華やかなビジュアルと明るく元気なキャラクター、楽曲のクオリティの高さで、第四世代のアイドルの中でも頭一つ抜きんでた人気を誇るSTAYC。昨年、『Teddy Bear』が、TikTokでバズり、韓国だけでなく、アジアでブレイク! そんな勢いに乗る彼女たちの日本3rdシングル『LIT』が、現在好評発売中です。
STAYCらしい溌剌さがたっぷりつまった『LIT』の魅力や、制作秘話から、『Teddy Bear』でブレイク後の変化、今年の目標まで伺いました。
――2023年12月6日に日本3rdシングル『LIT』がリリースされました。“私らしくLIT(楽しい、素晴らしい)な未来を目指して楽しんでいこう”というメッセージを歌ったポジティブなナンバーです。
スミン 1フレーズ目は日本語、2フレーズ目は韓国語の歌詞という構成が面白い楽曲です。2フレーズ目は、レコーディングも落ち着いて臨めました。
アイサ 初めて聴いた時、“めっちゃいい!”と感動しました。聴けば聴くほど冬の雰囲気を感じましたし、ダンスもカッコよくて、目でも耳でも楽しめる曲だと思いました。
シウン 「クンクン トゥントゥン タンタタタ」という全体的なリズム感に中毒性があって、かっこいい曲です。これまで私たちが踊ってきた曲の中でも、特にヒップホップのテイストが強いので、踊る時にもテンションがあがります。
振付師の先生によると、インストゥルメンタルを聞きながら振付を考えたそうです。だからこそ、ビートが活きる振付になったんだと思います。
ユン サビ部分の「lit lit〜」と歌うときの腕を回すダンスがお気に入りです。姉にダンス動画を見せたら、名前をつけてくれました。「オジンオダンス」って。それが印象に残っています。
ジェイ いいネーミング! オジンオって日本語でなにかな?
ユン (日本語で)タコ?
シウン イカじゃない?
ユン そうだ、そうだ! イカダンスって呼んでください!
スミン 「lit、lit、lit〜」の部分は、歌うのがすごく難しいんです。릿(lit)のパッチム「ㅅ」の音(舌を上あご部分につけて“っ”と発音する)を生かしてほしいとオーダーされたのですが「っ」を発音しようとすると噛んでしまって。「リッ」と歌っているつもりなのに、「レッ」と聞こえてしまって何度も歌い直したメンバーもいました。
シウン (頷いて)ジェイ以外は「LITの洗礼」を受けたよね。
ジェイ 私の担当パートではなかったからね。
セウン 発売前、生配信の動画で、その部分を少しだけ公開したのですが、その日は撮影が終わるまで、「lit、lit、lit〜」と頭の中でぐるぐる回っていました。
シウン ヒップホップがベースになっている曲なのでかっこよく歌おうと思っていたら、プロデュースしてくださった方が「明るくて、気分がよくなるような歌い方をしてほしい」とおっしゃって。できるだけテンションを上げて、元気よく歌うようにしました。
アイサ みんなでニコニコ笑いながら歌ったよね。
ジェイ 低い音もかわいく、ね。
――MVでは、コンビニのアルバイト、フリーター、ティックトッカーなどいろんなキャラクターに扮した皆さんが、それぞれLITに楽しんでいる姿が映し出されています。
ジェイ 私はもともとフリーター役だったのですが、なぜか、人々に呪いをかける「悪魔」に変わりました。
ユン 私はダンスリズムゲームにはまりすぎて、気がついたらそのゲームの中に入りこんでしまったゲーマーの役。楽屋で待機中にダンスゲームの練習をしたのですが、すごく難しくて。
本番で上手くできるか心配していたら、監督に「ただ台の上で踊ったり、ジャンプをしたりしてくれればいい」と言われて気持ちが楽になりました。本番では、真面目に踊り狂いました(笑)
アイサ ユンにぴったりのコンセプトだったよね。ユンじゃなかったら消化できなかったんじゃない?
セウン (うなずいて)生き生きしていました(笑)
シウン 私は引きこもり役。それも単にインドアな子ではなく、かたづけもしないし、何日も部屋から出ない、真の引きこもり役でした。監督が「青春映画のように撮りたい」とおっしゃっていたので、部屋の中で思い切り青春している姿を表現しました。
セウン 私はTikToker役。シウンさんと一緒に住んでいるけれど、自分の空間だけきれいにかたづけて配信をしているという役でした。普段やっていることとそんなに変わらなかったので、大変なことはあまりなかったかな。
アイサ 私ははっきりとはわからないのですが、車が好きな女の子という設定でした。デコ車の助手席にユンを乗せて、ノリノリで走るという演技が楽しかったです。
スミン 私はコンビニのアルバイトという設定でした。バーコードリーダーをセーラームーンのスティックのように使って踊りまくる自由奔放な子で、私とは真反対のキャラクター。コンビニで1人で踊りまくるんです。それがちょっと恥ずかしかったですね。
アイサ スミンさんがカウンターにピョンと飛び乗るシーンが印象的でした。その日、前日にダンスレッスンがあって、メンバーみんな、筋肉痛で上手く歩くこともできない状態だったんです。撮影とはいえ、そんな状況でスミンさんが一回で一度にピョンとカウンターに飛び乗ったので、「頑張っているな」「痛そうだな」と思いながら見ていました。
セウン 本当に、頑張っていました。
スミン 頑張りました。
STAYC(ステイシー)
2020年に結成したSumin(スミン)、Sieun(シウン)、ISA(アイサ)、Seeun(セウン)、Yoon(ユン)、J(ジェイ)の6人組女性アイドルグループ。グループ名は「Star To A Young Culture」の略であり、『若い文化を導くスターになる』という意味が込められている。
文=酒井美絵子
撮影=平松市聖
動画=今井知佑