2024年にデビュー10周年を迎えるLittle Glee Monster(リトルグリーモンスター、以下リトグリ)。3月20日にはニューアルバム『UNLOCK!』をリリースした。
22年末に新メンバーオーディションで7002名の中から選ばれたミカ、結海、miyouが加入し、新体制として再出発したリトグリ。10周年の節目となる『UNLOCK!』は、新体制初のアルバムというフレッシュな側面を併せ持つ作品だ。
メンバー全員インタビューの前篇では、他己紹介を行ってもらったほか、10周年を迎えた今の思いを聞いた。出会っておよそ1年とは思えないほどの濃い関係性を築いている6人。和気藹々としたトークから、今のリトグリの魅力を感じてほしい。
――リトグリの皆さんはCREA WEB初登場となるので、まずは隣の人を順に他己紹介していただけますでしょうか? はじめにmiyouさんから結海さんの紹介をお願いします。
miyou 結海は、ギャップがある女の子。ちょっとポーカーフェイスで感情が見えにくい時もあるんですけど、リアクションがすごいバカデカくて、ついついツッコミたくなるような人です(笑)。
かれん 天然っぽいよね。忘れ物が多くて、常にスマホを探してる(笑)。あと、こう見えて男前な強い一面もあります。
miyou 結海、家族の中では長女だもんね。
結海 たしかに性格はいろんな面があって、自分でもどれが一番私っぽいんだ? と思う時もある(笑)。
かれん (やさしい声色で)全部結海だよ?
結海 ありがとう(笑)。
miyou 歌声は、私とはすごい対照的。まっすぐきれいで伸びやかで、なんていうのかな……シルキーっていうの?
全員 (口々に)スィルキー♪
miyou 「あ、これ歌ってほしいな」っていう曲がパッと思い浮かぶような、癒される声の持ち主ですね。
結海 歌声がmiyouと対照的っていうのは、私も思いますね。ただ歌ってほしい曲がパッと思い浮かぶというのは初耳だったので、(miyouに向かって)あとで聞かせて?(笑)
miyou オッケーイ♪(笑)
――では、結海さんからアサヒさんを紹介してください。
結海 アサヒちゃんは……めちゃめちゃ奥深いですね。まず、見た目がかわいい。感情はあまり表に出さないんだけど、仲良くなると超面白い。なんか、変な動きをするんですよ(笑)。
MAYU わかる、動きおかしいよな(笑)。
アサヒ 最初は、なんて言うんだろ……分厚い壁が私の中にあって。自分でも中から開けようとしてるんですけど……。
MAYU 中からも開けようとしてるん!?(笑)
全員 あははは(笑)。
アサヒ 開けるのがなかなか難しいんですけど、開いたらもう、変なこととかもやっちゃって。でも、みんななら受け入れてくれるかな?って(笑)。
結海 歌の面では、超勇気をくれる声を持ってて。特に「UP TO ME!」のアサヒちゃんの声がすごく好きです。歌い出しを担当されてるので、ぜひみなさんに聴いていただきたいです!!
MAYU アピールしてる(笑)。
結海 あと、時に力強く、時に繊細な歌声で。きっと、どうやったらベストな形でお客さんに届くのかを、めちゃめちゃ考えたバランスなんだろうなって。
miyou 感情がのってるよな。
結海 うん。アサヒちゃんの歌を聴くと、情景が浮かぶんです。
――次に、アサヒさんからミカさんの紹介をお願いします。
アサヒ キラキラの笑顔で、リトグリの太陽みたいな存在でいてくれてるんですけど、実はいろんなことを考えて抱え込んじゃうような、繊細な女の子。みんなで守っていきたいです。歌の面では、ミカに歌えない曲はないっていうぐらい……カメレオン担当です!
ミカ (手をカメレオンの舌に見立てて出したり引いたりする)
全員 あはははは(笑)。
かれん ミカもあれじゃない? 仲良くなったらちょっと変になっちゃう(笑)。面白いミカがどんどん出てくる。
ミカ 心を許すと、周りに甘えちゃうんです(笑)。
――それでは、ミカさんからMAYUさんの紹介をお願いします。
ミカ もう、見た目がすごいギャルちゃん!って感じで。私はそういうギャルさんに……。
かれん ギャルちゃんから“ギャルさん”になってる(笑)。
ミカ そうやって自分を生きてる人に、相談をしたくなるタチで。第一印象から“なんでも言えそう”、“相談事をめっちゃ真剣に聞いてくれそう”と思いました。自分とは全く違う人だからこそ、通じ合うところもある気がして。MAYUちゃんの考えや発言には、共感することが多いです。
MAYU お互い、一緒のグループじゃなかったら交わらないようなタイプで……まあ、そういうメンバーばっかなんですけど(笑)。私も、見た目ほど強くない部分があるので、ミカとは内側の部分が似てるなって。だからこそ心配で、入ってきてくれたばっかりの頃は、密かに自分と重ねて気にかけてました。
ミカ そしてMAYUちゃんの歌声は、世界に1つしかない感じ。MAYUちゃんが歌うと、もう……MAYUちゃんなんですよね。いちいち心をぎゅっと掴み取ってくれるし、聴くと泣けてくるんです。
――次に、MAYUさんからかれんさんの紹介をお願いします。
MAYU 付き合いの長いメンバーですね。かれんの歌声には絶対的安心感があって、彼女に全てを委ねられます。絶対的安心と、信頼ですね。かれんはスーパーヒーローみたいな感覚が、私にはあって。
全員 (頷いたり、ピースを掲げる)
MAYU 私の右隣にかれんがいるという立ち位置は、10年間変わってないんです。私は10年経ってもすごく緊張しいで、すぐあがっちゃうんですけど、ステージ上でかれんが見守ってくれてると思うと、大丈夫になりますね。年齢は1つ上なのでお姉ちゃんっぽさもありつつ、メンバーの中では一番末っ子みたいな要素もあって。普段はほわほわしてて、まさにベビーピンク担当です! みたいな。でも、歌えばほわほわ感が消えて、急にスーパーヒーローになっちゃう。
かれん うれしいです……(照)。
――最後は、かれんさんからmiyouさんの紹介をお願いします。
かれん 私とmiyouは歳が4個離れてるんですけど、彼女はオーディションの時から私たちと新メンバーの架け橋になってくれて。全体がよく見えていて、グループのことをめちゃくちゃ考えてくれてます。miyouという存在に、いっぱい助けられてますね。そして唯一無二の歌声の持ち主で、どんな曲を歌ってもmiyouのものになる。かっこよくて、大好きな歌声ですね。
miyou (照れ隠しで顔芸をする)
かれん あははは(笑)。大阪人だからツッコミもめっちゃしてくれるし、しっかりした面もある素敵なレディです。
――新体制になって1年ちょっとが経ちましたが、他己紹介のやりとりを聞いていて、かなり関係性が深まっているし、仲がいいんだろうなと感じました。
かれん よく言われます。うれしい。
――妹組(ミカ、結海、miyou)の皆さんはグループ加入からこれまでを振り返ってみて、今どんなお気持ちですか?
miyou リトグリは今年で結成10周年ですけど、私たちは入って1年ちょっとで。やっぱり、10年ってすごいな……と思いますね。妹組の3人は20歳前後なんですけど、姉組(かれん、MAYU、アサヒ)はもっとちっちゃい頃にこの活動を始めて、表に立ち続けて、そして歌うことをやめなかった。その“10年”という絶対に変わらない事実を背負った背中を、いつも見ていて。歌い続けてきたことに対するリスペクトは、1年経ってより高まりましたね。
ミカ 私、ずっとこのグループが大好きだったんです。憧れだったし、夢だった。そこに私が入って……最初はもう、よくわかんなかったんです。とりあえず目の前のことを、とことんやることに必死だったんですけど、今は少しずつ余裕も出てきて。みんなとも仲が深まって、自分の弱いところも見せられるようになってきた。だからこれからは自分が、この大好きだったグループを引っ張っていく存在になりたい。星のような、ヒーローみたいな存在になりたいなって思ってます。
結海 私も、メンバーの真似っこをしてたぐらい、ちっちゃい頃からリトグリを聴いていて。家族も大好きだったんです。だからオーディションに受かった直後のこと思い出すと、今もまだ、なんか信じられなくて。この1年間いろんなことがあって濃かったけど、振り返ってみると、あっという間だった感じもします。今は初めての大規模ツアーが終わったばかりなので、そこでわかったことを次に活かしたいなって。そういうふうに、だんだん能動的な自分が出てきてますね。自分がこの6人の中の“1人”になっている意味っていうのを、最近はよく考えています。
――また一段階、ステップアップしてる感覚なんですね。
かれん 妹組は一段階なんてもんじゃなくて、もうめちゃくちゃ段階かけ上がってくれてます(笑)。
結海 こういう言葉も、またステップアップするためのバネになりますね。
――姉組の皆さんは、結成10周年を迎えて、今どんな心境ですか?
かれん 本当にあっという間だったなって。毎年毎年、一生懸命歌を歌い続けてたら、ここまで来てたんですよ。でもここまで来られたのも、新しく入ってくれた3人のおかげです。6人になってから「よりいいグループになったね」って言っていただけることもすごく多くて。この6人で、15周年、20周年と、おばあちゃんになるまで何年も重ねていけたらなって思います。
アサヒ 私もあっという間の10年でした。たくさんの経験をしながら、いろんな仲間と共に歩んできたなと思います。でも、妹組の3人が入ってくれるまでは、もしかしたらリトグリの歴史が終わっちゃう可能性もあって。同じ気持ちでがんばりたいって言ってくれる素敵な仲間にまた出会えて、こうして10周年を迎えられるっていうのは、自分の人生においても、とても誇らしいことだなと思います。
MAYU そもそもリトグリってデビューが確約されていたわけじゃなくて。そんな状態で始まったんです。その頃は結成して10年後の未来なんて見えなかったので、すごく感慨深いですね。10年間いろんな景色を見てきたし、いろんな形にもなって。3人で活動してた頃は正直、「なぜ、涙が流れるのだろう……」みたいな日々もあったんですけど(笑)、それすら昔のことのように思えるのは、こうやって新しい仲間に出会えたから。3人での活動ももちろん楽しかったけど、それを乗り越えて、今も変わらずここにいられる。私は自分のことをあまり褒めてあげられないタイプなんですけど、これに関しては当時の自分に「今もやってるよ」って言ってあげたい。何より、妹組がもたらしてくれた光やパワーが計り知れなくて。また10年後、こうやって同じようなことを話せてたら幸せですね。
文=石橋果奈
写真=杉山拓也