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猛暑…よりも「植物好き目線」で扇風機の魅力は伝わるか? バルミューダ「The GreenFan」実験的レビュー

  • 2023年8月10日
  • GetNavi web

少々生意気ですが、以下のバルミューダ広報さんのお話をうかがって、「お目が高い」と思いました。筆者は自他ともに認める植物好きです。コロナ期に観葉植物にどハマりして以来、現在ではハンギングやラックを駆使して約20種類を育成。リモート会議では、あえて背景に植物を映り込ませていい気になっています

 

そんな筆者に、先述の広報さんがおっしゃいました。「これからは植物が来る! そこで、The GreenFanは植物と相性が良いことを伝えたいんです」。なんでも、これからNHKのテレビ小説で植物学者を主人公とした朝ドラが始まるらしく(※話を聞いた時点)、今後はこれまで以上に植物に脚光が当たると予想→この風に乗って同社の扇風機「The GreenFan(ザ・グリーンファン)」をPRしたい、とのこと。広報さんいわく、「植物といえば小林(筆者)さんだよ、とうかがいまして。今回、ぜひお使い頂きたい、と……」。

↑The GreenFanの設置イメージ

 

シンプルなデザインが植物のグリーンによくなじむ!

筆者の植物好きは同社の別の広報さんにも伝えており、それを耳にしてレビューをご依頼になった、というわけですね。たしかに、植物がテーマなら筆者がやるべき必然性があります。「ええ、植物の健康のためにも、風は欠かせませんよね。製品名にもGreenが入っていますし。ぜひ使わせてください」と返答した次第です。

 

お借りする実機のカラーは、オーソドックスなホワイト × ブラックを選びました。部屋に置いて改めて、やっぱりオシャレだな、と思います。シンプルですっきりしているのに、ネック部分にブラックやシルバーを配するなど、要所にアクセントがきいていてカッコいい。ボディ表面には微妙なシボ(凹凸)があって、安っぽさや不自然さがなく、植物のグリーンにもよくなじみます。3万9600円の高級機にふさわしいたたずまいですね。

台座も見てください(下写真)。超シンプルです。4つのランプが2列、合計8つのランプがあるだけ。筆者が以前に使っていたものは、台座に漢字の表示入りで「切」「弱」「中」「強」のボタンが付いていて、実用的ですが生活感がにじみ出ていました。その点、本機は見た目が涼やかですし、掃除もしやすいです。

↑上の列がタイマーを示し、下の列が風量を示しています

 

台座部分に操作ボタンがなくて不便はないの? と思われるかもしれませんが、まったく不便はありません。操作部はファンの後ろの天面にあり、しゃがんで操作する必要がないので圧倒的にラク。

↑ファン後方の操作部。操作ボタンは写真下から電源、風量、首振り、タイマーとなっています。アイコンでひと目でわかるのも便利

 

↑筆者はほぼ使いませんでしたが、コンパクトなリモコンも付属しています

 

風を例えるなら、実家のすだれ越しに感じる自然の風

気になるのは、扇風機としての性能ですね。使い始めて思ったのが、とても風がやわらかく感じること。その風を例えるなら、夏の日の夜、実家(長野なので割と涼しい)のすだれ越しに感じる自然の風。予期せぬ瞬間、冷涼な風がふわっと肌を撫でていく、あの感じ……。特に本機を首振りで使うと、たまに来る感じがよりリアルで気持ちいいんです。

 

このやわらかい風は、独自の二重構造の羽根によるもの。同時に速度の違う風を送り出すことで通常の約4倍に拡がる風を生み出し、風は15m先まで拡がって部屋中の空気を循環させるそうです。部屋の冷房ムラを防いで効率よく冷やすのにも便利ですね。

 

そして、冒頭で述べた通り、植物にとっても風は重要。風は植物が蒸れるのを抑え、土の水はけを良くして根腐れや病気、害虫のリスクも減らしてくれます。とはいえ、強すぎる風はストレスになる可能性もあるとのことで、その点でも自然に近いやさしい風が送れる本機はもってこいですね

↑こちらが独自の二重構造の羽根。なお、前面カバー部分のグリルと、中にある羽根は工具なしでカンタンに取りせるので、お手入れもカンタンです

 

もうひとつ、いいと思ったのが、その静かさ風量1の音量は13dBで、蝶2羽の羽ばたきと同じくらいとのこと。蝶の羽ばたきなんて聞いたことないですが(Gはあります)、実際に風量1で運転していると、耳を近づけないと音が聞こえないほど静か。本機のほうが近くにあるはずなのに、遠くのエアコンや冷蔵庫の音が聞こえてくる始末。その意味で、就寝中に使いたい人にもぴったりです。

 

これ以上ないほど直感的。衝撃を受けた「どこでもターン」

そして、何より驚いたのが、「どこでもターン」という特許登録済の機能。用途に合わせて30°〜150°まで首振り角度を自由に設定できるんです。そのやり方は、ヘッドをつかんで首振りを開始したい始点までひねって止め、「ピッ」という音が聞こえたら、今度は首振りを止めたい終点までヘッドをひねり、「ピッ」と音が鳴るのを待つ。設定はこれだけ。本当にこれだけで、指定した2か所の範囲で首振りをするんです。これ以上ないほど直感的で、あっけないほどカンタン。「こんな発想があったのか!」と衝撃を受けました。

 

この機能があることで、植物がある範囲だけに絞って首振りできるのがうれしいところ。また、寝ているときに風がずっと身体の一部に当たるとイヤですが、これなら首振りで頭から足まで身体にまんべんなく風を当てることも可能です。部屋干しで風を送る際も便利ですね。

↑首振りを開始したい場所(左)までひねったあと、首振りを止めたい場所(右)までひねるだけで範囲の設定が完了

 

また、今回は別売のアクセサリ「Battery&Dock」(実売価格1万780円・税込)も併せて手配してもらったので、こちらをセットしてコードレス扇風機として使うことができました。拙宅にはキッチンの近くにエアコンがないので、キッチンへサッと持っていって使えるのがありがたかったです。最近、植物の根詰まりを解消するために、キッチンのシンクで大規模な植え替え作業をしたのですが、その際の作業も快適でした。もちろん、熱がこもりやすい調理のシーンで使ってもいいでしょうし、ベランダやデッキでの作業にも使えそうですね。

↑バッテリーパックを本体の台座底に装着し、バッテリードックに重ね合わせることで充電できます。充電しながら運転も可能。バッテリー駆動時間は最大20時間(風量1の場合)

 

↑ちなみに、ポールを短くして使うことも可能。高さの制限があるときや、圧迫感を減らしたいときに便利です

 

風量1で1日中つけっぱなしで使うのがオススメ

いやあ、使ってみると「The GreenFan」、いいですね。グリーンになじむ上質なデザインと自然なやさしい風、画期的な首振り機能のおかげで、たしかに「植物と相性が良い」と言えるでしょう。静かで就寝中も使えて、コードレスとしても使える利便性、お手入れしやすい点を見ても、非の打ちどころがありません。植物との相性を抜きにしても、完成度が高いと思いました。強いて言えば、もうちょっと首が上に向いてくれたら良かったな、といった点くらいです。価格の折り合いさえつけば、手に入れたときの満足感は大きいでしょう。

 

なお、筆者のオススメの使い方は、自分と植物に風が当たる範囲で首振りを設定し、風量1で朝から夜まで1日中つけっぱなしにすること(※1)。自分も気持ちがいいし、植物にとっても良いというわけで一石二鳥です。つけっぱなしだと電気代が……という方もいらっしゃると存じますが、風量1だと消費電力は1.5Wで、電気代は1日24時間×90日使用した場合でもわずか87円です(※2)。3か月つけっぱなしで電気代が100円を切る……ならば、つけっぱなしでいいじゃないですか。電気代を抑えて効率よく冷やす意味でも、The GreenFanを賢く活用してみてはいかがでしょう。まあ、その、植物をテーマにしてやってきましたが、やっぱり今夏は猛暑ですし……。

※1:安全機能として、18時間無操作のときはオートパワーオフになります ※2:1kWhあたり27円で計算した場合

撮影/鈴木謙介

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