年始の箱根駅伝出場ランナーの足元を見ると、これまでNIKEのシューズ一色だったとも言える景色が一変。さまざまなブランドのシューズを履くランナーでレースを盛り上げました。
昨年まで出場ランナーの半数以上を占めていたNIKEが今年は、半数以下。そのかわり台頭したのがアシックスやアディダスでした。そんな中でまだまだ着用人数は少ないものの、気になる存在だったのがHOKAです。
HOKAと言えば、ランナーではなくても、ファッション系のセレクトショップなどで目にしたことがあるかもしれません。私たちの普段着も合わせられて、ファッショニスタからも注目されている稀有なランニングブランドです。
そんなHOKAが究極のロードレーシングランニングシューズ「CIELO X1(シエロエックス1)」を発売。アスリートたちから得た知見とフィードバックをもとにデザインされた、強力な推進力を発揮するシューズです。
近年のランニングシューズのトレンドでもある“厚底”のルックスですが、ロードの大会でタイムを目指すようなシリアスランナーにはうってつけとも言えるシューズ。これまでダイエットや体力向上を目的としたファンランナーに寄り添うシューズが多いイメージだったHOKAが満を持してリリースした力作でしょう。マラソンシーズンが佳境を迎えるこの時期に発売というタイミングを鑑みると、その本気度が窺えます。
「CIELO X1」は速く走ることを目的にしているので、余計な機能は削ぎ落としています。この手のシューズには欠かせない、シューズの反発力をより高める働きがあるカーボンファイバープレートはもちろん搭載しており、さらなるスピードを生み出すため、足指の付け根の内側と外側に向かって広げた非対称のウイング形状にアップグレード。
さらに、搭載したカーボンプレートを反発性と耐久性に優れた素材、PEBAフォームを2層で挟んでいます。これらをミッドソールに搭載することで、より効率の良いランニングが叶うというわけ。つまり、走ることで生まれるエネルギーを効率的に戻すことで、これまでにないスピードを味わうことができるのです。さらに、足への負担とともに疲労の軽減も期待できるスペックなのです。
速く走れるのに、負担が軽くて疲労軽減にも一役買ってくれるシューズと聞いただけで、まるで未来のシューズのように聞こえますが、実際に発売中なので現実ですよ。
オフセットとは、つま先部分とかかと部分のソールの厚みの高低差のこと。「CIELO X1」のつま先とヒールの高低差は7mm。HOKAにはファンランナーや初心者ランナーに向けの代表的なシューズに「CLIFTON 9」がありますが、このシューズのオフセットが5mm。「CLIFTON 9」でも前傾姿勢でのランニングスタイルになるものの、高低差がそこまで大きくないので、無理ない自然な姿勢で走ることができます。
この高低差をたったプラス2mmの差と感じるかもしれませんが、オフセットの1mmは走りに大きな影響を与えるくらい大きなこと。一般的に7mmは中級〜上級者向けなので、まだ走り始めたばかりの方などは特に気をつけて。脚作りをしかっりした上で履いたり、日々の練習ではほかのシューズと履きわけて練習するなど、怪我へのリスクを考えながら履くのがベスト。
この7mmの高低差を自分のものにできたとき、自身史上最高のスピードスターになれることでしょう。
Source: HOKA