ホテルでも別荘でもない新たなセカンドプレイスを生み出したNOT A HOTEL。青島・那須・広尾・浅草・福岡と、全国各地で毛色の異なる施設を展開している。
北軽井沢に新たに誕生した6拠点目は、アウトドアテイストを取り入れたファッションブランドとして知られるWhite Mountaineeringのデザイナー相澤陽介氏がディレクションを務めた「NOT A HOTEL KITAKARUIZAWA BASE」。2万坪にもおよぶ手つかずの自然が残る森に、ファッションの思考が組み込まれたコレクションと呼ぶにふさわしい建築が生まれた。
洋服のようにS・M・Lの3サイズ展開で、カラーはブラック・ナチュラルの2色から選ぶことができる。最⼤宿泊⼈数が2名のBASE S、4名のBASE M、8名のBASE Lは、所有している宿泊数を使って相互利用も可能だ。
男性同士で集まるならクールなブラックのL、カップルや夫婦で利用するならコンパクトで温かみのあるSのナチュラルなど、シーンや利用する相手に合わせて使い分けるのも楽しい。
客室のインテリアやファブリックアイテムにも注目したい。相澤氏自らデザインしたテキスタイルがあしらわれた特注のFRITZ HANSENのグランプリチェアは、特徴的なフォルムと柄がBASEの空間にぴったりなうえ、座り心地も抜群だ。
テラスで過ごす際に身に付けたい同柄のポンチョやシューズは機能性とファッション性を兼ね備え、滞在の心地よさを高めてくれる。
BASE Lには一枚岩を削り出した岩風呂が配されている。
神奈川県真鶴の採石場に訪れ、“理想とするサイズ感や手触りを兼ね備えた一点ものの岩を見つけ出した”というこだわりの岩風呂が圧倒的な非日常感を演出している。
全室に備え付けられているサイズ違いのサウナも見事だ。中でもBASE Lのサウナはガラス越しに外の景色を眺められる贅沢な仕様となっており、芯まで温まったらそのままテラスのウッドチェアでクールダウンして森林浴しながら身も心もととのえられる。
アウトドアの醍醐味である焚き火スペースは全室に備えられている相澤氏お気に入りの場所だ。リビングと境がない導線も魅力で、内と外の一体感を感じられる。焚き火を囲みながら語らう尊い時間はかけがえのない思い出となるだろう。
施設内には宿泊者だけが利用できるエクスクルーシブなレストラン「石朴（せきぼく）」も。地産食材にこだわり、川魚・ジビエなどを目の前の囲炉裏で仕上げてくれる。素材の味をシンプルに引きだした慈悲深い味わいがゲストを癒してくれるのだ。
東京と軽井沢の二拠点生活を続け、自然の中での心地よい暮らしを熟知した相澤氏ならではのこだわりが詰まった「NOT A HOTEL KITAKARUIZAWA BASE」。
今夏にはホテルとして一般客への開放もスタートする。大自然に抱かれたプライベート空間で軽井沢の四季を体感する滞在は、ゲストの心を豊かにしてくれるはずだ。
NOT A HOTEL KITAKARUIZAWA BASE
所在地 群馬県吾妻郡嬬恋村大字大前字細原2286-318他
https://notahotel.com/shop/kitakaruizawa
文＝星子莉奈
