日本から南へ約3000キロメートル。ミクロネシアのパラオは、世界遺産のロックアイランドをはじめとする島々が集まった群島国家です。
透明度が高く、ターコイズのように軽やかなブルーの海が50万平方キロメートルも広がり、島々が浮かんでいます。その数は200とも340とも586とも言われていますが、島の面積を全部あわせても屋久島くらい。そのうち人が暮らしているのはわずか9島です。
コンデ・ナスト・トラベラー誌の「2025年に訪れるべき25のベストプレイス」に選ばれているパラオ。特に日本からこそ、今年は“訪れるべき”なのです。というのも、2025年10月29日から、ユナイテッド航空が日本(成田)−パラオの直行便を新規就航するからです! 航空券の販売も5月9日からスタートしています。
直行便ならパラオまでわずか5時間足らず! グアムでの面倒な乗り継ぎもありません。日本発(UA143便)は水曜・土曜、17:55発−22:50着。パラオ発(UA142便)は木曜・日曜、11:25発−16:00着。
往路も復路も、カラダに負担のないフライトスケジュールです。土日を含んだ5日間や6日間のツアーが予想されますが、南の島でのんびり過ごすにはちょうどいい塩梅かもしれません。
パラオの魅力といえば、やはり海! 世界遺産「南ラグーンのロックアイランド群」は水面できゅっとすぼまった、マッシュルーム形の石灰岩の島の集まりで、中でも「セブンティアイランズ」はまるで天国の縮図のような美しさです。
ほかにもパラオには海の絶景やここだけの体験がいろいろあります。たとえば、1日にMAX1時間だけ干潮時に現れる、800メートルもの白砂の道の「ロングビーチ」、海に溶けだしたサンゴの成分が沈殿した真っ白な海泥で“美容パック”ごっこができる「ミルキーウェイ」など。
ダイビングも大物・サンゴ・地形・マクロ生物など、なんでもござれ。大物はギンガメアジからマンタやサメ、サンゴはソフト&ハードが500種以上も。透明度が高い分、迫力も倍増します。
おまけに運が良ければ、ダイビングポイントへ移動中のボートを、イルカたちが先導してくれることも!?
宿は格安からラグジュアリーまで、多彩に揃っています。ミクロネシアで唯一の水上バンガローやプライベートプール付きのヴィラも、パラオにはあります。
そんなラグジュアリーな滞在を叶えてくれるのは、“PPR”の愛称で知られる「パラオ パシフィック リゾート」内にある、完全独立型のリゾート「ザ プリスティン ヴィラズ アンド バンガローズ」。
PPRから海に向かって右側の、静けさに満ちたエリアにあり、“リゾートの中にあるワンランク上のリゾート”といった感じ。5棟の水上バンガローと7棟のプライベートプール付きヴィラからなり、敷地内にスパや専用のレストランもあります。誰にもじゃまされないので、ハネムーンにもおすすめ。ちなみに、PPRはパラオで唯一の、“天然”の白砂ビーチに恵まれたリゾートで、夢見たとおりの南の島の日々が送れます。
また、近々オープン予定とされるIHGの「ホテル インディゴ パラオ」をはじめ、今後2年以内に「フォーシーズンズ」など、世界展開しているラグジュアリーリゾートも間もなくやってくるようです。
フォーシーズンズといえば、クルーズ船「フォーシーズンズ エクスプローラー」号が、2023年からパラオを周遊しています。
クルーズというと、何日間かまとまった日程が必要なイメージですが、フォーシーズンズ エクスプローラーは1泊から、あるいは日帰りでもOK。あらゆるスケジュールに対応しています。
1泊のフルボードの場合、3回の食事や最大3回のダイビング(レンタルフィー込み)、スノーケリングツアーと海洋生物学者によるレクチャー、モーターを使わないウォータースポーツやガイド付き文化探訪など、盛りだくさん。曜日や大潮・小潮の潮回り、コースによって、内容は変わります。
洋上にいることを忘れさせるほど優雅なキャビンは11室。フォーシーズンズならではの細やかなサポートも受けられます。
パラオ直行便がスタートするのは10月末から。そして11月にはパラオのベストシーズンが始まります。今から待ち遠しいですね。
パラオ
●アクセス 日本からはグアムで乗り継ぎ、パラオ国際空港へ。グアムからの所要時間は約2時間。
●おすすめステイ先 パラオ パシフィック リゾート
https://www.palauppr.com/jp/
古関千恵子(こせき ちえこ)
リゾートやダイビング、エコなど海にまつわる出来事にフォーカスしたビーチライター。“仕事でビーチへ、締め切り明けもビーチへ”をループすること30年あまり。
●Instagram @chieko_koseki
文・撮影=古関千恵子