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猫の人形がかわいい♪ 喜多方の漆器店が営む蔵カフェ「カフェテラスわさび」

  • 2022年7月4日
  • ことりっぷ


福島県喜多方市にある「カフェテラスわさび」は、代々漆器業にたずさわってきた「木之本漆器店」の蔵カフェ。アンティークの椅子に座っておいしいスイーツを楽しんだあとは、オーナーが制作するかわいらしい猫の桐のこ人形を見に、人形館に立ち寄ってみませんか。
喜多方駅から徒歩5分、かつて漆器関連の職人が多く集まっていたことから、「喜多方うるし銀座」と名付けられた通りに「木之本漆器店」があります。現在は、漆器の蒔絵の技法を使って風鈴やグラスなどのガラスや、カップなどの陶器に絵付けするオリジナル商品が人気です。その隣に2019年にオープンしたのが「カフェテラスわさび」です。
オープンテラスが設けられたカフェ入り口のガラスケースの中に、ちょこんと猫が座っています。人形ですが、愛らしい表情はまるで生きているよう。この猫は、オーナーの遠藤久美さんが飼っていた「わさび」。店名にもなっていますが、残念なことにオープンの1か月前に亡くなってしまいました。21年と長生きした「わさび」が見守ってくれています。
カフェスペースは2か所に分かれていて、奥は1877(明治10)年築の座敷蔵を利用しています。家具は蔵の雰囲気に合うヨーロッパのアンティークものをセレクト。「椅子はいろいろなデザインがあるので、お好きなところへどうぞ」と遠藤さん。大きなテーブルは栃の木。こちらでうるしを塗って仕上げたそうで、うるしを扱うお店ならではです。
奥のカフェスペースは、間接照明の温かみのある雰囲気でリラックスできます。ここはうるしの保存や塗りの作業をしていた蔵でした。最近まで2階で塗りの作業をしていたそう。明治時代の階段箪笥も置かれ、今は2階で蒔絵の体験を行っています。1階奥に続く座敷蔵は、いずれ体験用のスペースになるそうです。
カフェには本棚もあり、1人用のカウンターでゆっくり本を読みながらいただくというのもいいですね。
「カフェメニューは手作りで、地元のものを取り入れるのが基本です」と遠藤さん。テイクアウトでも評判の15種類ほどあるクレープの一番人気は「山塩プリンブリュレクレープ」。地元の卵と牛乳を使ったプリンは、隠し味に会津山塩を加えて味をしめているそう。カラメルもブリュレにし、カリッとした食感も楽しめます。濃厚なプリンと生クリームを包んだモチモチのクレープは相性ぴったりです。
「しぼりたて生レモンスカッシュ」で使うレモンはなるべく農薬を使用していないものを選び、皮と果肉ごと入れています。しぼりたての生レモンに地元の会津産蜂蜜を入れ、炭酸を注いだフレッシュなレモンスカッシュは、レモンの濃い味わいがたまりません。
「クリームあんみつ」は、餡と黒蜜、シロップのバランスを考えて作られた人気の一品。地元の旬のフルーツなどを添えており、じつはキウイは庭で採れたものだとか。盛りつけた漆器は地元の作家の作品で、高価なものだそう。モダンで美しい器を愛でながらいただきましょう。
水のグラスに描かれた花柄は、遠藤さんほかスタッフが蒔絵の技法で、手描きで絵付けをしているものです。コーヒーカップにも花を描いているので、ぜひ注目してくださいね。
さらにおすすめなのが、小麦を使わず、チョコレートを食べているような味わいと評判の「生チョコレートケーキ」550円。地元の珈琲豆専門店「樟山珈琲店」にお願いした「わさびブレンド」で淹れたコーヒーと、一緒にいただくのもいいですよ。
地元にも人気があるのがランチ。一番人気の「チーズ焼きカレー」や、タレから手作りする県産豚の「豚肉の生姜焼きセット」、大きなエビを1本のせた豪快な「シーフードピラフ」など、おいしいメニューがそろいます。ランチタイムにもぜひ寄ってみてはいかが。
スイーツやランチを楽しんだあとは、お隣の「木之本漆器店」へ。遠藤さんは蒔絵師と人形師の顔も持ち、2001年から制作をはじめた「桐のこ人形」の唯一の制作者でもあります。会津桐の木片と、喜多方の製麺所から譲ってもらったラーメン用の小麦粉を混ぜた粘土で作る人形です。手びねりで人形にしていくのですが、木片を貼ると、猫の毛並みも表現できるそう。
2階には無料で見学できる「桐のこ人形館」があります。そこには学校生活を楽しく送っている猫やお祭りを満喫している猫など、約500匹の猫たちの人形がずらり。1匹1匹、表情や動きが違うので、見ていて飽きません。
毎年2か月ほどの時間を作品作りに費やし、約4年かけて作り上げた猫たちの世界。生き生きとした猫たちに会いに、足を運んでみてはいかがでしょうか。

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