのが2021年5月。アメリカはユタ州の砂漠に落下させ、サンプルを回収したのが2023年9月。フタが空いたのが2024年1月。

ここからは、採取されたサンプルの研究が始まります。

Source: NASA

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