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洞窟のような雰囲気の店内でくつろげる、吉祥寺の老舗喫茶「コーヒーホール くぐつ草」

  • 2023年2月2日
  • ことりっぷ


「コーヒーホール くぐつ草」は、吉祥寺の駅前の商店街のなかにある創業43年を超える喫茶店。オープン当初から変わらないという地下の店内は、物語に登場する隠れ家のように印象的でありながらも、ほっと休まるような温かい雰囲気に満ちています。
吉祥寺駅の北口から徒歩約5分。平日でもにぎわう商店街の中にある「COFFEE HALL(コーヒーホール) くぐつ草」は、近くに稽古場を構えていた「江戸糸あやつり人形劇団 結城座」の劇団員が、1979(昭和54)年に開いた喫茶店。
扉を開けると、まるで洞窟を思わせるような空間が広がっています。
オープン時から変わらない内装は、劇団の公演で訪れたヨーロッパの土の建築や木造の建物に感銘を受け、建築家に依頼したものだそう。柔らかな曲線を描く天井や、人の手で掘られたように仕上げられた壁面は、非日常的でありながらも不思議と温もりが感じられます。
テーブルの上のメニュー表は、木製の表紙に革を張り付け、糸で留めたもの。砂糖壺の蓋やロゴが掘られたサイコロのようなオブジェなどの細かなアイテムまで、劇団の美術スタッフの手作りを想像させるような卓上アイテムにも思わず見入ってしまいます。
あれこれを眺めながらメニューが運ばれてくるのを待つのも楽しい時間です。
ネルドリップで淹れる「ブレンドコーヒー」は、良質なコーヒーの生豆を2年以上自然乾燥させ、熟成したオールドコーヒーを使用。深煎りのフレンチローストならではの味わい深さを楽しめます。産地別の豆を使ったコーヒーのほか、甘党におすすめの濃厚な「自家製ココア」などのドリンク類も充実しています。
オリジナルの味わいを求めて試行錯誤を繰り返し、オープンから5年後にメニューに載ったという「くぐつ草カレー」は、ランチの人気メニューです。
玉ねぎをじっくりと炒めた玉ねぎとスパイスとともに1日をかけて煮込んだカレーは、大きな豚肉もほろっと崩れる柔らかさ。玉ねぎの甘さが引き立ち、コショウやコリアンダーのスパイシーな香りが奥行きのある味わいを生み出しています。
軽く済ませたいときなら「カップトースト」をどうぞ。具を入れた薄切りのパンの端をくるりと巻き込んだ、バラのようなかたちが特徴です。トッピングや具も十分な食べ応えがあり、華やかな見た目も味も堪能できます。
自家製のデザートも充実しているので、ランチの後やお茶の時間、好きなタイミングで楽しめます。物語にでてきそうな雰囲気のある店内で、木と革でできたメニュー表を繰って選んでみてくださいね。
入口近くのロッキングチェア、店の奥にある小さな中庭、カウンターの奥で時を刻むローマ数字の時計――。店のそこかしこから印象的な気配を感じる「くぐつ草」。
40年前から時が止めたようであり、あるいは異世界のようでもある喫茶店へ、非日常の時間を過ごしに訪れてみませんか。

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