ローズマリーは食用としても観賞用としても優れた植物で、好きな人が数多くおられます。
脳によく、「記憶のハーブ」という通り名があるほどです。
一般的な鉢植えや庭植えでも良いのですが、今回は壁やフェンスに掛けるやり方を特集します。
壁やフェンスに植物を掛けて育てる手法をハンギングバスケットと呼びます。
今回はそのハンギングバスケットでのローズマリー栽培について特集するのですが、まずはローズマリーには2つの性質があることをおさえましょう。
一つは立性(たちせい)。こちらは茎や枝が直立して生長する性質を指します。
もう一つは匍匐性(ほふくせい)。地面を這うように生長する性質です。
立性であれば上に伸びて鉢に収まった形になります。
匍匐性であれば鉢から飛び出してダランと垂れ下がった形になります。
どちらが良いか考えてまずは苗を選びましょう。
ここではあえて匍匐性のローズマリーをおすすめします。
というのも匍匐性のほうが日光を浴びやすいのです。
もともとハンギングバスケットは、壁掛け、フェンス掛けでは日光が当たりにくい育て方なのです。
特に壁等の中頃にかけている場合は、そこより上側の部分が日陰になります。
さらに北向きであれば最悪です。
そういったデメリッ卜があるのですが、その点匍匐性のローズマリーは横に広がるので日光を受けやすい。
ハンギングバスケットに誂向きの植物と言えるでしょう。
ハンギングバスケットには見た目が良いという利点がありますが、もう一つ別のメリットも存在します。
それはより香りを楽しめるというところです。
そもそも匂いというのは何かしらの分子です。
それが鼻の内側にある嗅覚細胞に反応して、脳に匂いの信号を伝えます。
つまり匂いは分子の集まりなのです。
そしてその分子は普通空気より重いため、上から下に落ちてきます。
そうであるならば、ローズマリーの匂いを楽しむために上に置くのがいいのです。
地面に置くor植えるよりもハンギングバスケットのほうが楽しめるのは間違いないので、ハンギングバスケットをお勧めいたします。
ローズマリーは素晴らしい植物です。ぜひ壁orフェンスに掛けてお楽しみください。
※トップ画像はPhoto by クリ*さん@GreenSnap